Dr-Hの船外機のお話

船外機のメンテナンス

BF225AK1でかっ飛び!

2010-08-30 20:38:24 | ブログ

先日、エンジンセットの助っ人で琵琶湖にあるBe Freekさんにお手伝いに行きました。

エンジンは新型のBF225AK1です。

2251_2

まずは、梱包をばらして、ボートにセットしていきます。

ボートはバスボートのチャンピオンです。

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油圧で上下するジャックプレートが付いているので、高さで悩む必要がありません。

超高温の気温の中、作業をシコシコとこなします。

セット完了です。

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このBF225AK1ですが、今までのBF225A6より、思いっきり進化しました。

ロワギヤケースの形状を見直し、耐久性のアップと水流抵抗の大幅な

軽減をしました。あと、なんといっても加速装置BLASTの搭載で

ホールショットの時間が大幅に短縮されました。

逆に、今までよりキツいプロペラを入れても、難なく立ち上がれます。

で、最後に試運転です。

2253

超高速なので、私は遠慮したいと申し出たのですが、スピード狂の橋本さんに

無理やり乗せられてしまいました。

おかげで、目は乾くわ、ほっぺたはブルブル状態になるわ、

景色はトロけて超高速で後ろに流れていくので、・・・・・オェ~早く降ろしてくれ~

でもさすがチャンピオンです。スカ~と何事も無く走ります。

で、朗報です。

Be Freekさんでは、真剣にこのエンジンの搭載を検討していただける方には、

試乗をしていただけるとのことです。

橋本さんと一緒に、ほっぺたブルブルでかっ飛びたい方は、

以下のHPよりご連絡をしてください。

Be FreekのHP↓

http://befreek.jp/

では皆さんも、「無限の彼方へ、レッツゴー!」


BF130A防蝕亜鉛(アノードメタル)

2010-08-24 19:40:01 | 修理

今日は、JCIの検査で仕事が始まりました。

我が大東市の事務所まで、迷いながら到着したようです。

気持ちの良い検査員さんが来てくれて、すぐに終了。

気持ちの良い一日の始まりです。

ちなみに我が事務所のHPは以下の通りです。

http://www.hondamarine-hanbai.com/

ご興味のある方は、ぜひお気に入りに登録を!

