MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

車で5人殺傷の被告に無罪判決!?

2007年02月28日 | 日記
 大阪地裁である事件の判決がおりました。大阪で2004年に乗用車で5名の人をはねて殺傷した事件についてです。この裁判で、裁判長である西田真基さんは「被告は『悪魔の声』と称する幻聴に命令されて犯行に及んでおり、統合失調症による心神喪失状態だった」と述べ、無罪を言い渡しました。
 信じられません。「政治家と民意の壁」についてよく報道されていますが、今回のニュースを見ていると「裁判と民意の壁」の方が極めて深刻であるように感じられます。こんな判決に、いったい誰が納得できるのでしょうか。納得していないのは私だけなのでしょうか。
 「西田真基」というキーワードでブログを検索してみると、今回の判決に関する記事がいくつも見つかりました。ほとんどの記事は、「西田真基裁判長は悪い裁判長だ」「この裁判長の名前は、絶対に忘れません」という論調のものでした。しかし、今回のような判決は裁判長の問題だけではなく、刑法の問題であると思います。刑法第39条は、次のように記されています。

  1.心神喪失者の行為は、罰しない。
  2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

 この条文は、どう考えても納得できないなあ。

サークルKでフランクリン・プランナーを販売!?

2007年02月27日 | 日記
 近所のサークルKで買物をしました。レジで待っている際、レジにある液晶画面を見ていると、フランクリン・プランナーに関する情報が出てきました。何!? よく読んでみると、サークルKサンクススペシャルパッケージを販売する、との情報でした。キャンペーンの一環として、コンビニで販売するなんて、なんだか凄いなあ。フランクリン・プランアーはマニアックな手帳というイメージがありますので、イメージと今回の企画のズレが面白いです。コンビニに来店している客層と、フランクリン・プランナーに興味を持つ客層がどれだけ一致するのか疑問なところがありますが、面白いと思います。

円楽師匠が引退

2007年02月26日 | 日記
 アカデミー賞で菊地凛子が助演女優賞をとれませんでした。ノミネートされるだけでもたいしたもんだと思います。『バベル』でどのような演技をしているのか楽しみです。
 私にとっては、アカデミー賞のニュースよりも、落語家の三遊亭円楽師匠が引退するとの報道の方がショッキングでした。円楽師匠は、私が子供の頃から第一線で活躍されてきた落語家です。笑点の司会者としても、すっかりおなじみとなっていました。己のしゃべりと、引き際に対する美学であると思います。
 円楽師匠の「目黒のさんま」を聞いてみました。いつの時代に録音された音源なのかわからないのですが、比較的若い頃の円楽師匠だと思います。「さんまは目黒にかぎる」のオチで有名な古典落語ですが、円楽師匠が演じられると、それはもうめちゃくちゃ面白いんです。20分ぐらいの時間でしたが、たった一人、しゃべりだけでここまで笑わせるとは・・・・・・芸術としかいいようがありません。
 最近、落語に興味がわいてきたばかりでしたので、今回の引退報道は残念でした。

