Dr-Hの船外機のお話

船外機のメンテナンス

BF2D が 届いたら・・・

2012-03-30 13:04:40 | ブログ

みなさま、ごきげんはいかがでしょうか?

ワタクシは本日、昼休みに、「どんべい肉うどん」を食べながら、

確認を忘れていた、グリーンジャンボ宝くじの当選確認をしていました。

「おおっ、気合が入るぜ」

鼻息も荒く、それこそドンべいが鼻から出そうな勢いで番号を・・・・

1等3億円・・・・・ああっ・・YAHAHA530コンバーチブルは買えなくなり・・・

2等1000万円・・・・・あれ・・NISSANウイングフィッシャー27も買えなくなり・・・

4等100万・・・・おわっ・・・HONDA BF60Aも買えなくなり・・・・

5等1万円・・・・夢破れ・・・天にも、何にもかも見放され・・・・

目の前にあるのは、紙くずと、どんべいの汁のみかっ・・・・

Photo

あれっ・・・・あれあれあれ・・・

6等・・・・・・当たっている・・・・

かろうじて、6等と7等が当たりました。

最近、近辺でいろいろあって、少し落ち込んでいたので、

当選は、素直にうれしいです。(幸せ~)

いつも宝くじは10枚しか買いません。

で、3,000円(購入代金) - 3,300円(当選金) = 300円(の、利益)です。

でも・・・よく考えると・・・う~む、複雑な心境でもありますね。

今回の「グリーンジャンボ」は「東日本大震災復興支援」がサブタイトルですから、

儲けてしまった・・・・・

いや、よく考えたら、前に、ある大型店舗で・・・

募金を呼びかけていて、財布から適当に・・・・野口さんを1人「行って来い!」と

あれ・・・色が・・・少し・・ああっ、君は・・・樋口さんでは・・・・「スポッ!」

私の手は、目や脳の警告よりすばやく・・・やはり、おっちょこちょいです。

私の愛する樋口一葉さん・・・どうか復興に役立ってください・・・「ぐすん(泣)」

という事件があったので、神様はカワイそうな私に、

すこし返金してくれたのでしょう!(ということにシマス)

さて、今回のお題はBF2Dです。

BF2DK2になって、ハンドルグリップが変わっております。

(画像をクリックして、拡大してください)

1

「ブツブツ」の滑り止めの模様と、スタート時にハーフスロットルにする

時の目安の、以前は白いシールだったのですが、

使っていると、はがれたんですね、目印・・・

少しまえに研究所の方が、関西に来たとき、

改良予定と言われていましたが、

さすが素早い・・・

こんなに細かなところまで、すばやく改良されます。

いつも感心します。

どんなに細かなことでも、少しのことでも、改良しようとします。

この会社は、社員さんや会社の隅々まで、創業者の理念が

完璧に浸透しきっているのでしょう。

弊社で買われたお客が見やすいように、白く塗ってみました。

2

三角の凸になりました。

これで、はがれ落ちることも無いでしょう。

では、よくお問い合わせがある項目をいくつか・・・

通販で買われたと思われる方が、メール、電話、ご来店で、

よくお尋ねになる内容を・・・

まず、通販で購入されて、手元に届いたら・・・

(私は通販したことはありませんが・・・問い合わせが多いので)

エンジンオイルを入れましょう!

量は、250cc(250ml)です。

1_2 2_2

写真のような、オイル差しなど、先のとがったもので入れると、

エンジンを汚しません。

ファインダ-(のぞき窓)の半分程度まで入れます。

不調でと持ち込まれる2馬力の多くは、窓の上いっぱいまで

オイルが入っています。半分です、半分!

そういえば、この「エンジンオイルが入っていません」の黄色い札、

Photo_2

英語、仏語、日本語、韓国語・・・・

32ヶ国語で書かれています。

本当に、世界中で活躍しているんですね。

燃料を入れて、エンジンをかけます。

エンジンがかかって、暖気も行って、それでもスロットルを

離すとエンジンが止まってしまう場合は、

アイドルストップスクリューを調整します。

キャブレターの上にあります。

1_3 2_3

プラスドライバーで、1/4(時計の15分)ぐらい右回転(時計回り)

