球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

子供のためのアルバム

2008-10-08 | オケと音楽
といえば、今度の演奏会でやる曲だけど、
原曲(ピアノ版)がふと聴きたくなってしまいCDを購入してきたところ。
R.Schmann "Album fur die Jugend" Op.68 と。(←ウムラウトは割愛)

オケでやろうとしているのはアドルノによる編曲版であり、
思いっきり抜粋版で、しかも順番もバラバラだったのね…
ということが、今日になってわかった。

1. 春のうた → 原曲の第15曲 
2. イタリアの水夫の歌 → 原曲の第36曲
3. 楽しい五月がやって来た → 原曲の第13曲
4. 思い出(メンデルスゾーンの命日に) → 原曲の第28曲
5. 冬のきせつ(II) → 原曲の第39曲 
6. サンタクロースのお爺さん → 原曲の第12曲

この曲は事実子供の(ピアノ技術習得の)ために書かれた曲であり、
前半18曲を第1部:幼いこどもたちのために
後半25曲を第2部:年上のこどもたちのために
ということでそれぞれ分けられている。

それがオケの現場ではどういう現象として発生するかといえば…
"この曲昔ピアノでやったことある"という形だったりする。
それも複数人。とても親しまれているわけだ。

オケから入ってしまうシューマンは、
どちらかと言うと評判の良くない語られ方をしやすい。
一方でピアノ曲のシューマンは一般に悪い語られ方をされることはまずない。

それどころか"今になっても多くの子供が弾き続ける曲を残した功績は大きい"
と、非常に好意的な評価が寄せられているようであり、
その影響でなんだか僕まで少しシューマンが好きになってしまった。

今回の曲(子供のためのアルバム)に関して言えば、
曲の標題がふるっているのが個人的には気に入っていて
 第32曲 シェヘラザード
 第35曲 ミニオン
等の女性名の曲だけを聴いてみるのも面白い。


◆おまけ

また、ピアノ曲に"森の情景(Op.82)"なるものがあり、
それの第7曲目"予言する鳥"が一時期マイブームになったことがあった。
理由は村上春樹の小説"ねじまき鳥クロニクル"に出てきていたのがきっかけ。
単独で聴いても、暗い白黒のコントラストくらいしか想起できなかったけれども。

他、村山由佳の小説"Bad Kids(だったと思う)"に
幻想小曲集第7曲"夢のもつれ"が出てきていたり、
シューマンのピアノ曲は結構小説との親和性がいい、ような気がする。

先ほど指摘した、"題名がふるっている"というところが小説向きなのだ。
コメント
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