MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

Mr.&Mrs. スミス (MR. AND MRS. SMITH)

2006年01月14日 | 映画
監督:ダグ・リーマン、出演:ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー、アメリカ、2005

 実は、本作品が2006年、最初に観た映画です。昨年末、見忘れていたので、本日、映画館へ足を運びました。21時15分開始の回だったのですが、公開初日でもないのに、まあまあお客さんが入っていました。さすがブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー。
 映画の中身は、けっこう見飽きたアクション映画でした。お約束のカーチェイスもあり、「アメリカ人って、カーチェイスが好きやなあ」と不思議に思いました。
 あえて見所をいえば、主人公二人が夫婦であるということです。夫婦ということで、ただのアクション映画ではなく、コメディ映画に味付けされていました。

誘拐の果実(上)(下)

2006年01月14日 | 
真保裕一、集英社(集英社文庫)、東京、2005

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病院長の孫娘が誘拐された。犯人からは、人質の黒髪と、前代未聞の要求が突きつけられる。身代金代わりに、入院中の患者を殺せ、というのだ。しかもその人物は、病院のスポンサーでもあり、政財界を巻き込んだ疑獄事件で裁判を待つ被告人だった。悩む家族、後手に回る警察。人質救出の極秘作戦が病院内で幕を開ける。そこに第二の事件が──。
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身代金の代わりに「殺人」を求める異常な事件に続いて起こった第二の誘拐。今度の人質は19歳の大学生だった。犯人の周到な計画に翻弄される警察。試練を受け、新たな歩みを始める家族。謎は深まり、やがて恐るべき秘密が浮かびあがる・・・・・・。スリリングな展開、迫真の描写。そして感動のラストへ! 最後に誘拐の果実を手にする者は誰なのか。
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 表紙に書かれた紹介文を引用しました。上側が上巻、下側が下巻です。
 2002年に集英社から刊行された単行本の文庫版。誘拐犯の要求が身代金ではなく「殺人」という設定に惹かれて、本屋で衝動買いしました。集英社文庫を買うのは、今回が初めてです。
 非常に面白かったです。ミステリーですので詳しく書けないのですが、物語の組み方が上手いと思いました。犯人が誰であるか、ということいついては、上巻の終わり辺りから薄々分かってくるのですが、それでも面白かったです。
 第二の誘拐の際の、株券に関する話は、非常に興味深かったです。「善意の第三者による受け渡し」のアイデアは凄かったです。このアイデアが充分に面白いのに、物語の中では実際に行なわれなかったところも凄いです。こんな面白いアイデアでしたら、別の作品に回しても良かったのに・・・。筆者は太っ腹です。
 犯人たちが、あまりも人格者であったことが気になりましたが、爽やかなラストは、私は好きです。ハッピーエンドなので、ほっこりした感じで読み終わりました。