フランクリン・プランナー活用ガイド―手帳で目標を手に入れる

2007年02月25日 | 
フランクリンコヴィージャパン編、キングベアー出版、東京、2006

 手帳『フランクリン・プランナー』の紹介本です。フランクリン・プランナーは、この手の本をたくさん出版しています。今回の本は「マンガで読む」となっており、ターゲットをかなり意識したつくりになっています。いわゆる「夢手帳」ブーム熱が徐々におさまり、安定期に入っていくように感じられます。客層を広げるために本書が出版されたのだと思います。
 『フランクリン・プランナー』は実によく考えて作られた手帳システムです。好き嫌いはあると思いますが、さすが「夢手帳」ブームの先駆けであると思います。しかしそのシステムの完成度ゆえに、触れたことのない人にはイメージしずらく、「価値観」「ミッション・ステートメント」「役割」という用語も難解であり、とっつき難いのが弱点であると思います。用語だけでも分かりやすい言葉に変えたほうがいいのに、と思います。
 本書のマンガでは難解な用語やリフィルの組み方については、残念ながら説明がほとんどありませんでした。なぜ『フランクリン・プランナー』という手帳が必要であるか、という点にのみウェイトが置かれていました。マンガを取り入れた意味があったのか否か・・・・・・。疑問です。
 しかし、本書の後半では「ミッション・ステートメント」=「自分だけの憲法」というように意味の置き換えで説明され、「ミッション・ステートメント」リフィルの例文が掲載されており、初心者に理解しやすいように配慮されていました。
 また、本書の魅力は何といっても、2か月分の月間カレンダー、デイリー・リフィル、ウィークリー・リフィル(いずれも日付なし)、および『フランクリン・プランナー』の特徴である「価値観」「役割」「ミッション・ステートメント」「目標」リフィルが添付されていることです。リフィルは幅広なバイブルサイズです。バインダーに入れることは可能ですので(はみ出す可能性あり)、試用することが可能です。興味のある方は試用するチャンスです。

どちらかが彼女を殺した

2007年02月24日 | 
東野圭吾、講談社(講談社文庫)、東京、1997

 1996年に刊行されたノベルスの文庫版です。面白かったです。東野圭吾のミステリーには、はずれがないなあ、と思いました。

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最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を2人に絞り込む。1人は妹の親友。もう1人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か? 女か? 究極の「推理」小説。
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 主人公の康正と、練馬署の加賀刑事の駆け引きが非常に面白いと思いました。二人とも事件の真相を解明しようとする目的は同じなのですが、置かれている立場が違うため、別々の経路で真相に近づこうとします。これがこの小説の魅力であると思いました。
 この小説の面白いところは、「犯人は○○だ!」と断定して書かれてない点であると思います。ミステリーファンの方ならば文章にちりばめられたヒントで犯人が分かるのかもしれませんが、私のような素人には分かりませんでした・・・・・・。心配しなくても巻末の袋とじになっている解説で分かりますが。

技術の伝え方

2007年02月23日 | 
畑村洋太郎、講談社(講談社現代新書)、東京、2006

 団塊の世代の定年に伴い「2007年問題」がクローズアップされています。私の勤めている会社にはこの世代の方々の人数が少ないため大きな問題とはなっていませんが、「技術の伝承」については問題になるだろうと多くの研究員が薄々と感づいています。本屋では、必要なときに必要な本が目に飛び込んできます。書店で並んでいたこの本は「失敗学」で有名な畑村洋太郎さんが書いたものです。早速購入。
 大雑把に要約してしまうと、技術を伝えるためには、伝えるための下地作りが大事である、ということでした。そのためには、どのような工夫が必要であるかが、詳しく、丁寧に書かれていました。読みやすく、理解しやすいため、すぐに読んでしまいました。

さようなら、関東~関東出張5日目~

2007年02月23日 | 日記
 出張最終日です。午前中、千葉工場の見学をさせていただき、午後には出発しました。羽田空港で少し時間があったため空港内のビルをウロウロしたのですが、非常にきれいでびっくりしました。出店されているお店には、きれいでおしゃれな洋菓子屋もあり、うらやましいと思いました。
 一番引いてしまったのは、安倍総理大臣をキャラクターにしたまんじゅうが販売されていたことです。これを企画したメーカー、容認している自民党や安倍総理に対して、ちょっと「?」を感じてしまいます。考えすぎか。次の総選挙で自民党が負けても、この商品を製造するのかなあ。
 飛行機、バス、JRを乗り継ぎ、愛媛の自宅へ帰ってきたのは20時30分でした。少し長い出張でしたので疲れました。ふう。

