十八史略を読む-Ⅳー15-大帝国 唐の成立5-唐朝なる
ついで李淵は、一軍を割(さ)いて河東(かとう)を包囲させて背後の備えとし、自らは軍を率いて西に向かった。また、後嗣(こうし)の建成(けんせい)には要衝の地潼関(どうかん)を守らせ、世民には、渭水の北岸の地を平定させた。これによって、関中で兵を挙げたものたちは、はたしてことごとく李淵のもとに降った。
そこで、これら諸軍をあわせ率いて都の長安を包囲し、ついに勝利をおさめた。都に入城した李淵は、恭帝を立て、自らは代丞相・唐王となり、九錫を賜った。それからまもなく、恭帝より帝位を禅(ゆず)られた。即位後、ただちに長子の建成(けんせい)を皇太子に立て、世民を秦王、元吉を斉王とした。
「十八史略 Ⅳ 帝王の陥穽 :徳間書店、花村豊生、丹羽隼兵訳、1987年7月第六刷」から
ついで李淵は、一軍を割(さ)いて河東(かとう)を包囲させて背後の備えとし、自らは軍を率いて西に向かった。また、後嗣(こうし)の建成(けんせい)には要衝の地潼関(どうかん)を守らせ、世民には、渭水の北岸の地を平定させた。これによって、関中で兵を挙げたものたちは、はたしてことごとく李淵のもとに降った。
そこで、これら諸軍をあわせ率いて都の長安を包囲し、ついに勝利をおさめた。都に入城した李淵は、恭帝を立て、自らは代丞相・唐王となり、九錫を賜った。それからまもなく、恭帝より帝位を禅(ゆず)られた。即位後、ただちに長子の建成(けんせい)を皇太子に立て、世民を秦王、元吉を斉王とした。
「十八史略 Ⅳ 帝王の陥穽 :徳間書店、花村豊生、丹羽隼兵訳、1987年7月第六刷」から