皆様、梅雨の時期となりましたが、ご機嫌はいかがでしょうか?
最近まで、少し悩んでしまう修理が2台入っておりました。
まず1台目はBF15AM(SJ)・・・・
お客様(業者様)のお話では、症状は、
「走っていると、時々調子が悪くなる」ということだったのですが・・・・
試運転して、調子を見ようとしたら・・・
エンジンが、うんとも、すんとも言いません。
調べると、全く火が飛んでおりません。
仕方が無いので、点火系を全調査です!
とりあえず安心したいので、コンプレッションは・・・OKです。
なぜか、このエンジンはあちこちベチョベチョです。
フライホイールをはずします。
バランサー付近、又はクランクシャフトのオイルシール付近から、
エンジンオイルがにじんでおります。
(ボルトの頭の横にはうっすら溜まって・・・)
平成11年製造です。
まだパワーユニットがビンビンで動いているのが
ホンダらしいというか、誇らしいです。
でも、電気系とか、ゴムのオイルシールとか、
そういったものは、交換時期かも知れません。
その他、エキサイターコイルとか、CDIとか点検して・・・
(途中でプロフェッサーYに電話して、チャージコイルが
ないと騒いでいたら、リコイル式は無いよと怒られて・・・)
テスターを当てると、CDIでΩがおかしいので、たぶんこれです。
他は・・・適正値です。
アイドルポートの下が、このように汚れているヤツは・・・
私の経験では、オイルの入れすぎ(とってもとってもとってもとっても♪)
または、調子が悪かったやつです。
ウォーターポンプは・・・溶岩のようにブツブツです。
上記お客さんに報告がてら、以前の様子を聞くと、
やはり、エンジンがうんともスンとも言わなくなったので、持ってきたと
言うことでした・・・・・
お次はMFS18Aです。
以前、重症だったのを修理して1.5ヶ月ぐらいお使いいただいていたのですが、
「使用していると、パン、パンとバックファイヤーするようになった」
と、少しお怒りです。
再びお持ちいただき、点検します。
エンジンオイルが減っていて、下限より下がっていて、
警告灯の赤ランプが消えません。
給油して、運転しますが、お客さんの訴える症状が出ません。
正直・・・2日ほど悩んで・・・結論が出ました。
「答えは現場にあり!」
お客様とほぼ同じボートを持っている同業者に助けを借りました。
小雨の中、試運転を繰り返します。
全く調子は良く、ブンブン走ります。
イジワルしてキャブをいじったりしても、関係ありません。
ふと思い立って、Fさんに電話して、相談します。
「エンジンオイルのセンサーを殺すには・・・・・」
小雨降りしきるなか、Fさんに聞いた方法で、センサーを
殺して、エンジンに「エンジンオイルが足りていない」と勘違いさせます。
走り出してすぐ、アラートが作動して、回転制御を開始しますと・・・
「ううううう・・・パン・・・うううううううううううう・・・パン」
やっと、再現できました。
どうも、オイルが減って、アラートが作動して回転制御の為
点火を間引きするので、未燃焼ガスがマフラーに掃気されていた
ところにあとから点火する場合もあるようで、アフターファイヤー
を極稀におこすようです。
メーカーによって、少しクセが違うようです。
私が今まで経験したものは、回転制御時には「パンパン」
言わないので、思いつくのが遅かったのでした。
お客さんに電話して、説明すると、少し思いつくところも
あったのか、おおむね納得していただけたようです。
(というか、実走試運転して問題ないので、問題ないです。)
お客様には少し、追加をお願いしました。
(それだけでいいの?と言われましたが・・・・・)
急がば回れです。
力を貸していただきましたOさん、有難うございました。
(ボートも貸していただきました)
あと、いろいろ知恵をお貸しいただきましたFさん、有難うございます。
今後とも宜しくお願いします!
あと・・・最後に・・・・
本日もお電話をいただきました・・・・・・・・・・
「オークションで船外機を買ったが、エンジンを掛けると白煙が
出ますが、異常ないでしょうか」とご質問が・・・・・・・・
そんなもの、正常なら白煙なんか出ません!
私は、なんと答えればよいのでしょうか?
恐るべしNCNR・・・・・