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Dr-Hの船外機のお話

船外機のメンテナンス

MFS9.8Aと逆に置くとオイル逆流してえらいこっちゃ~

2012-03-12 18:34:33 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか?

先日、我が家の「梅」が咲きました。春を感じます。

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自家用車のタイヤも、スタッドレス → ノーマルに戻しました。

暖かくなると、「釣りに行きたい病」が出てきます。

(たぶん、私だけではないと思うのですが・・・・)

友人とバス釣りに行く約束も、お互いの都合が付かなかったりして

まだ実行しておりません。

「ああ、自然が俺を呼んでいる~」

さてここからいつもの本題ですが、トーハツ船外機が修理で

入ってきました。

インペラー交換などの、簡単な修理のはずだったのですが・・・・

試運転をしようとしても、全然エンジンが掛かりません???

プラグをはずしてみると・・・「ありゃ~」

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べチョべチョです。

「なんと、素人のごとく、かぶらせたのか、俺?」

一瞬自分で自分を罵りますが、においをかぐと、

ガソリンではなく・・・粘り気もあります。

「エンジンオイルの逆流?」

キャブレターを分解します。

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インテーク(吸気通路)内も、べチョべチョしています。

「やっぱり・・・・これやったら、(エンジンは)掛からんわ!」

カギかっこつきのせりふが続きますが、心の中での独り言です。

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茶色の液体が、逆流してキャブレター内を埋め尽くしたエンジンオイルです。

当然、オイルでは「ボン」と爆発しませんから、エンジンはかかりません。

オイル分だけ取り除いて、組み上げて再始動しますが、

エンジンは掛かるようになりました。

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燃焼室内に逆流したエンジンオイルが燃えたので、

一瞬、白煙をモウモウと吐き出します。

しかし、スローが安定せず、

スロットルを戻すと、エンジンがゆっくり停止していきます。

「失敗した!!」

キャブレターには、スロー系に汚れもあったようです。

再度分解し、洗浄液に漬け込みます。

このMFS9.8Aのキャブレターはパイロットスクリューが付いていないタイプなので、

調整でごまかしたり出来ません。

きっちりキャブレターの清掃、調整するのが絶対条件となります。

挑戦されているようです。

各通路も、ジェット類も、スーパーキャブレタークリーナーと

エア(コンプレッサー)を交互に何度も確認しながら清掃してきます。

再々組立します。

絶好調になりました。スローも安定しました。

この船外機、確実に「逆に寝かされていた」と推測しました。

ご存知の方も多いと思いますが、4ストローク船外機で、

ボートよりはずして運搬/移動する可能性があるモデルは、

「寝かせる方向」があります。

TOHATSUならMFS2~MFS30、HONDAならBF2D~BF50Dまで、

他のメーカーも大体、同じように、アンダーカウルに注意書きの

シールが貼ってあって、寝かせてよい方向は書いてあります。

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必ずあります。

(さらに言うと、アンダーカウルに小さなスタンドが付いている方が下です)

大体の4ストローク船外機の低、中馬力は、運搬時はこの「寝かしてよい方向」

もしくは、立てた状態での運搬となります。

(一部の、たぶんYAMAHAだったと思いますが、もう一方向可能なものを

見た事があります。なお、高馬力、HONDAならBF60A以上は運搬時に寝かせる

なら、一旦エンジンオイルを抜いてください。)

このエンジンオイルの逆流ですが、まれに正しい方向に寝かしていても

起こることがあります。

①プロペラ側に、枕(クッション)を引いて少し高くなっていた。

②クルマ(運搬車)が坂や傾斜した場所を多く通った。

③ものすごい悪路で、エンジンが軽くジャンプを繰り返した。

などが原因と思います。(①~③のミックスしたものが多いと思う)

逆に置いたのでなければ、症状は今回のよりは軽いと思うので、

プラグを清掃したりを繰り返せば、掛かるようになるとは思います。

あっと、エンジンを仕舞うときは必ずキャブレター内の

ガソリンを抜くこと!

MFS9.8Aは、すごく抜きやすいところに付いています。

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わかり易いように全部はずしていますが、

数回転緩めるだけで、ぽたぽたと出てきます。

ウエス(雑巾)などで受けておくと、エンジン内側を汚しません。

特に数ヶ月、エンジンを使わない場合は、抜いておかないと

修理することになりかねません。

私のところに入ってくる船外機修理の80%は、

重度、軽微の違いはあっても、キャブレターの不調があり、

特にスローの安定しない、スロー通路やジェットの汚れ、つまりが

あるものが多いです。

ガソリンは、必ず抜きましょう。

なお、燃料ホースを抜いて、エンジンが止まるまで動かしている

という方法ですが、やらないよりはずっとマシですが、その後

キャブレターのドレンプラグを抜いてみると・・・

むかし、実験したときは、まだ「タラーッ」と出てきたので、

私はあまり、お勧めしません。

「♪ウメ~は咲いたか~サクラ~はまだかいなぁ♪」

昔の人は、上手いことをいうものです。

琵琶湖では、海津大崎の桜をボートの上から、

大阪の堂島川では、中之島公園の桜をボートの上から、

ボートの上から見る花見も、オーナーにしか出来ない

贅沢な遊びです。

ぜひ、今年はボートの上からのお花見をお勧めします。

「う~ん、贅沢~やねぇ~」


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