にまわしてください。

で、エンジンをかけてみてください。

エンジンが止まらなくなったら、とりあえずOKですが、

水面下をのぞいて、プロペラが回っていないことを確認してください。

プロペラが回っていれば、プラスドライバーで少し戻してください。

1/8回転ぐらい・・・

エンジンが止まらず、プロペラが回っていないところに調整します。

これは通常、店舗で購入される場合は、そのお店で

実施ずみのはずです。(オイルも給油済み)

2馬力も含めて、エンジンですから、オイルを入れて

試運転して、調整して、お客様に説明して、納品されているはずです。

また、季節によって、調整する必要もあるでしょう。

通販で買われる場合、この調整を自分でしなくてはいけません。

ご理解ください。

使用後・・・・・キャブレター内のガソリンを必ず抜いてください。

まずコックを「停止」の方に動かし、締めます。

Photo_3

ここが「運転」の方に開いていると、タンク内のガソリンまで全部、

捨てることになります。

当然火気厳禁です、タバコダメです。

Photo_4

次に、マイナスドライバーでキャブレター下のドレンスクリューを

左(反時計まわり)に数回転緩めます。

(六角ボルトの方ではありません)

2_4

ガソリンがツツッ~と滴れてきたら、

容器か、雑巾などで受けてください。

ガソリンが出てこなくなったら、ドレンボルトを

締めておいてください。

最後に・・・

私は通販は時代の流れだと思っていますので、近くにお店が

無かったり、店舗より通販で買うのが好きな人は、通販で

購入するのが良いと思います。

人との関わりが好きだったり、後々のメンテナンスが心配な人は

店舗で購入すればよいと思います。

よく、「通販の方が安かったので・・・」という話を聞きますが、

エンジン単体の場合、通販専門店と、通販と店舗販売の両方を行って

おられるお店、通販をしていない店舗・・・・少しの差はあっても

あまり変われへんのと、ちゃいますか?

店頭で、オイルをサービスしてもらったり、25時間初回点検を無償で

してもらったりしていたら・・・・・・・?

あるお店の社長など、「お客さんとの

釣りの話が面白いと、ついついサービスしてしまって、嫁によく

怒られるよ」みたいな話もよく聞きます。

通販でたくさん売っておられるお店は、電話対応がきちっと

していて、その対応は気持ちよく、買った方の友人、そのまた友人と

連続紹介購入もよくあると聞きます。

私は、他店で購入された方も、通販で購入された方も、お持ち込いただいた

方は全部、点検や修理をいたしております。

(HONDAや部品の入手できるメーカーに限る)

どこで買っていても、HONDAはHONDAですから・・・・・

しか~し・・・以前、電話があって、「他店で新品を通販購入したのだが、

今から持って行くから取扱説明をしろ」といわれたことが

ありますが・・・・これは勘弁してください。さすがにこれは・・・・心が折れます。

おや?っと、1年間期間のある、製造に起因する不具合(保証修理)かな?

と思った場合は

保証書を発行した = 買ったお店にまずご相談ください。

船外機の保証書には、

「お買い上げいただきました販売店または

Honda指定サービス店以外での修理」

の費用は、保証修理であっても、メーカーは負担しませんとなっています。

弊社は「Honda指定サービス店」でも、ありますから、

買ったお店 → HONDA → 弊社

で依頼があれば、他店購入のHONDA船外機でも、保証修理できます。

(いきなり持ってくる方がいます、特に土曜日などメーカー休業日は

メーカーに相談も出来ません。まず購入店にご相談ください。)

わからないことがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。

みなさまのボートライフを、可能な限り応援いたします。

さあ、¥3,300‐円で、何を買おうかなー


火事とゴムボートと15FMHLのメンテナンスの続き!

2012-03-28 19:55:00 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがですが?

本日は前もってお電話をいただき、ご来店、

「ゴムボートの見積を下さい・・・・」と・・・

ワタクシ、おっちょこちょいなので、度々計算を間違えます。

(本日のお客様、ご迷惑をおかけしましてスイマセンでした。)