個人的な愛国心

2007年02月22日 | 
日垣隆、角川書店(角川oneテーマ21)、東京、2007

 気鋭のジャーナリスト・日垣隆のエッセイ・コラム集です。右翼っぽい憂国の書ではなく、自民党マジック、マスコミの偽善、バカ親、家族などなど、日本社会に居座る問題に対して鋭く書かれています。非常に面白いです。一つのエッセイは2~3ページ程度の短いものですが、「この一つのエッセイを書くため、どれだけの資料を調べたのだろうか」と思わされるような中身の濃いものもありました。
 世も進めている間に、何気なく書かれた一文に心が奪われましたことが何回もありました。例えば、≪日本でも若い才能がぐんぐん伸びているわりには、底辺が広がっているわけではない。冬季オリンピックが開催された長野市ですら、地元のスポーツ店からスケート靴が消えて久しい≫(184ページ)からは、冬のスポーツが「自分がやるスポーツ」から「テレビなどで見るスポーツ」に変わりつつあることを感じました。
 また、≪かつて、玄関に鎮座することから家庭での導入が始まった黒電話の時代には、自宅の電話番号を覚えている人は、まずいなかった。高校生ならば、交際相手を含めて頻繁にかける番号は幾つも覚えていた。そこそこの集団であれば、「人間電話番号帳」と呼ばれる男が一人ぐらいはいただろう≫(202~203ページ)では、私たちが便利さと引き換えに捨ててきたものについて、はたと考えてしまいました。
 格差社会に関して書かれた「低収入層を直撃する自民党マジックの正体」(10~12ページ)では、始めに≪日本では格差が広がっている、という説はすっかり定着した感がある。いつと比べて? 高額納税者という資格だけで議員になれた時代もあったし、それ以前にはもっと根源的な階級差があった≫と記し、現在認識されている「格差」について疑問をあげながらも、≪国民全体に一般的格差や貧富の差が広がっているのではなく、低収入層が厚みを増し続けているのであり、若年層と老年層を確実に蝕んでいるのである≫と現状分析されています。そして最後に、≪小泉時代の構造改革は一貫して、より強い者には天国のような自由を与えようという路線を取り続けた。安倍時代もまったく変わらない。このイケイケ路線を低収入層とその予備軍が圧倒的に支持してしまった、というところに、巨大化した自民党のマジックがあった。だから全然笑えない≫と結論付けています。
 切れ味抜群です。

くしゃみと涙のスパイスメーカー~関東出張4日目~

2007年02月22日 | 日記
 出張4日目です。今日はスパイスメーカーを訪問しました。昨日の食品添加物メーカー同様、スパイスメーカーに訪れるのもの初めてです。今回訪問したのは唐辛子をメインに製造するメーカーです。工場内には唐辛子の粉末が空気中に漂っており、独特の臭いが感じられました。すると唐辛子の刺激のために、くしゃみと涙が止まらなくなりました。そしてくしゃみをした瞬間に吸い込んだ唐辛子がノドの粘膜を刺激し、セキも止まらなくなりました。ひどい状態のまま工場視察を続けました。工場内の作業員の方々は皆、防塵マスクを着用されており、過酷な労働環境であることが分かりました。皆さん、家庭で七味唐辛子を使うときは、ありがたく使用するようにしましょう。

初の添加物メーカー視察~関東出張3日目~

2007年02月21日 | 日記
 今日はまず朝一で千葉工場の製造ラインを視察しました。非常に丁寧に一つの多飲の説明をしていただき、管理のポイントを勉強させてもらいました。
 午後は、添加物メーカーへ行き、視察させてもらいました。食品添加物メーカーを訪問するのは初めてです。製造工程自体は非常に短く、工場内はシンプルにできていました。衛生的に保たれており、ケミカルなものを扱っている工場は、食品工場とは違うなあ、と感じました。製造工程は一次元バーコードで管理されており、進んでいるように思えました。
 また、この業界には「GMP」というものが存在することも知りました。食品業界にいる私にとっては聞きなれない言葉ですが、どうやらHACCPに近いもののようです。「ルール(マニュアル)」「文書」「記録」を利用した品質管理の仕組みのようです。勉強になるなあ。

