goo blog サービス終了のお知らせ 

ルビーの森

京都三条と銀座並木通りにある、ミャンマー産無処理で美しいルビー専門店。鉱山から一貫したトレーサビリティーを実現。

天然もルビーを見ていると感じること

2009年05月16日 12時44分37秒 | ルビー
昨日のブログで、「こどもが、お母さんを作ろうと

するようなものだ。。」などと感覚的に書いてみた

のですが、その後も仕事をしながら書いたことを思

い浮かべていたら。。この自然じゃない発想は結構、

世の中に多い事に気がつきました。

電車の中で、ある記事を見た、女性のしわをなくそう

とする施術のこともその一つかも知れません。

先日は、犬にかまれて顔を失った女性が、世界初の

顔を移植して社会復帰されたとインターネットで見ま

したし、色々な事情がありますので、技術が進んでいく

ことは良いことだと思います。

でも、技術が発達していってお孫さんよりも若く見える

おばあさんが出てきたら?すこし怖いかもしれません。

人のDNAの中には、細胞自体が自殺するプログラムがあり、

自然に年をとって行くのだそうです。

母なる自然とバランスを取るために、「~しすぎない」

ためのDNAの情報らしいのです。

人だけでなく、お猿さんにも、イネにすら同じものがあるそう

です。

いつかなくなってしまうモノが私たちの身体だとしたら、

元気な時に精一杯、鮮やかに輝かせてあげるのが良いと

思います。

私のワイフは、頭に白いものが増えてきましたし、シワも

若い時よりは増えたように思いますが、

年をとるごとにキレイになっています。

何千年も変わらず輝き続ける天然ルビーを見ていると

ちょっとしわが増えながら、自然に年を取りながら

頑張ってキレイになろうとしているワイフがかわいく

思えてきます。

長く残ってきたルビーに学ぶこと

2009年05月15日 05時54分40秒 | ルビー
モリスは、「無処理のルビー」の中でもごく限られた

「無処理で美しいルビー」をいつも探しています。

文字通り「宝探し」がモリスの仕事なのですが、

希少な宝ものを探していて、色々なことを学ばせて

頂けます。そのひとつですが、長く残ってきた

ルビーのジュエリーを拝見すると、

「宝ものは私よりも長く存在していくものであり、

その存在を大切に守っていきたいと思わせるもの」

だということです。

身近にある「宝もの」といえば、「子宝」や「国宝」

など、特に子宝などは、確実に自分の存在よりも大切

なものであり、次に大切に引き継いでいくものと考え

てもいいと思います。

宝物を大切にしながら生きていくという「人」の行為に

より、その「宝もの」に持ち主の人格が刻み込まれていき

自ずと存在に厚みが増していくものだと思います。

1000年前のルビーを使ったジュエリーを拝見しいていると

何が「宝もの」なのか?ということを感じさせてくれます。

写真は、ルビーの内包物の写真です。

モリスミャンマーでは、カット研磨したルビーはすぐに

顕微鏡で内包物の撮影をするなどデータを取っています。

処理の有無を見分けるための研究を続けているからです。

なぜそんな研究が必要なのか?

それは、人が数を自在に増やせるようなものを宝ものと

感じる社会になったら。。。子供がお母さんを作ろうと

する様なもので、何か変ですね。





ていく

モリスルビー 小さいほど贅沢なのは。。。

2009年04月22日 05時46分35秒 | ルビー
現地法人モリスミャンマーでは、日々ルビーを見ています。

おなじみ京都三条本店のミヨテさんは、いまモリスミャンマー

で仕事中です。

鉱山を担当するイエッチョーさんより「ナヤン鉱山」からの

質の良いルビーの原石が集まったとの連絡が入ったので急行

しました。

2か月かかってやっと集めた原石ですが、1ctを超えるものは

たぶん無いと思います。平均は3mmを下回る0.03ctぐらいで

しょうか?

小さくても、モリスミャンマーのスタッフは「宝の石」とし

て大切に取り扱います。3ctのルビーと区別はしません。

原石の時の記念に、「記念撮影」をし、カットをどうするか

担当者が悩み、一つ一つカット研磨したら、それを隣接する

ルビー研究所でインクルージョン「内包物」の記念撮影を

します。(インクルージョンはルビーの指紋みたいなもの)