普段の見積の作成とかは、夕方とか、電話が無くなってからじっくり

やるようにしています。

で、その場で見積するのは、苦手です。

私からボートを買うなら、ボートショー会場とか、思わぬチャンスが

あるかも知れません。

知らずに、半額ぐらい値引をするかも知れませんよ・・・

昨日もご来店がありまして、15FMHLの修理完了&お引取りでした。

修理内容のご説明をしていると、

「♪ウ~ウ~~カンカンカン、ウ~ウ~・・・」

会社の前を、消防車が・・・あれ・・・煙が・・・・

外に出てみると・・・

Kaji

うわっ、火事です。すぐ近所です。

オーナー様と「えらいこっちゃー」とびっくりしていると

消防車が続々と・・・野次馬はもっと続々続々・・・・・・・・・・・・・・・・・

Kaji3

ああっ、このままでは、道路封鎖でオーナー様が帰れなくなります。

まだ何とかなりそうなので、15FMHLをクルマに積んで、

オーナー様はギリギリお帰りになりました。

その途中で電気も、光ケーブルも、いきなり

「バスッ!!」と、停電に・・・

ヘリも飛んできて、我が社の前は、消防ホースが何本も引かれ・・・

「帰れなくなりました~」

Heri

結局、夜まで待って、鎮火して、野次馬もみんないなくなってから、

帰りました。

この火事、近くだったので、怖かったです。

さて、その持ち帰られた15FMHLのメンテの続きです。

ギヤオイルを交換します。

15f1 15f3

大変汚れています。一目瞭然ですね。右は新品のギヤオイルです。

オーナー様にも、もう少し早めの交換をお願いしました。

15 152

カラ回しでか?熱で溶けた、旧ポンプと新ポンプケースです。

見にくいですが、旧ポンプは溶けて冷却通路が半分ふさがっているのが

見えますか?

旧ポンプはカップをはずして撮影、新ポンプはカップが入ったままです。

プロペラをはずしてシャフトのチェックをしますと・・・・

15f2 15f3_2 15f4

PEラインを巻いておりました。

スラストワッシャの溝は、ちゃんと設計者の意図通り、

この厄介な糸を、巻き込んでこれ以上前に絡まないように

防いでいました。(右の写真です)

「偉い」スラストワッシャー君。

そうです、このワッシャの溝は、このためにあります。

VOLVO PENTAさんでは、昔このワッシャのことを

「ラインカッター」と言っていましたね、たしか。

言葉の通りです。

ほうっておいて、プロペラシャフトのオイルシールを

壊すと、ギヤオイルが漏れて、ギヤケース内に水が入って、

クラッチやベベル、ピニオンギヤが錆びて・・・・・

おお、怖い怖い・・・

プロペラが壊れていなくても、定期的にはずして、

点検してください。

再度取り付けるときは、マリングリスをたっぷり塗ってください。

試運転です。

15f

初め検水口から水が出なくて、点検すると出口の

すぐ手前でゴミが詰まっており、掃除したら勢いよく水が出るように

なりました。

直って良かったです。

さてオーナー様には、関西ボートショーのご案内もしておきました。

来場されるかな?

開催中、良い天気が続きますように・・・・・


関西ボートショーとBF225A6と診断ツール(Dr-H)はすごく役に立つんです!

2012-03-26 18:38:35 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか?

先日、とあるメーカーのYさんと、3回目の出会いをしました。

マコトに残念ながら、この方、男前で・・・男性です・・・(笑)

1回目のとき、ヨットに乗るというので、私も興味があったのですが、

お互い忙しく、2、3の会話をしただけでした。

2回目はヨットの話題なし・・・・

3回目、食事をしながら「そういえばYさん、ヨットを・・・」

「はい、乗っています・・・」とは言われますが、聞かれたことを答えるだけ。

しか~し、「私、〇〇年の全日本に出たのですが・・・」と言うと、

「あっ、Hさん出てたんですか、私あの大会、7位だったんです!」

(私は、・・えっと・・・・出ただけで・・・・恥ずかしい・・・・)

後日調べてみると、ああっ・・・なんと・・・あなた・・・・7位ではなく、

3位ではないですか!

しかも、数年後の大会は優勝しているではないですか!

さらに、その次の年も、連覇・・・・!!

顔から火が出るとは、このことです。

私もハシクレのハシクレですが、だったのでわかります。

Yさんは限りなくオリンピックに近い人だったのです。

周りの皆さんも、人が悪い、そんなこと言いませんから・・・

しかも2回目のとき、偉そうに缶コーヒーをおごってもらったりして・・・ヒヤーァ!

聞かれたことしか話をしない・・・・本物の証か?

