「ずら」は「だろう(推量)」や「でしょう(推量)」の意。
例文
「じょうだん ずら」=「冗談だろう」
「これ いい ずら」=「これ良いだろう」
「そりゃ ねー ずら」=「それは無いだろう」
「かんたん だった ずら」=「簡単だったでしょう」
「まー そんな もん ずら」=「まーそんなものでしょう」
「おめさま あのこ なかした ずら」=「お前あのこを泣かせただろう」
「こん さんこうしょ わかりやすい ずら」=「この参考書は分かりやすいだろう」
「そば は てうち だじ。 うめー ずら」=「蕎麦は手打ちですよ。美味しいでしょう。」
「ここに おいといた いちご たべた ずら」=「ここに置いておいた苺を食べたでしょう」
「あの どくとく の なきごえ は あかしょうびん ずら」=「あの独特の鳴き声はアカショウビン(赤翡翠)でしょう」
「あいつ だったら おめー の しごと てつだって くれる ずら」=「あいつであればお前の仕事を手伝ってくれるでしょう」
「そら が なんとなく あかるく なって きた で もうじき いま ふってる あめ は やむ ずら」=「空が何となく明るくなってきたからもうすぐ今降っている雨はやむでしょう」
「ゆきゃー ふった ひ にゃー どうろ が えれー こむ で とうちゃん が けーって くる のは だいぶ おそく なる ずら」=「雪が降った日には道路がとても混むからお父さんが帰って来るのは大分遅くなるだろう」
それでも自分では標準語と思っている方言が幾つかあり、何気なく方言を出していることもありますね。
私が松本弁を結構使っていますので、4歳の孫も最近方言を言葉の中に出すようになってきました。
「そうだが~(そうだよ)、ちがうが~(ちがうよ)」は我が家では使っていなかったです。
馬瀬良雄先生の「長野県方言辞典」で「が」や「がー」について調べてみましたが、「が」は「よ」という意味では掲載されていませんでした。
波田町のある狭い地区の独特の言い回しの可能性もありますね。
私は、「そうだがせー」は使っています。
「そうだがせー それは違うじ」=「そうですがね、それは違いますよ」になります。
「だがせー」の後ろの言葉は必ず否定形になります。
さすがに東京に来てからは使う機会がなくなりました。
実家に行った時など、向こうの家族はいまでも使っていますね。
別の事ですが、波田の従姉妹たちが
○○だが~ と
が をつけて話していたことを思い出しました。
が は よ と言う意味合いの語なのでしょうか?
そうだが~(そうだよ)
ちがうが~(ちがうよ)
などです。