もんじゃ焼きに感動!~関東出張2日目番外編~

2007年02月20日 | 日記
 千葉工場の品質管理員の方々が食事会を開いてくださいました。会場はもんじゃ焼きのお店です。私はもんじゃ焼きを食べたのは、2001年3月の1回しかありません。人生2回目のもんじゃ焼きです。
 もんじゃ焼きは焼き方が非常に難しく、漫画などを読んでみてもよく分かりません。「土手を作る」や「ヘラで伸ばして焦がす」という感覚がいまいち分かりません。しかし、今日の食事会では焼き方の上手い人がいたため、じっくり見させてもらいました。文章で書いて表現できないのですが、ようやくもんじゃの焼き方が理解できました。しかも美味しかったです。自宅へ帰って試してみたいと思いました。
 この、もんじゃ焼きのお店では、お好み焼きおメニューにありました。一枚注文して鉄板で焼いたのですが、おもしろい発見がありました。焼きあがったお好み焼きを人数分に切り分ける方法についてです。関東の人は、お好み焼きをピザのように扇形に切り分けるようです。私の経験では、関西では四角(正方形や長方形)に切り分けることが普通であったため、少し驚きました。ピザの形になったお好み焼きの姿は笑えました(笑)。

二次元バーコードによる工場管理~関東出張2日目~

2007年02月20日 | 日記
 今日は一日中、千葉工場の中で見学でした。見学の対象は「二次元バーコード管理」です。工場に入荷した原料に、原料名、仕入先名、入荷日、賞味期限などの情報を入れた二次元バーコードを印刷したシールを貼り、商品製造の流れをすべて管理するシステムでして、これを導入することによって完璧なトレーサビリティ、工程管理、作業ミスの防止、原価計算などが容易に可能となります。食品業界内ではまだまだ導入している会社は少ないシステムです。千葉工場の一部には導入されているため、参考のために見学しました。
 「二次元バーコード管理」は非常に優れているシステムであると思いました。やや、融通が利かないところがありますが、設計思想は間違いがないと思いました。システムによる管理ですので、工場作業員がマニュアル人間化してしまうことを危惧していたのですが、杞憂に終わりそうでした。
 原料の入荷から商品製造までの一連の流れを見せてもらったのですが、バーコードとバーコードリーダーなどを使用したシステム自体がものすごく面白かったです。また、実際に商品名から原料をデータベースを用いて瞬時にトレースすることも体験できまして、今まで理想として描いてきたことが実現できていることに対して感動しました。

眠い目をこすりながら、いざ千葉県へ~関東出張1日目~

2007年02月19日 | 日記
 今日から23日まで関東方面へ出張です。久しぶりの長期出張です(といっても月曜から金曜までの1週間ですが)。関東方面への出張は本当に久しぶりです。ちょっとテンションが上がっています。
 出張の目的は二つです。一つは原料メーカーの工場視察です。今回は2社の工場(スパイスと香料のメーカーさん)を訪問します。これまで、冷凍食品などの惣菜系食品工場は何回も訪れたことがあるのですが、スパイスと香料のメーカーは初めてです。自分の力が通用するかどうか、緊張しています。
 もう一つの目的は、千葉県にある工場の品質管理システムの確認です。私が勤めている会社の工場が千葉県にもあります。この千葉工場と、私が働いている愛媛の工場の品質管理手法には微妙な違いがあります。どちらの手法にも一長一短があると推測されます。しかし、一つの会社内に、いくつもの種類の品質管理手法があることは好ましいこととは思えません。その手法の情報収集も、今回の出張の目的です。
 今日は朝4時に起床し、シャワーを浴び、荷物をまとめ、アパートを出発しました。非常に眠たいです。脳みそが死にそうでした。出張に一緒に行く後輩社員を車で拾い、JR今治駅へ。駅周辺の駐車場が空いているか心配だったのですが、無事に駐車できました。この駐車場は何日間停めても500円というお得感の高い駐車場です。今治駅から松山へJRで移動し、バスを乗り継いで松山空港に到着。松山空港で、ゴスロリ風の女性二人組みを発見しました。はっきりいって、愛媛県では異形のファッションです。何も松山でこんな格好することないのに、と思いました。その後、羽田空港へ飛び、関東入りしました。
 今日は千葉工場の製造ラインに関するISO内部監査が行なわれていました。詳しい説明を省きますが、食品工場では5年ぐらい前からISO 9000を取得することがブームになっています。ISO 9000とは、乱暴に説明すると、品質保証システムのことです。ISO内部監査の現場に立ち会うのは初めてでした。マニュアルや目的など、体系的に組まれており、いかにも西洋っぽい設計思想であるように思えました。非常に面白かったです。
 この日は寝不足ですので、適当な時間に千葉にある社宅へ入りました。23日まで宿泊することになる社宅です。室温が8℃であり、非常に寒かったです。四国とは違うなあ、と思いました。

