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介護のお仕事

2009年09月25日 | 医療・福祉界の健全発展に資する
今日、救急車に乗りました。

事の発端は、管理人が担当している高齢者住宅にお住まいの方の朝の安否確認の時に起こりました。

いつものように7:30に出勤し、8:00過ぎをめどに入居されている方の安否確認に回ります。
8:30からの朝食作りのケアを行うため、「おはようございます、○○さ~ん」と声かけしても返事がなく、(まだ寝てるか、お風呂にでも入ってるんだなぁ)と思い、居室内を探してみると、案の定お風呂に入っておられました。
人一倍自尊心が強く、男性にも自分の裸を見られるのに抵抗を持っている方なので、脱衣場の方から朝食を作っておく旨を伝え、了承を得てからケアを行うことになりました。

約15分程度で朝食を作り終え、高齢者住宅といえども95歳で独居の方なので、夜中の間にも何か異変が無いか居室内をウロウロしていると、トイレの便器の中に見慣れない真黒な物体を発見!?
まだら認知症”の症状がみられ、感情の起伏や問題行動等も時折される方なので、「排便された後、墨汁(趣味に水墨画をされているので)でもぶちまいた?」っと思いましたが、「もしかして…、これ血便?」と思い、ケアマネージャーも出勤する前だったので、写メールを撮って、ご家族に下血されていることを伝え、通院の予定を組んでもらうよう話をしました。

「血便(下血)=内臓出血」なので、入浴中の本人の様態を確認すべく、恐る恐る脱衣場を覗いてみると、脱衣場にも同じような軟血便を発見。
トイレ内で排便し、汚れたので入浴しようと思い脱衣場に移動したのち、再び便意をもよおし、間に合わず脱衣場で便失禁し、そのまま入浴されたと想定できました。
その時点で意識ははっきりしており、いつものように歌を歌っておられました。
そうこうしているうちにケアマネージャーが出勤し、トイレ、脱衣場の血便を確認してもらい感染症等の心配もあるので除菌清掃を行いました。

そして9:30の安否確認では特変なく、10:00からの別件を終え、ご家族から11:30には通院出来るという連絡があったので、別件を終えた10:45から送りだしの準備をするため、お風呂から出てもらうよう声かけをするものの、先ほどのような反応もなく、意識レベルも低下していたので、急遽全介助で外出準備をすることになりました。

介助中、3度目の便失禁、軟血便状態が続いており、車椅子等での通院は不可能と判断し、救急車を呼んで緊急搬送に至ったということです。
高齢者住宅の担当であり、朝からの経過を一部始終見ていたため、ご家族と救急車に同乗し、病院まで対応したというのが昨日の話。


いつもは元気な高齢者ですが、年齢的なものを加味すれば、いつ何時様態が急変し、このような対応を迫られるか分かりません(ある意味、医者と同じように、死と隣り合わせの仕事でもあります)。
現にこの入居されている方も、2、3日前の便は異常なく、様態も安定しお元気でしたから、当日に血便を発見していなければ、間に合っていなかったのかもしれません。
手伝ってくれたナースからは、「一番信頼して自分のことを見てくれる人の時に、(様態の変化を)見せてくれるんだよ」と声をかけられました。

介護という仕事の大変さを改めて思い知った1日でした。