MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

オーデュボンの祈り

2006年01月02日 | 
伊坂幸太郎、新潮社(新潮文庫)、東京、2003

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あの伊坂幸太郎、初文庫。伝説のデビュー作、見参! 

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?
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 上の紹介文は、表紙と帯に書かれた文章です。
 2000年に刊行された単行本の文庫版です。本作品は2000年の「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞した、伊坂幸太郎さんのデビュー作です。
 面白かったです。伊坂作品の魅力の一つは、作品の中に漂う、ちょっとずれた超現実的な雰囲気であると思います。その表現が、デビュー作において、すでに確立していたことが分かりました。この作品のジャンルはミステリーなのですが、ファンタジーのようでもあり、童話のようでもあります。すごく好きです。
 物語のクライマックスで、色々な伏線が一気に回収され、点と点が線で結びついていったときは、ちょっと気分が良かったです。

神戸で買い物など

2006年01月02日 | 日記
 神戸の三宮へ行きました。七兵衛でカツ丼を食べ、腹ごしらえをした後、東急ハンズ三宮店で文房具を見た後、南京町へ行きました。お目当ては中国茶です。大学時代の後輩に教えてもらった「天仁茗茶(テンジンメイチャ)」というお店へ行きました。正月ということもあり南京町は混雑していましたが、この「天仁茗茶」では、ゆっくりとお茶を見たり、匂いをかいだりできました。お店の人も親切で、私の質問に丁寧に答えてくれました。ありがたい。つい「梨山高山茶(なしやまこうざんちゃ)」という高価なお茶を買ってしまいました。もともとお目当てが高山茶だったので、目標は達成できたのですが・・・50gが約5000円もしました。金銭感覚がおかしくなっているような気になりました。ひええ。
 南京町をあとにして、ドトールコーヒー神戸元町店で、カフェ・モカを飲みながら1時間ほど休憩タイム。ちょっと甘めのコーヒーを飲みながら、喫茶店で読書する時間は、なんともいえず贅沢です。ハンバーガーショップと違い脂やポテトの匂いが漂っておらず、適度にざわついているため、集中して読書するには最適な空間です。
 贅沢な買い物と、贅沢な時間を過ごし、家へ帰りました。

<今日の一言>
モカ[Mocha]
(1)イエメン、紅海に面する港湾都市。現在は閉港。かつてはモカ-コーヒーの輸出で知られた。
(2)イエメンで産するコーヒー豆の銘柄。芳醇な香りと酸味が特徴。ホディダやアデンから輸出される。
(三省堂「大辞林 第二版」)