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ルビーの森

京都三条と銀座並木通りにある、ミャンマー産無処理で美しいルビー専門店。鉱山から一貫したトレーサビリティーを実現。

ただの写真ではありません。 ルビーの絆

2011年05月08日 08時12分38秒 | 宝物

新しいモリスルビーのオーナーさんの写真を手に、

「この方は、どこのお偉いさんですか? で奥さんにプレゼントですか?」

などと会話が始まったモリスミャンマーのスタッフです。

ここには、ルビーをカット研磨してくれる職人さんと

その一つ一つのルビーのデータを蓄積、研究を続ける研究所の

メンバーがいますが、ルビーを手に微笑んでいらっしゃる

お客様の話題で盛り上がります。

写真を手にしているのは、ルビー研究所の担当、チョーミンナイ君と

後ろは、その妹さんで助手のリーリーアンさん。

そのまた後ろに、カット研磨の職人、ミンゾー君とゾーミンチョー君

が、ちょっと興味深そうに、写真を見にやってきました。

ここモリスミャンマーのヤンゴンで、1枚の写真が保管され、

今月末には、ナヤン鉱山の現場まで旅をしていきます。

 

自分たちが探した「お宝」を手にして幸せそうなオーナーさん。

その顔写真が現地まで届く…これは、現場のスタッフにとって、

とても嬉しいプレゼントなのです。

 

採掘業務など、それぞれの仕事で専門業者に頼むのが

業界の常識ですし、その方が効率的です。

…が、モリスは、

ヤンゴンからまだ2日も旅をしてやっと到達できる鉱区から

京都三条店、銀座サロンまで、他の業者さんに頼まずに、

モリスのスタッフだけでやる独特な「超非効率スタイル」

で続けています。

こうやって現地のスタッフと一緒に写真を見ながら、

ちょっと誇らしく感じている(…と感じます)彼らの姿を見て

いると、「非効率」でも良かった…と思います。

 


ルビーの故郷 ミャンマーのシンボル シュエ ダゴン パゴダ

2011年05月07日 08時04分20秒 | 宝物

今朝のシュエダゴンバゴダ(パゴダ)です。

ShweDagon Pagodaは仏教国ミャンマーの象徴的

な建造物で、地元の人たちは、古すぎて、いつからある

のか想像もつかないとのことです。

御釈迦さんの遺骨が納められているというStupa

(ストゥーパ)が太古のモン王朝の時代に届いた

と言われています。

6~8世紀ぐらいのことでしょうか?

世界最古の奈良県の法隆寺(聖徳太子のお寺)も7世紀

はじめなので、この時代は、仏教が広がって行った

時代なのでしょうか?

私は、早朝に近くの湖をジョギングするのですが、

シュエダゴンパゴダが見える畔から皆さん、手を合わせ

お経を上げておられます。

私も、お参りするのですが、現地の人が私が日本人だと

分からないぐらい同じ空気が漂います。

御釈迦さんが亡くなられて2500年ぐらい経ちますが、

世代を超えて受け継がれてきた「何か」を感じる瞬間です。

近くへ行くと、「パゴダの森」といわれるほどたくさんの

「小パゴダ」に囲まれています。

タイランドに観光にお越しの方は是非、1日~2日

足を延ばして(飛行機でわずか1時間)シュエダゴンパゴダ

にお参りしてみてはいかがでしょうか?

下の写真は、インターネットから拝借した本堂です。

 


バンコクからヤンゴンへ移動 ルビーの旅は…

2011年05月06日 19時21分56秒 | 宝物

只今、バンコクの空港で次のヤンゴン行の

フライトに乗り換えているところですが、

もう10年も月に1~2回はこの経路を飛んで

いますので、もう150回ぐらい通っている

のですが…

フッと、最初に来た時のことを思い出し

ました。


「宝探しをしないで、お金を出したら

 誰でも手に入る?

 それを宝石というのだろうか…
 
 普通の人では手に入らない「お宝」

 を探そう」

と思ってヤンゴン行に乗って行きました。


そもそも…

宝石の価値は、何でしょうか?

美しいモノを持つということ…

希少なモノを持つということ…

世代を超えて変化しない耐久性がある

ということ…

この3つは、宝石の定義ですが、言葉で

表現すると簡単ですが、少し考えると

どうやって見分けるのか?

何が基準になっているのか?

