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かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

春が来る

2015年02月12日 09時42分43秒 | みゆみゆとの生活
あまり人には言っていなかったのですが、
みゆみゆが中学受験しました。

そして昨日通知が届き、
みゆみゆは、第一志望の中学校に合格することができました

そうちゃんのいないところで勉強に集中できる時間があってもいいんじゃないか?
夏休みなどの長期休み、通うところがあったほうがいいんじゃないかな。
・・・きっかけはそんな些細なことで、5年生から塾に通い始めたみゆみゆ。

せっかく勉強するなら目標があるといいね、私立中学とか?いっぺん見に行ってみようか。
そして5年生の春、初めて私立中学の説明会に行った時、
「この学校に通いたい自然がいっぱいで、私の個性を伸ばせそう」みゆみゆは目を輝かせてそう言いました。
そこから始まった受験勉強は、想像を遥かに超える大変さでした。
塾から出る膨大な量の宿題。
私にはからっきし教えてあげられない難易度の算数。
こんなことを小学生にさせる必要があるのか。中学受験業界って何なんだろう。
繰り返し、家族で話し合いました。

みゆみゆは新しい環境に慣れるのに時間を要する子で、みゆみゆの個性を周りに理解してもらうのにも時間がかかる子。
3年・3年で区切られるよりは、6年間かけて友人関係を築き自我を確立していく方が、みゆみゆのようなタイプは少しでも安定して思春期を乗り越えられるのではないか、と考えました。

一番のターニングポイントは、6年の夏でした。
夏休みを前に、個人塾の先生も追い込みをかけてきて、「中学受験は、泣きながら歯を食いしばって勉強するものだ。」という方針で厳しく指導し始めました。
それがみゆみゆには合っておらず親も辛くなってきました。同じ塾に、中学受験する子が一人もいないことも、懸念事項でした。
もうこれ以上はここに通わせられない。塾は代わらせよう。
本気で第一志望校を目指すなら、ノウハウを持った中学受験専門塾に行き、一緒に勉強する仲間と励むことがいいのではないかと思われました。
ただ、中学受験専門塾は、週3日電車で通わなければなりません。それも夜のお弁当を持って。

そこまでしなくていいんじゃないか。
ここまで十分頑張った。今の個人塾で目標を下げて細々とやっていけばいい。私立にどうしても受からなきゃいけないことなんてこれっぽっちもないんだから。
何日も夜に夫婦で話し、みゆみゆに「もう中学受験はやめよう。」と話しました。

みゆみゆの答えは、親の思いとは違ったものでした。
「私は私の力を試してみたい。合唱団は休団して、専門塾に通いたい。受験をやめるのは嫌だ。」と。
それはもう、気持ちがいいほど、きっぱりとしていました。

そこから半年、みゆみゆは頑張りました。
特に年明けからはスイッチが入ったように、毎日塾に通い、勉強しました。
休日は昼と夜2つのお弁当を持ち、朝8時半から夜9時半まで。
サラリーマンより働いてるね、というくらいの熱の入りようでした。
何よりよかったことは、新しい塾の先生が、みゆみゆの個性をとても気に入ってくれたことです。
9月からの入塾だったにも関わらず、本当にかわいがってくれました。
一度も受験をやめたいと言わなかったみゆみゆ。
よく頑張りました。

もし落ちても、この経験がよかったと言えるようにしよう。
そんなことを呪文のように繰り返しながら話していた私と夫。
みゆみゆは、そんなことは超越した感じで、受験当日の朝も、「あさがきたーあさがきたー 今日もあさがきたー」と歌い踊りながら晴れやかに出ていきました。

いろんなことがあったから、みゆみゆの願いが一つかなったことを心から喜べます。
応援してくださった方、ご心配・相談に乗ってくださった方、この場を借りてお礼申し上げます。

春、すぐそこです