前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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原発事故対応ロボットの展示会。前福島県双葉町長の講演会。「原発から得た以上のものを失った」

2014年01月26日 | Weblog
 昨日は午前中は敦賀市で開催中の災害対応ロボットの展示会を視察、午後は福島原発地元の双葉町で町長をつとめておられた井戸川さんの講演会、夜は会議でした。

 災害ロボット展示は県内外の企業、大学などから40ぐらいのロボットが展示されていました。福島原発で活用されているものも展示され、実際に動作が紹介されていました。
 私も「汚染されたロボットはどうなるのか」と質問。担当者は「回収され、処分される」とのことで、今後、事故処理には大量の数のロボットの投入が必要になるのではないか、と思いました。
 人間が入ることができない高濃度汚染の福島原発事故の現場ではロボットは欠かせません。
 福井大学、福井工大をはじめ、東京、京都、新潟などからも大学生などが参加していました。
これから大規模な「廃炉・解体の時代」を原発は迎えます。時代のニーズにあった研究者の育成と技術開発が欠かせません。





  福井県内企業と提携した外国企業の方もちらほら。




 午後はひきつづき敦賀市で開催された福島県双葉町の井戸川克隆前町長の講演会に。
演題が「東電放射能事件  壊された町・街  故郷を返せ」とあり、胸がつまりました。

 現況について、「これまで3回入ったが、一昨日の放射線量が一番高かった。放射能は出続けている」と、原発事故は収束どころか継続・拡大していることを強調されました。
 
 原発事故後の国や県の対応についても厳しく批判。
「線量ネット調査を活用せず、被曝隠しの原因となっている」「受信容量不足が理由とされたSPEEDIデータが県民につたえられなかった」「IAEAはウクライナなどでもひどいことをしてきた」「被曝検査はまともにやられていない」とつよく話されました。
 そして「避難ルート先は県に決めさせてはいけない。自分達で決めることが必要だ」と。


 福井県知事と県民にたいして、「原発から得た収入よりも多くのものを失った。損害ははかりしれない。子々孫々までの損害だ」と訴えられました。

 苦悩の表情で「舵のない漂流船に乗っている。とにかく、こどもたちには放射能のないところで、DNAを傷つけないで」と語りました。

 福井県や立地自治体同様、原発を推進し、「共生」をかかげてきた責任者が語る苦悩をわたしたちはしっかり受けとめなくてはならない、と痛感しました。
 井戸川氏をはじめ推進してきた政治家には責任がもちろんあります。
 同時に、福島原発事故をふまえてもなお、原発推進に固執する政党・政治家に日本の未来を託せないことは明らかではないでしょうか。

 ふたたび、多くのものを失う過ちを繰り返してはなりません。