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名月・明月という言葉

2005-09-18 12:36:05 | 中国のことわざ
中国のことわざ-49 名月・明月という言葉

日本経済新聞9月18日朝刊漢字コトバ散策から。
9月18日は中秋の名月である。丸いお月様を見て、その美しさをひたすら愛でてそこに浸るのが日本人。古くから詩歌に名月が登場してきた。

我が国では、「名月や池をめぐりて夜もすがら」という芭蕉の句が有名である。

中国でも月を愛でることについては日本と同じ。ただその浸り方は日本人と少し違うという。丸い月を見ながら、ああこの同じ月を遠くにいる家族や友人・恋人も見ているに違いないと思いながら鑑賞するのだという。下の二句が代表的な明月を取り上げた句である。

「三十五夜中 新月の色 二千里外 故人の心」 この詩は9世紀中唐の詩人白居易(白楽天ともいう)の詩である。
「美人ゆきて 音塵闕け(おんじんかけ) 千里を隔てて 明月を共にす」これは5世紀六朝の詩人謝荘「月の賦」の一説だそうだ。

ところで中国古典学者の興膳宏氏によれば、名月と明月は中国語の発音は同じ「ミンユエ」だが、以外にも「名月」の方は中国では用いられないつまり和製漢語だと言う。

今日は天気が良いし、風も吹いているので中秋の名月が拝めるのではないでしょうか。


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