「?」マークがたくさん浮かびます。

 

希少であるかどうか?は、実際に探して

「出現率」を見れば分かるはずです。


そして、経年変化が無いことは、昔から

伝わるジュエリーに使われている宝石ルビー

を見ればよいのです。


色々な方々にご協力いただき、

色々な方々にご指導いただきながら続けて、

代表で、その両方を自ら体験させて頂き

言えることは、宝の石ルビーは、新しく

産出されるモノは殆ど無く、還流している

モノがほとんどであるということです。


経年変化がない希少なものだから当たり前

のことですが、自分でやらないと実感でき

無いモノなのです。

 

良かったのは、採掘を続けることで、

無数の原石と出会うことができ、加熱処理

も含めて、ルビーを見分ける「眼」を

養うことができたことです。


これから、そういう宝石の本当の話を

伝えていきたい。


それが、育てて頂いた皆さまに喜んで

頂く一番いい方法だと思います。

それでは、行ってきます。


私を忘れないで…と記されたリング 

2011年05月06日 06時52分17秒 | 宝物

ドイツ語で「わたしを忘れないで」という

意味を持つVGMN。

「Vergiss mein nicht」

このリングで、結婚したふたりを感じますし、

メッセージを感じます。

約500年前に生まれただろうお二人が、

結ばれて、子供が生まれた。

その子供が、新たに誰かと結ばれて子供が

生まれて。

そしてまた...と続いてきたから私たち

もいるわけです。

結婚指輪ですから、

「わたしを忘れないで」というメッセージ

は、結婚相手への想いだったと思います。

しかし、わたしは、

「一生懸命に生きた私たちを忘れないで」

というメッセージを感じるのです。

橋本コレクションより、1571年と記された

リングの写真です。


明日からヤンゴン

2011年05月05日 21時28分12秒 | 宝物

明日から、ヤンゴン(ミャンマー)です。

もう200回ぐらい行ってますので、特に

準備する事もなく、ちょっとそこまで…

という雰囲気になっています。

旅慣れることは良い事ですが、

慣れ過ぎると、初めて見た時の感動は

薄れます。

ただ、そのルビーを使ったジュエリーを

見ると「その時」の想いがよみがえります。

ルビーとはそういう宝石だとおもいます。


比較しても分からないルビーの価値

2011年05月05日 07時06分27秒 | 宝物

写真は、モリスルビーの中でもトップ3

の美しいルビーです。

が、トップスリーというのは、

トップ1かも知れないし、2かも

3かも知れないということです。

恐らく、トップ3を横に並べて比べても

分かるのは、大きさの違いか、

色相の違いとかそういうレベルのモノです。

「最高のルビー」なのか

「最高級のルビー」なのか?

ルビーの価値は、比べてどちらが良いか?

というモノではないように思います。

 

 


宝石ルビーを持つということ

2011年05月04日 19時33分27秒 | 宝物

今は亡き、モリスミャンマールビー研究所を

立ち上げて頂いた元ヤンゴン大学教授の

ミンカイ先生は良くおっしゃっておられ

ました。

「ルビーは買ったら自分の所有物になって
 いると思うだろ…あれは間違いだな。
 物質的にも精神的価値観にも経年変化が
 ないとイメージしてみれば分かるでしょ。
 あなたの方が先に消滅するんだよ。
 宝物だから、あなたの大切な人に説明し
 て大切にして貰らおうと思うハート(心)、
 を次の世代で持つ人が感じるんだな。
 お墓に持って行っても土の中に戻るだけ
 で結局、あなたよりも長く残る。
 宝石ルビーは人間に持って上げられている
 だけ…。買った後は自分のモノになった
 と勘違いする様になったら地球も買えると
 思い違いする人が生まれるんじゃないか…」

と。

今でも私の宝石観のベースになっています。

買えば自分のモノになるのではなく、

次、誰に預かって貰おうか?

探す権利を頂いているという感じでしょうか?

宝石ルビーを持つということは、そういうこと

です。

消費財ではないのです。


愛の象徴 ルビー

2011年05月04日 12時38分31秒 | 宝物

ルビーは、愛の象徴、家庭円満のシンボルです。

そして、約束のシンボルはダイヤモンド。

ふたつあわせると永遠の愛。

実は、ルビーは、欧州でも日本でもロイヤルファミリー

が結婚のときに母親から娘に受け継いでいく宝石

です。

雅子さまのルビーリングも美智子さまから

受け継がれたものです。

 


婦人画報5月号の 指輪に「絆されて」 の裏話

2011年05月04日 05時35分22秒 | 宝物

写真は、婦人画報5月号の驚異のコレクター

橋本貫志氏の特集記事ですが、

題名が、「指輪に 絆されて」

(絆されて=ほだされて)

