MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

アメリカ牛肉脊柱写真と、運転中にイライラ

2006年01月21日 | 日記
 農林水産省が、成田空港の動物検疫所で前日見つかった脊柱(せきちゅう)付きアメリカ産牛肉の写真を公表しました。写真を見て、不謹慎ながら笑ってしまいました。こんなオソマツなもののために、アメリカ産牛肉の供給を見越していた企業が、経営戦略の変更を迫られることが気の毒です。こんな写真を見ていると、わざと特定危険部位を混入させたのではないか、という疑いが頭に浮かんできました。私は、直接的にはアメリカ産牛肉とは関係ないのですが、慎重に情報収集してみたいと考えています。
 さて、今日は愛媛県の松山市へ映画を観に行ってきました。普段ならば車で1時間弱で到着する、県内では大型のシネコンへ行きました。しかし今日は、1時間10分も時間が掛かりました。原因1、途中、道路工事が行なわれていたため。原因2、私の前の車がノロノロ運転であったため。運転中、イライラしてきました。案の定、映画の開始時間に遅れてしまいました。こんなことでイライラしてしまうような、心が狭い私が情けないのですが、どうしてもダメですねえ。自分のペースが崩されるのが嫌いなのです。

<今日の一言>
ふきんしん【不謹慎】
(名・形動)[文]ナリ
慎みに欠けている・こと(さま)。ふまじめ。
「―をとがめる」「―な態度」「―な行動」
(三省堂「大辞林 第二版」)

博士の愛した数式

2006年01月21日 | 映画
監督:小泉堯史、出演:寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆、浅丘ルリ子、日本、2005

 『雨あがる』(1999)、『阿弥陀堂だより』(2003)をヒットさせた寺尾聰と小泉監督の最新作。原作は、ヒットした小川洋子の小説『博士の愛した数式』です。いい原作でしたので楽しみにしていました。なかなか、いい映画でした。
 非常に優秀な、老いた数学博士と、博士の下で働くことになった家政婦、そして、10歳になる家政婦の息子(ニックネームはルート)の3人の話です。設定として面白い点は、博士は17年前に交通事故に会い、記憶障害を起こしていることです。その障害は「80分しか記憶を維持することができない」ということです。博士は数学にしか興味を示さない変人のようです。しかし、博士は家政婦やルートの長所を見つけていき、興味を示します。あたかも、1、2、3、4・・・という数字がただの数字ではなく数学という学問上、色々な意味があるように。そして、家政婦やルートに、至福の時間を与えていきます。
 数字・数学を媒介にして、人にとって大切なことを教えてくれる作品でした。自然数、無理数、素数、ルート、e、i、完全数、そして友愛数など、物語の中に織り込まれている数字が非常に美しく感じました。
 過去のプロ野球の映像が登場します。それは、ジャイアンツの王と、タイガースの投手である江夏の対決シーンです。王の背番号は1番、江夏の背番号は28番です。この映像は、映画の後半で出てきます。観客は、1という数字や、28という完全数に関する知識を映画の前半部分で得ています。1も28も、特別な数字であることを知っています。特別な数字であることをふまえて、王と江夏の対決シーンを見ると、なぜか「美しい」という感情が心に浮かび上がってきました。おそらく私だけではなく、他の観客も感じたと思います。スゴイ。こんな映画は初めてです。
 やさしい博士を寺尾聰が見事に演じきっていました。深津絵里も良かったです。吉岡秀隆は、ちょっと金八が入っていました(笑)。キャスティングは良かったと思います。
 私の好きなキャラクターに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクがいます。タイムマシーンを作るという、情熱的な夢とロマンを持ち、限りなく優しく、それでいて紳士である老科学者です。私は、このドクがめちゃくちゃ好きです。科学とロマンは、関係がなさそうなのですが、実はそうじゃないんです。『博士の愛した数式』の博士も、そんな科学者のように見えました。人がにとって大切なことをよく知っており、それを数字で表現しています。こんなすてきな表現方法を身につけたい、と思います。
 この『博士の愛した数式』という映画の中で、一番よかったセリフは「星の美しさを、人は説明することはできない」というセリフです。納得・・・。真実であると思います。星だけでなく、桜、山、川、海、空、雲、虫の鳴き声など、あげていけば切りがありません。これらは、説明できないから美しく感じるのかもしれません。
 ちなみに、ルートが最後に黒板に書いた「時は流れず」という言葉は、大森荘蔵の著作『時は流れず』(青土社、1996)の題名からとったものと思われます。深津絵里が演じる家政婦も、80分しか記憶を維持することができない博士と過ごす時間について、最後に突然「時は流れず」という結論に至りますが、少し唐突であると思います。「過去や未来なんか存在しない。現在だけが存在する。だから一瞬一瞬を精一杯生きることが大事なんだ」という意味で、この言葉が使われているのだと思います。私は大森荘蔵の『時は流れず』という本が好きですので、それゆえに、この考え方に対して非常に共感できます。しかし、映画の中で、唐突にこの言葉を出すのでは観客に対しては不親切であると思います。もうちょっとだけ説明が欲しかったです。

七人のマッハ!!!!!!! (BORN TO FIGHT)

2006年01月21日 | 映画
監督:パンナー・リットグライ、出演:ダン・チューポン、タイ、2004

 アクションシーンがとにかくすごい。殴る! 蹴る! 飛ぶ! 走る! アクションシーンの連続でした。本当に痛そうです。ストーリーは、あまり考えないでください。面白いです。
 強引な物語の進み方には、少々ウンザリしてしまいます。村の中の大戦闘シーンで、お坊さんの弟子のような子供が座り込んで、お経のようなものを唱え出す場面があるのですが、子供はどうなったんでしょうか・・・。お守りも、伏線じゃなかったんだね。