たとえ直径1mmのルビーでも扱いは「立派な宝石」です。

ひとつづつ名前を「ID番号」(昔はほんとうに名前を付けて

いたのですが。。)をいただいて、偉そうに、ひとつづ包装

されて日本に出発です。

かかる人の手間の割合は、1mmぐらいのルビーが一番大きい

かも知れません。

スタッフの手間に対する体積の割合では、小さなルビーが

一番贅沢なのです。

写真は、ナヤンから産出され、ヤンゴンに到着したばかりの

原石です。

ルビーが育つ岩

2009年04月14日 06時34分38秒 | ルビー
ミャンマー産のルビーは、白い石灰岩の中で結晶

します。ミャンマー産ルビーの特徴の一つです。

白くてきれいなホストロック(母岩)と

赤いルビーのコントラストが美しく、カット研磨

するのが惜しいと思うことがあります。

一見すると氷砂糖のようでキレイな環境でで育つルビー、

見ていると、何かしら特別な印象を持ちます。

「学者が感情でモノを言っちゃいけないけど。ミャンマー産は

育ちが良いんだよ。何も説明しなくても宝石に見えるだろ。

ホストロック自体が美しい宝石は、特別なんだよ」

ヤンゴンの私たちのルビー研究室を立ち上げていただいた

今は亡きミンカイ教授がおっしゃられていたのを思い出します。

写真は、母岩から発見されたばかりのルビーの原石です。

一般的には大理石とよばれるカルシウム分の多い、石灰岩の中

から出てきた様子です。


太陽の神様とルビー(赤い石)

2009年04月07日 07時47分27秒 | ルビー
古代エジプトの第18王朝のフェラオで、18歳の

若さで他界したとされるツタンカーメン王のお墓

が80年ぐらい前に発掘されたのですが、王家の谷?

だったか、わかりにくいところにあって3000年ぐらい

盗掘などに遭わなかったために、宝飾品などの副葬品

がたくさん見つかったそうです。(テレビ番組によると)

ジュエリーでは、古代エジプトのツタンカーメン王の

モノはその当時に大切にされたスカラベ(再生、復活を

象徴する昆虫=糞転がし)やホルスの眼(タカの目)

などのモチーフに必ずと言っていいほど「太陽」に

模した赤い石(その当時はルビーは届いておらず、

カーネリアンと思われる)が登場しています。

「太陽神」を信仰していたからだといわれています。

自然を神様とするのは、日本の神社も同じことです。

最近は、化学技術では生命一つ創れないことがわかり

私たち人間も自然の一部なのだということに気づき

始めました。

進化も良いのですが、太陽の神様にお祈りしながら、

もう少しゆっくりでもいいのかな?と思います。

手のモチーフ

2009年04月05日 09時15分45秒 | ルビー
昔から「愛」や「友情」を示すためにルビーが

使われることが多かったのですが、このリングも

「Ring」著者:Diana Scarisbrick女史の著書の

なかで、友情、愛をしめすリングとして紹介されて

います。解説文を引用しますと;

「1870年代につくられた、ローマのカステラーニの

ものと考えられるハートを差し出す手のモチーフの

リングは、古代ローマ時代のアップルを持つ手が

モチーフのヘアピンを流用しているようだ」引用ここまで。

とのことです。中世ヨーロッパでは、手のモチーフは

約束や契約を意味したといわれ、またハート形のルビー

は言うまでもなく「愛」を表現するものです。

ゴールドのグラニュレーションで有名なカステラーニ

は古物にも強く、自身が職人だったことから古くから

残るモノを新しく活かすのが上手かったのでしょう。

(金の枠がハート型で、ルビーは丸いカボション

カットですが)愛する誰かに贈ったものである可能性が

高いと思います。

お召しになられていた方は、このリングを見るたびに、

どの様なことを想ったのでしょうか。

実物が見てみたくなりました。




スタールビーの内側

2009年02月27日 18時01分10秒 | ルビー
ルビーをカボションカット(丸い球体のようなカット)

にすると六条の線がハッキリと現れるものがあり、

スタールビーと呼びます。

そのスタールビーの内側はどうなっているのでしょうか?

拡大して見ると、無数の針状の結晶が交差していうのが

見えます。この無数の針状ルチルの結晶は編んだシルク

に見える事から、シルクインクルージョンといいます。

顕微鏡で見ると幻想的です。

このシルクインクルージョンが密集して結晶の中に育つ

とスターが現れます。





ルビーとスピネル (一部訂正)

2009年02月23日 06時28分34秒 | ルビー
昨日のブログで、「ルビーとスピネル」を投稿させて

いただきましたが、一部訂正させていただきたいと思います。

コメントにて間違いを訂正いただきました。

次の日に訂正させていただけたのも、「Nwaveさん」のお陰です。

本当にありがとうございます。

まずは、コメントいただきましたNwaveさんの文章を引用させて

いただきます。

(引用は全文です)