「メリーに首ったけ」をDVDで観ました

2007年02月18日 | 映画館以外で観た映画
 近くの電器屋さんで『メリーに首ったけ』の「もっと過激に全開(フルスロットル)バージョン(スペシャル版のこと)」が2000円で売られていました。定価は約3000円です。以前から『メリーに首ったけ』のDVDを購入したいと思っていましたので迷わず買いました。
 初めてキャベロン・ディアスを観たのは1994年の『マスク』でした。しかし、当時はマスクのCGの素晴しさと、ジム・キャリーの演技力に夢中となってしまい、キャメロン・ディアスにはあまり気にしませんでした。しかし、確か日本では1999年に公開したと思うのですが、『メリーに首ったけ』を映画館で観て、すごい女優さんがいるもんだなあ、と思いました。そりゃこんな人が身近にいれば、みんなが首ったけになるのも無理がありません。キャメロン・ディアスの魅力の一つは「親しみやすさ」であると思っています。ハリウッドの有名女優で日本人にも感じ取れる「親しみやすさ」を兼ね備えた人は少ないと思います。そんなキャメロン・ディアスの魅力一杯の映画が、この『メリーに首ったけ』でした。
 この映画を1999年に映画館で観たとき、本当に大笑いしてしまいました。可愛らしい犬に大怪我を負わせたり、障害者のふりをして人を騙すやつが登場したり、タブーと思われていたことを笑いにしていたためです。
 もっとも大笑いしたのは、「マメとソーセージ」のシーンと、犬と大格闘するシーン、そして足の悪い人が床に落ちた鍵を拾うシーンです。バカなシーンなのですが、めちゃくちゃ大笑いしました。
 今回、DVDで久しぶりに観たのですが、相変わらず面白かったです。

推理小説

2007年02月18日 | 
秦建日子、河出書房新社(河出文庫)、東京、2005

 本作品の単行本が出版されたのは2004年です。その本の『推理小説』というタイトルに惹かれ、頭の片隅でいつも気にしていました。『推理小説』とは、なんと挑戦的な題名なのでしょうか! 映画館で『アンフェア』の予告が流れており、テレビドラマだけではなく映画化されることも知りました。それを機会にしてこの文庫を購入することを決めました。タイトルだけではなく、次の紹介文を読んだだけでも興味がわいてしまいます。

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出版社に届いた『推理小説・上巻』という原稿。そこには殺人事件の詳細と予告、そして「事件を防ぎたければ、続きを入札せよ」という前代未聞の要求が・・・・・・FNS系連続ドラマ「アンフェア」原作!
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 非常に面白い本でした。筆者の秦建日子はもともと劇作家・シナリオライターをされていたそうです。その経験が生きているのかもしれませんが、この『推理小説』には映画やテレビ向きの表現がいくつも見受けられ、面白く感じられました。ときおり、文中に四角で囲った箇所があったり、非常に大きな文字で書かれたページもありました。普段ならばこのような凝った文体が、私は好きではないのですが、この本では嫌味に感じられず、非常に効果的に使われていると感じました。