凡凡「趣味の玉手箱」

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戦国の七雄-1 斉その9 人材こそ宝

2005-07-26 18:37:56 | 十八史略を読む
十八史略を読む-32
「十八史略:徳間書店発行、丸山松幸、西野広祥編訳、1987年7月九刷」から

威王が魏の恵王(けいおう)と城外で狩りをしたとき、恵王が「貴国にはどんな宝があるか」訪ねた。

威王が「さあ特に宝というものは・・」と答えると恵王は得意げに「わが国は小国ですが、車の前後12台の距離を明るくする宝玉を10個持っております」

威王は答えた。「わが国の宝はそういうものではありません。人間です。檀子という臣下に南方の地を守らせたところ、隣接の楚は敬遠して、わが泗水(しすい)のほとりを侵略しなくなったばかりか、12の諸侯が来朝するようになったのです。

また「べん子」という者に西方の地を守らせたところ、隣接する趙は黄河のわが漁場を荒らさなくなりましたし、また種首(しょうしゅ)という者に盗賊の取締りをさせたところ、道に落ちているものまで拾う者がいなくなりました。

これらの者は、車前後12台の距離どころか千里をも照らすことができるのです」これを聞いた恵王は、いささか恥じ入る面もちであった。

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