話は変わりますが、先週、日産マリーンさんの美人事務員さんから電話が

「Hさん、関西フローティングショーのはがきが出来たのですが・・・」

毎年、お気使いいただきまして、誠に有難うございます。

Photo

本日届きました。

で、前の会社のときからずっと私なんかに付き合っていただいている

尊いお客様の宛名をせっせと書いております。

いつも有難うございます。

今年の関西ボートショーは、4月6日(金)~4月8日(日)、新西宮マリーナで

実施されます。

関西ボートショー2012のホームページ ↓

http://www.kansai-boatshow.jp/

なんと今回は、釣具の即売ブースもあります。

思わぬ掘り出し物があったりして・・・おおっ、仕事を忘れてバーゲン品の

物色を・・・・(いけない、いけない・・・)

フィッシングエイトやエバーグリーンの即売ブースもあります。

皆さん、どうします?

2012年のニューモデルの展示、中古艇の展示、航海機器関連の展示と、

関西で一気に見学できるチャンスです。

ぜひ、ご家族、ご友人お誘い合わせの上、ご来場ください。

では本日の本題に・・・

少し前、業界の仲間のNさんのヘルプで某マリーナへ・・・

Nさんは超ベテランのサービスマンです。

Bf225yukimarine

BF225A6の調子が悪いとオーナーから修理依頼があったようで・・・

今回は、冷却系統に問題があるようです。

Dr-Hをつなぎます。

「ピロピロピロ~」

うそです。つないでもピロピロとは言いません。

こんな画面になるだけです。

Bf225

(クリックすると、画面が拡大します。)

EFI船外機には、エンジン温度センサーというのが付いています。

このセンサーはBF225Aには3つあって、エンジンの冷却水の温度をモニターし、

ECUに情報を送って、正常な運転に役立てています。

エンジン温度センサー1は、エンジンブロックの温度をモニターしています。

エンジン温度センサー2と3は、左右の排気管の冷却水をそれぞれモニターしています。

画面を見ていただくと、エンジン温度センサー1は52℃です。

温度センサー2は67℃、温度センサー3は29℃です。

BF225Aはサーモスタットがそれぞれ左右についており、

それぞれ左右の排気管につながっています。

そのサーモスタットの開き始める温度が60℃で

全開になるのが70℃のものが付いています。

ですから、エンジン温度センサー2が正解です。

温度センサー3は、温度が低すぎます。

エンジンを運転しながら、画面をずっと見ていても、ずっと

29℃付近のの温度が続きます。

オーバークールでございます。

で、Nさんと、「犯人みっけた~」と言いながら、

サーモスタットをはずしていきます。

まず、温度センサー2の方から・・・一応、正常です。

次は、温度センサー3の方に水を捨てているサーモスタットを・・・

Bf2252 Bf2254

南無阿弥陀仏と念仏を唱えます。

サーモスタットは、Dr-Hの数値を証明するがごとく、

全開で開きっぱなしでした。「チ~ン」でございます。

さて、このエンジン、サーモスタットの交換は、初めてとのことで・・・

Bf225_2

エンジンの稼働時間は、900時間以上です。

これは、ちょっと辛いですね・・・・・

エンジンの取扱説明書を見ると・・・・

Bf225200

「1年または200時間で点検」となっています。

早く気がついてよかったです。

稼働時間900時間ですから、取扱説明書の通りやってたなら、過去4回は点検していた

はずですから、トラブルには会わなかったはずですね。

漂流とか、エンジンが壊れなくて、良かったです。

さすがHONDA船外機、半分冷え冷えでも、耐えていました。

人間なら、冬に左半身ハダカで外を歩いているようなもの?

(変なたとえで、スイマセン)

最近のEFIエンジンは、燃費をよくするため、冷却もシビアにコントロール

しているので、29℃はかなり辛かったはずです。

サーモスタットが一新したら、もっとずっと長生きしてね!

今回は比較的簡単なほうでしたが、どこのメーカーもEFIの船外機の修理には、

「診断ツールを持っている」のが最先端でしたが、

最近は「診断ツールを使えている」のが

最先端となってきつつあると感じています。

付いていけるのか「俺」?

Bf225drh

Dr-Hとホンダ船外機は、今後どこまで進化するのか?

後輩への指導は、今後大丈夫か?

話は最初にもどって・・・・

さて、Yさん。

今度はワタクシが缶こーひーをおごらせていただきます。

ので、

海外レースとか、ナショナル合宿とか、

話を聞かせてください。

想像ですが・・・・参加しているはずですから!


