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苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

耳あかの乾・湿を決定する遺伝子発見!

2006年01月30日 | 日記
 朝、始業前に会社のパソコンでインターネットをチェックしていると、2つのニュースに目がとまりました。

(1) 中国産キャベツから基準値超える農薬 8トン市場に(朝日新聞)
(2) 耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”(共同通信)

 現実逃避ということで、今回は(2)のニュースを紹介します。・・・ロールキャベツが心配。

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耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”

 乾燥したタイプと湿ったタイプの2つがある人の耳あか。どちらのタイプになるかは、遺伝情報を担うDNAの塩基配列の、たった1カ所の違いで決まることを新川詔夫長崎大教授(分子医療)らが明らかにし、29日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。
 実は、耳あかは本来湿っているもので、乾燥したタイプは耳あかではなく、単に皮膚がはがれたもの。乾燥タイプの人は耳あかが出ない“突然変異”で、日本人は約8割がこのタイプだという。
 新川教授らは、日本人126人の塩基配列を調べた。その結果、ある1カ所の塩基が変異した遺伝子を両親双方から受け継いだ人は「ABCC11」というタンパク質が合成されず、耳あかが出ないことを突き止めた。
 さらに、世界の33民族、計約3200人について調べたところ、耳あかの出ない人は日本を含む北東アジアに多く、南方や欧米、アフリカに行くにしたがい徐々に減ることも判明した。
(共同通信) - 1月30日6時3分更新
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 「ドライ」か「ウェット」かという話題は、高校の生物の授業で習いました。14年前ぐらいだったと思います。昔、授業で習ったことが科学的に解明されるとは・・・すごく興味深いニュースです。1箇所の塩基配列の違いだけ、というところが、非常にシンプルで美しいと思います。
 サスペンスなどでは血液鑑定の結果が事件の真相解明に役立つことがありますが、今後は、耳あかが「ドライ」か「ウェット」かということも真相解明に役立つかもしれません(ウソ)。

<今日の一言>
えんき【塩基】
(1)水に溶けたときに電離して、水酸化物イオンを生じる物質。また酸から水素イオンを受け取る物質。水に溶けるものはアルカリと呼ぶことが多い。赤色リトマス試験紙を青色に変え、酸と中和して塩と水とを生じる。電離度により、強塩基・弱塩基に区別する。さらに一般的には、陽子受容体あるいは電子対共与体を塩基と定義する。
(2)核酸などの構成成分である窒素を含む環状の有機化合物。プリン塩基とピリミジン塩基に大別され、前者にはアデニン・グアニンなど、後者にはシトシン・チミン・ウラシルなどがある。
(三省堂「大辞林 第二版」)