ルビーの屈折率について (Nwave)
2009-02-23 01:57:06
はじめまして。

こちらのブログしばしば見に来ています。
ルビーやモーゴックの貴重な産地情報等拝見させていただき
どうもありがとうございます。 鉱山の情報や産出状況
などは本当に貴重です。今後とも本物のルビーの真価が多くの
方々に伝わるようがんばってください。応援してます。

1つ(僭越で申し訳ないですが)ルビーの名誉挽回(?)の
ために指摘しておきます。

マグネシアスピネルの屈折率はルビーの(異常光線の)
屈折率nεの最小値よりも小さいので、2軸性ネガティブの
偏光性を持つルビーの屈折率よりも小さいのが実情です。

結晶中の不純物により変動しますがMogokにおける範囲は次の
はずです:

Mogokルビー:

 通常光線の屈折率nω=1.768~1.773内の固定値
 (スネルの屈折の法則に従う光線)

 異常光線の屈折率nεの最小値=1.760~1.765内の固定値
            最大値=nω
 (スネルの屈折の法則に従わない光線:入射方向によって
  最小値から最大値まで変動、つまり結晶中で光線の伝わる
  速度が変動)

Mogokスピネル:屈折率n=1.715~1.720 の範囲内の固定値

なお比重もルビーは4.00付近、スピネルは3.6~3.7程度で
ルビーの方が大きいのですが、その分、同じ重さでもルビー
の方が体積が小さくなってこの点では不利といえるのかも
知れません。

原石の美しい写真見ると、細かいことなど棚上げでもいい
のですが、おせっかいですが一応あげておきます。
長くなり失礼しました。

(引用ここまで)

「おせっかい」など、とんでもございません。

重ねてお礼申し上げます。

さて、スピネルの中には、ルビーよりも屈折率が高いものが

あると聞いたことがあったのですが、初歩的なところで、

とんだ記憶違いでした。

調べたら、セイロナイト(黒スピネル)1.77~1.80だけでした。

というわけで、ルビーの名誉を挽回いただきまして嬉しい限り

です。

というわけで、スピネルのキラキラ感は、発掘される原石が

正八面体に近い完全な形であることが多く、カット研磨する

ときにキューレットにステップをつけないことに起因している

のでしょう。

次回は、スピネルとルビーを全く同じカットにしてその違いを

みないといけないですね。

また、新たな課題をいただきました。

ありがとうございます。

赤いハートはいいですね

2009年02月11日 06時04分29秒 | ルビー
ハートは赤色です。

これが、青色や緑色になるとどうでしょうか?

私には、しっくりときません。

ハートは「赤色」が自然なのですね。

無意識のうちに「生命」や「やさしさ」を連想

させてくれます。

このマークを見て何も思わない方はいらっしゃると

思いますが、おこりだす人はいないと思います。

赤いハートマークは、ハッピーを連想させますし、

不思議とあったかい気持ちになります。

今日は一日「ハートマーク」で行こうと思います。




自然が育てたわけだから

2009年02月07日 07時42分46秒 | ルビー
ミャンマー産の無処理で美しいルビーは天然物です

から、私たちと同じように育った環境というものが

あり、色々な因果関係のもとで結果としての今の形

なのですね。

「ルビーの母岩は元々、海の底にあった堆積岩が

変成した石灰岩で。。。。」と始まると学者さんの

研究されている世界で理性の究極へと向かうわけです

が、元々私たち人間も同じようなもので、何かと

何かが元になって今の形になっているわけで。。。

ルビーの原石を見ていると色々な思いが浮かんでは

消え、また浮かんでは消え。楽しいことです。

自然が母なのはルビーも人間も同じことなんですね。

結晶の中の結晶

2009年02月04日 07時46分27秒 | ルビー
ルビーの内包物にも色々ありますが、私が好きなのは

結晶の中の結晶です。

結晶の中の結晶に結晶が入っていることもあり興味は

つきません。

ルビーの結晶のファセット面に近くないと何の結晶

なのか検査は難しくなりますが、形がある程度しっかり

残っているものを見ると楽しいものです。

写真は、ジルコンがコロンとひっくり返っているの

でしょう。 


ルビーの兄弟

2009年02月03日 18時31分42秒 | ルビー
ブルーサファイアはルビーと同じ鉱物の仲間です。

兄弟みたいなモノで、ミャンマーのモゴック鉱山で

も産出されます。

写真は、モゴック鉱山から出たブルーサファイア

ですが、ミャンマー産のブルーサファイアは、とても

きれいです。

モリスはルビー専門ですが、群を抜いて美しいものに

関しては持ち帰ることもあります。

もちろんブルーサファイアも無処理で美しいものだけ

ですが。。。