15FMHLの修理と交換だけではダメなんです~

2012-03-21 14:51:54 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか。

南の島でホンダ船外機を使用されているMさんから、今年も部品のご相談がきました。

お仕事のシーズンイン前に整備をしたいとのことです。

Mさま、注意点の画像をアップします。

まず、シフトロッドのジョイント部の向きです。下側(ロワケース側)のシフトロッドには

フロント側にはスプラインに切り欠きがあり、上側のロッドにもあります。

150 150_2

間違えてドッキングさせると、次回から入らなくなったりするので(経験済み、泣・・)

マジックで印をするなどして、注意してください。

またロワケースのボルトの一つは、フィンに隠れています。

150_3 150_4

これは、ご存知かな?

さて本日は朝一で、Wさんが友人の15FMHを持ってこられました。

15fmhl

Wさんは昔からのお得意さんです。

いつも有難うございます。

今回は、冷却水が出にくいということだったので、・・・・

ロワケースをはずして、インペラーの点検をします。

シフトロッドを分離して・・・

15f

ロワケースをはずします。

15f_2 15f_3

さて、ポンプケースが見えました。分解していきます・・・

(画像をクリックすると拡大します)

15f1

さて、外れました、インペラーの羽根は全部無事ですが・・・

「あれ・・ああっ・・・・・・あ~りゃりゃ~」

15f2

インペラーの羽根は無事なのに、インペラーの破片が

ポンプ内部に詰まっています・・・・・

つまり、以前に誰かが修理をしたとき、インペラーは交換したが、

壊れた羽根の破片の詰まりを見逃していたということでしょうか・・・

これでは部品を交換しても、直りません!

15f3

ポンプケースを分解します。残念ながらケースも溶けて冷却通路を1/2ほど

塞いでいるので、交換となりました。

欠けのないインペラーと、前のインペラーの破片も見えるでしょうか?

好評?の新旧部品比較です。

15f_4

付いていたのは、曲がってはいますが、欠けが無いのがわかります。

今回、インペラーは交換します。

長年使って卍上の曲がりクセが付いたら、迷わず交換しましょう。

せっかくここまで分解したのですから・・・

(どうしてもというなら再度使っても良いですが、これだけの曲がりです。

数ヵ月後に完全につぶれたら、また修理代が掛かります。

長い目でみたら、交換したほうが安いと思います。)

あれ・・・ポンプケース下のプレートの開口部から、塩が見えています・・・

15f1_2

これでは、さらに水が上がりにくかったでしょう?

プレートをはずしてみると・・・「わわわっ・・・・!」

15f2_2

食卓塩に換算したら、30円分ぐらいにはなるのでしょうか?

残念ながら、使用後の水洗いが十分ではなかったようです。

15f3_2

きれいに掃除しておきます。

この状況なので、ウォータースクリーンやサーモスタットを

はずしたりして、前のインペラーの捜索もしておいたほうが無難ですね。

その他プロペラシャフト・・・・ぎゃっ!巻きついてる・・・

・・・・・・・・・・・・・・長くなるので、つづきは後日にします。

部品の交換だけでは、ダメなんです。

各部が正常かどうか、目を凝らして見てみましょう。

逆に、壊れる前に消耗品は交換しましょう!

壊れてしまうと、正常な状態がどうなのかわからなくなり、

プロにお願いすることになるでしょう。

定期的なメンテナンスが、結局、安く済むのです。

ぜひ、ご検討を・・・・・・・・・・・


MFS9.8Aと逆に置くとオイル逆流してえらいこっちゃ~

2012-03-12 18:34:33 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか?

先日、我が家の「梅」が咲きました。春を感じます。

Photo

自家用車のタイヤも、スタッドレス → ノーマルに戻しました。

暖かくなると、「釣りに行きたい病」が出てきます。

(たぶん、私だけではないと思うのですが・・・・)

友人とバス釣りに行く約束も、お互いの都合が付かなかったりして

まだ実行しておりません。

「ああ、自然が俺を呼んでいる~」

さてここからいつもの本題ですが、トーハツ船外機が修理で

入ってきました。

インペラー交換などの、簡単な修理のはずだったのですが・・・・

試運転をしようとしても、全然エンジンが掛かりません???