さて今回は、防蝕亜鉛(アノードメタル)を簡単にご説明したいと思います。

海には極微量の電気が流れており、金属を侵食(電蝕)します。

船外機はアルミ合金でできております。電解的に負けないように、その成分や

メッキ処理は各メーカーの超極秘となっております。

でも、完全に電蝕しないものではありません。

よって、アルミより電解質的に弱い金属を取り付け、犠牲になってもらって

本体を守ります。ほとんどのメーカーが亜鉛を犠牲金属として採用しています。

一部、VOLVO PENTAなどは淡水用にマグネシウムを採用しています。

船外機ではありませんが、シャフト船には、シャフト用にアルミもあります。

ほとんどのメーカーの船外機では、外の見える部分で、ブラケット下部や

トリムタブやその付近に亜鉛(アノード)を取り付けていますね。

でも、実はエンジンの内部にも、多くの犠牲亜鉛が付いています。

以下は、HONDA BF130Aの内部亜鉛です。

Photo

これは、インテークマニホールドをはずした部分です。

丸い、2つ付いているのがアノードメタルです。

R Photo_2

これは反対側の、オイルカバージャケット内部です。交換前と交換後です。

交換前は電蝕でトロトロに溶けた状態でした。

BF130AやBF90Aは少し古いので、インテークなどをはずさないといけませんが、

BF40/50D、BF75/90D、BF115D,BF135/150A等は、点検用のフタをはずせば、

簡単に交換できるようになっています。

係留保管で、これらアノードを1回も交換していないとすれば・・・自殺行為です。

特に2ストロークと違って4ストローク船外機は、安定した燃焼による低燃費を

実現しないといけない為、冷却水温度が高いので、きっちりアノードの管理をしないと

電蝕が誘発されやすいように感じています。

自身のエンジンのアノードの位置と数をしっかり理解し、定期的に交換してください。

特に、アノードは減っていないが、泥や貝や海藻で表面が露出できていないものが

目立ちます。これでは付いている意味がありません。

で、前回から修理していたBF130Aの続きです。

Bf130

係留にもかかわらず、電蝕は見られません。

Bf130_2 Bf130_3

最終組立および、試運転をして完了です。

今回の不調の原因は、長年にわたっての使用で、湯気などが排気管から

昇って来たことによる錆びで排気側バルブをちょっとづつ錆びさせ、

3番のバルブシート部が錆びて圧縮もれが発生していたようです。

毎回、清水を通して洗っていれば、マシだったかも知れませんが、

10年の蓄積ですので、これだけはなんとも・・・・・・・・・

調子の戻ったBF130A、これからも長生きしてオーナー様に

たくさん鯛を釣らせてあげてください。

さて、再来週は「ミニボートフェスティバル2010すさみ大会」です。

ことしもブービー賞狙いで出場します。

ぜひ皆さんもご一緒にどうですか?

みんなでおいしいビールを飲みましょう!


BF50A プロペラシャフトの修理

2010-08-21 20:01:52 | ブログ

ご無沙汰しております。

暑くて、いや熱くて、頭が沸騰しております。

お盆前に集中していました修理なども一段落し、お盆休みはこのようなところに

行って来ました。

Dscf1151

台風が去った直後にもかかわらず、大勢の人でにぎわっていました。

さて今悩んでいるのは、以下の件です。

http://www.marine-jbia.or.jp/miniboat-%E3%81%99%E3%81%95%E3%81%BF.pdf

昨年も出場したので、ぜひ今年も出場したいのですが・・・

8/24申し込み締め切りなので、そろそろ決めないと・・・

話は変わりますが、現在入院中のBF50A

Dscf1154

車庫入れでバックしていて、建物にぶつかって、プロペラシャフトを曲げて

しまったとのこと。

この周辺の修理では、水が入ったとか、ギヤが飛んだとかが多いので

本来はロワギヤケースをはずして修理することが多いのですが、

(バーチカルシャフトのベアリングやシールなども点検するので)

原因もはっきりしていますし、この機種は、クラッチの形状より、写真のように

ギヤケースのエンドナットを解いて、中身だけ出しての修理が可能です。

但し、海で、特に係留保管の場合は、エンドナットは、塩害ですんなり外れず、

難儀します(泣)

なお、最新型のBF50Dより、ギヤケースエンドナットが廃止され、上下に2つの

ボルトになりました(笑)

今回は淡水使用なので、比較的簡単に外れました。エンドナット。

来週に組み上げま~す。

毎年、秋が来るのが嫌な私ですが、今年ばかりは・・・

早く来てほしいです。体力が持ちません・・・ああ、ビール、ビール・・・・・・・・・・・・・


インターセプター11納品とBF130A修理

2010-08-05 15:36:29 | ブログ

「皆さんいい釣りしてますか?」・・・おっと、これは井上プロのセリフですね。

ちなみに私は・・・ぜんぜんしておりません。

お魚を触ったのは?いつ?どこで?誰と?・・・

ちなみに、井上プロのブログ↓

http://www.imakatsu.co.jp/_report/?name=ikehara

ユニークで、すごくいい人です。

池原、七色のガイドサービスなら、ぜひ井上さんを!

釣りどころではなく、先週ひいた風邪が治らず、微熱の状態で炎天下でも仕事をしている

状態です。

昨日もインターセプター11RSの納品で、岡山へ・・・

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体調不良でも、車の中はエアコンがあるので、助かります。

このインターセプター11RSはレンタルボートでの使用に長期間耐えられるように

開発しました。レンタルボートなので素人が乗っても転覆しにくいようにクラス

最大幅です。流木の多い貯水池やダムでもエンジンやペラに障害物が絡みにくい

ような船底形状で、安定性と両立した形状です。

イケス(ライブウェル)もクラス最大の大きさです。

今回は、特約店様への納品です。

ユーザーは一般の方とのこと、ぜひこのボートで60クラスを釣りまくってください。

大きなライブウェルがお待ちしております。

そして、帰ってきて、BF130Aの修理です。

Bf130 Bf130_2

10年間係留保管艇ですが、電蝕や欠肉ではありませんので、普通に修理可能です。

但し、排気側のバルブやバルブガイドが錆びて、少し不安なので、オーナー様と

相談して、シリンダーヘッド¥43,500-とEXバルブ¥1,950-/本を交換となりました。

(無理したら使えないことないんですが、大切なエンジンですから、念のためです)

お盆までラストスパート、がんばりま~す。