球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

プロデューサあっての博識

2007-11-05 | オケと音楽
最近はあまり人前に姿を現すことが減っていますが、
なにげに今乗り番のあるオケは4つ(直近に練習がないものを除けば5つ)あり、
そのうちの一つに今日顔を出してきました。

そのオケではメンデルスゾーンの3番をやります。
メンデルスゾーンのシンフォニーをやるのが初体験であると同時に、
別段自分が好きではない作曲家です。
いや、好き嫌いというより興味がない。
ですので、自分から好んで聴くというよりはオケでやるから聴くといった姿勢。

通称スコッチ(スコットランド)と呼ばれるこの曲。
彼のシンフォニーの中でも最長のものでありつつ、暗い色を持つ曲。
富豪の息子として生まれ、何不自由ない生活を送ったと数々の伝記に記されているけど、
こういう曲も書けるのか、と言わんばかり。

では、3番がどうしてそういう曲なのか?
そんな話を、指揮者の先生がして下さいました。
話の長さも相まって内容は結構あったので全ては書けませんが、
女王Mary Stuartの数奇な運命が引き起こした悲劇の数々が当時のスコットランドに残っており、
スケッチにそれが反映されたということです。
(ちなみにブラッディメアリーの語源となった人は、別の人です。)

それでいきなり好きになった、とは言いませんが
「興味ねぇ」→「へぇ、そんなことがね…」
といった心境の変化があり、僕の中でのメンデルスゾーン株は少し上がりました。
多分今日練習に行っていなかったら、メンデルスゾーンに興味が出るのも
もう少し(と書いて、数年)後になっていたことでしょう。



というわけで、個人でがんばってみるのもいいけれど、
興味がないものに興味を持つためには、ある程度他の人の力を借りざるを得ません。
あるいは、それによって無駄な労力を省くことが出来ます。

練習後さてっち氏宅でフリートーク
(最近は映画の出ない時期で、良いホラーもないらしい)をした時にその話をし、
"指揮者はプロデューサの力が絶対欲しいよね" という話に。

…身につまされる。
反省とかそういうものではないけど、
自分が好きなものに皆に興味を持ってもらいたかったり
そういう話をしたかったりするのに、俺はプロデューサになれているだろうか?
残念ながら、否。

面白いTVだったら"見ろ"と宣伝しがちだし、
よい曲だったら"聴け"と宣伝しがちだけど、
実際にそう言われて実行したためしはないといってよいです。

ここには色々な心の動きがあると思いますが、
"実行し、且つ好意的な反応をしないといけない"と思うらしく
その心の負担だけで疲れきってしまうというか…
ショボい言い分ですが、生涯直す気はない要素でもあります。
仕事だったら仕方なくやるというくらいで。

自分がそういうことしていないかな、とか、
せっかく自信が持てるくらい詳しい話題があるなら、
正しく皆にプロモーションをしたいとか、そういうことを考えます。
今日の先生の話が一つのヒントになるのでしょう。



とまぁそういうわけで、皆さん色々教えてください。
特に、最近やることになったヒンデミットやミヨーのプロデューサを募集中です。
たぶん、"○○(上の二人のこと)に詳しくなるよう頑張ってみよう"と思ったら、
途中で投げ出すこと請け合いなのです。
コメント
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