プラグをはずしてみると・・・「ありゃ~」

986

べチョべチョです。

「なんと、素人のごとく、かぶらせたのか、俺?」

一瞬自分で自分を罵りますが、においをかぐと、

ガソリンではなく・・・粘り気もあります。

「エンジンオイルの逆流?」

キャブレターを分解します。

985 983

インテーク(吸気通路)内も、べチョべチョしています。

「やっぱり・・・・これやったら、(エンジンは)掛からんわ!」

カギかっこつきのせりふが続きますが、心の中での独り言です。

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茶色の液体が、逆流してキャブレター内を埋め尽くしたエンジンオイルです。

当然、オイルでは「ボン」と爆発しませんから、エンジンはかかりません。

オイル分だけ取り除いて、組み上げて再始動しますが、

エンジンは掛かるようになりました。

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燃焼室内に逆流したエンジンオイルが燃えたので、

一瞬、白煙をモウモウと吐き出します。

しかし、スローが安定せず、

スロットルを戻すと、エンジンがゆっくり停止していきます。

「失敗した!!」

キャブレターには、スロー系に汚れもあったようです。

再度分解し、洗浄液に漬け込みます。

このMFS9.8Aのキャブレターはパイロットスクリューが付いていないタイプなので、

調整でごまかしたり出来ません。

きっちりキャブレターの清掃、調整するのが絶対条件となります。

挑戦されているようです。

各通路も、ジェット類も、スーパーキャブレタークリーナーと

エア(コンプレッサー)を交互に何度も確認しながら清掃してきます。

再々組立します。

絶好調になりました。スローも安定しました。

この船外機、確実に「逆に寝かされていた」と推測しました。

ご存知の方も多いと思いますが、4ストローク船外機で、

ボートよりはずして運搬/移動する可能性があるモデルは、

「寝かせる方向」があります。

TOHATSUならMFS2~MFS30、HONDAならBF2D~BF50Dまで、

他のメーカーも大体、同じように、アンダーカウルに注意書きの

シールが貼ってあって、寝かせてよい方向は書いてあります。

Dscf2965 9811

必ずあります。

(さらに言うと、アンダーカウルに小さなスタンドが付いている方が下です)

大体の4ストローク船外機の低、中馬力は、運搬時はこの「寝かしてよい方向」

もしくは、立てた状態での運搬となります。

(一部の、たぶんYAMAHAだったと思いますが、もう一方向可能なものを

見た事があります。なお、高馬力、HONDAならBF60A以上は運搬時に寝かせる

なら、一旦エンジンオイルを抜いてください。)

このエンジンオイルの逆流ですが、まれに正しい方向に寝かしていても

起こることがあります。

①プロペラ側に、枕(クッション)を引いて少し高くなっていた。

②クルマ(運搬車)が坂や傾斜した場所を多く通った。

③ものすごい悪路で、エンジンが軽くジャンプを繰り返した。

などが原因と思います。(①~③のミックスしたものが多いと思う)

逆に置いたのでなければ、症状は今回のよりは軽いと思うので、

プラグを清掃したりを繰り返せば、掛かるようになるとは思います。

あっと、エンジンを仕舞うときは必ずキャブレター内の

ガソリンを抜くこと!

MFS9.8Aは、すごく抜きやすいところに付いています。

9810

わかり易いように全部はずしていますが、

数回転緩めるだけで、ぽたぽたと出てきます。

ウエス(雑巾)などで受けておくと、エンジン内側を汚しません。

特に数ヶ月、エンジンを使わない場合は、抜いておかないと

修理することになりかねません。

私のところに入ってくる船外機修理の80%は、

重度、軽微の違いはあっても、キャブレターの不調があり、

特にスローの安定しない、スロー通路やジェットの汚れ、つまりが

あるものが多いです。

ガソリンは、必ず抜きましょう。

なお、燃料ホースを抜いて、エンジンが止まるまで動かしている

という方法ですが、やらないよりはずっとマシですが、その後

キャブレターのドレンプラグを抜いてみると・・・

むかし、実験したときは、まだ「タラーッ」と出てきたので、

私はあまり、お勧めしません。

「♪ウメ~は咲いたか~サクラ~はまだかいなぁ♪」

昔の人は、上手いことをいうものです。

琵琶湖では、海津大崎の桜をボートの上から、

大阪の堂島川では、中之島公園の桜をボートの上から、

ボートの上から見る花見も、オーナーにしか出来ない

贅沢な遊びです。

ぜひ、今年はボートの上からのお花見をお勧めします。

「う~ん、贅沢~やねぇ~」