です。

実は、この題名は最初、

「指輪に魅せられて」だったのですが、

橋本さんが、「魅せられた…じゃないな~」

「絆されて」じゃないか。

と自ら命名されたということです。

淡交社から発売される「ヒストリックリング88」

の監修をされた宝官さんにお会いして、

その話題になりました。

「絆されて」…とても良い表現を教えて

頂きました。

5月12日には、発売になります。

この本の素晴らしいのが、橋本氏が、

実物を手に取って研究をする機会を与えて

くれたこと、そして各々が感じたことから

出来た書籍であるということです。

通常、4000年近くの長い歴史を網羅する

何かの研究だと、専門家が色々な書物や

資料から著者がまとめ上げてるスタイル

が普通だと思いますが、この本の場合は、

橋本氏が14年かけて集められた「実物」を

何年もかけて「手に取って」拝見した

実体験に基づくモノです。

私のジュエラーとしての感覚に大きな

影響を与えてくれました。

皆さんもぜひ、ご覧下さい。

リングが、ファッションやアクセサリー

として…ではない、人の想いを後世に伝える

伝書鳩の様なものだというのがお分かり

頂けると思います。

ルビーが、使われているリングの原稿を

4本ほど担当させていただきましたので、

是非、読んでみて下さい。

ご感想をお聞かせ頂けますと幸甚です。

 


ジュエラー…きもの社長?

2011年05月03日 23時36分38秒 | 宝物

検索して頂くと登場する、

「きもの社長」…

呉服屋、三井屋さんの3代目

今井さん。

彼とは、原産地の鉱山を一緒に

まわって宝石を勉強した仲なのですが、

修行を終えて、ご実家の呉服屋さんに

帰還し、ジュエラーとして再スタート

されました。

…そうしたら、いきなり、

「私のルビー探してくれ…」と来ました。

さすがはジュエラーです。

私たちもそうですが、モリスジュエラーは

皆どこかにモリスルビーを着けています。

自分が宝物だと思うから、お客様におすすめ

できる…

これは、ジュエラーとしての条件かも

知れません。

 


ルビーに余った貨幣を食べてもらいましょう

2011年05月03日 15時55分45秒 | 宝物

 

ルビーは環境に良いかどうか?

は…直接関係ないとしても、経年変化の

無いモノにお金を多く使うという面では

良いと思います。

無処理で美しいルビーは、数を増やす

事はできません。

採掘して出てくれば良いのですが、

出なければ…無いのです。

ここがポイントです。

数が少ないと、欲しい方がいる限り

代価としての金額は上がって行きます。

ルネッサンス時代に、800金スクーディ

だったルビーは、今の時代でも変わらず

オーナーさんが変わる度に、変わらぬ価値

で、ひょっとしたら、何かほかの消費して

しまうモノに使ったかも知れない、

「貨幣を吸収」してくれます。

経年変化の無いモノに貨幣を使ってもらう

ので、それを「消費」とは言いません。

また、次の世代で、誰かに受け継がれる

のですから…

それと、いま市場に出回っているルビー

のほぼすべては、大昔から還流している

宝の石「ルビー」だということをご存じ?

でしょうか?

新しく産出されるルビーは、ほんの少し

ですので…やはりエコだと思います。

ルビーに印刷しすぎた貨幣を食べてもらい

ましょう。


(40年前から市場に急に増えた、

 加熱処理したルビーは、

 還流させにくいという面からも

 分けて考えた方が良いですね。)


ハートのルビーと手のひらが象徴するもの

2011年05月02日 19時45分36秒 | 宝物

写真は、ダイアナ スカリスブリック女史

著書「Ring]より拝借したルビーのリング

です。

このリングの手のひらの部分のルビーは、

ハート型に形取られた枠にセットされて

います。

この時代、ヨーロッパでは、手のひらを

見せるのは、警戒していない=信頼して

いることを表わしたようですが、この様

に手のひらの上に乗せたハートは何を

意味したのでしょうか?

「Yours=あなたのもの」という文句が

流行った時代です。

私は、贈った人の心づかいではないか

と思うのです。

リングは、人の気持ちの象徴だといわれ

ますが、本当にその通りですね。

 


人は変わっていくから…経年変化しない宝石に憧れるのか?

2011年05月02日 06時23分13秒 | 宝物

今から40年前。

初めてエリザベス女王が来日した日。

昭和天皇、香淳皇后がエリザベス女王

とエジンバラ公をお迎えになっている

写真です。

ウィリアム王子もヘンリー王子も生ま

れる遥か前のことですが、写真でみる

とそんな前のことの様に思えません。

昭和天皇もご健在の時のことです。

それだけの時間が経ったとは…


人は変わるから、変わらない宝の石に

憧れるのかも知れません。

そう思わせてくれる写真でした。


香淳皇后は、さすがに、日本の着物には

ルビー色の勲章お召しになられていません

が、晩さん会の際にやはり赤と黄色の

サッシュをお召しになっておられました。

赤色が最高位の色であるということを

が分かります。

写真は、「宝飾の文化史 海野弘著」
筑摩書房より引用。