
「憲法が輝く社会めざして」のテーマで、11日第8回目の社会保障学校が開かれました。

記念講演をされた二宮厚美さんは、暴走する安倍政権を「二つの解釈改憲+アベノミク
ス」路線と断定します。一つは憲法9条。憲法96条改定で国民と有力な改憲論者から
の思わぬ反撃にあった安倍政権は解釈改憲で乗り切ろうと画策し、一気に秘密保護法
や国家安全保障法策定に突き進みます。あまりの暴走に大手マスコミが批判をし始めた。
二つは憲法25条の解釈改憲。権利である社会保障の原理を投げ捨て、共助が社会保障
の理念だと、根底から変えてしまう。社会保障と憲法は関係なく、社会保障の充実には
国民自身が負担するとして、国の責任を遠くにやってしまう暴挙です。そして「成長
戦略」の名で、世界一企業が活動しやすい国にする。その先には首切り自由などの労働
地獄、教育や福祉分野にも市場をもちこむとんでもない戦略。どれ一つとっても、食材
の偽装表示どころか、悪質なルール違反であり、こんな危ないアベノレストランにレッ
ドカードをと強調しました。これを打開するには、国民の中で消費税・原発など共同
できる運動のひろがりと、労働者の運動の高揚が大切だと指摘し、当面2年後の春は、
医療福祉関係制度の改定時期、いっせい地方選挙であり、ここで大きな変化をつくり、
3年後の国政選挙で更に変化をつくろうとよびかけました。とても元気のでるお話しでした。

午前中は、文科会です。私は社会保障の理念や歴史を学ぶ講座に参加。寺越さんは、
以前は病気・失業は個人の責任で、貧民層には国が恩恵として救済する仕組みだっ
たが、産業革命など資本主義の発達のと労働運動の中で、病気・失業・貧困などは
個人の責任でなく、社会的要因でおきたものであり、国の責任で解決されるものと
して、社会保障の理念が確立してきたと詳しく解説しました。
金沢大学の横山先生は、社会保障の歴史に打ち立てられた理念が、安倍政権での
社会保障制度の考え方(自助を基本として共助が支え、どうしてもできないときに
公助が補完する)は、生存権・生活権を自助努力した人とかの条件つきでなく、無
条件に平等に保障すると明言した憲法規定に明確に反しており、社会保障は公に
よって助けられるものでなく、国家が責任もって権利を保障するものだと、核心を
強調しました。

3つの分科会・講座で学び、討論し、そして記念講演で更に元気をつけ、
「
怒った、学んだ、さあ実践だ!」の宣言を採択しました。