雨から曇りへ、




そして、夕方に向かい晴れていった。32-27℃
台風のあおりか、強風が吹き、かつ湿度が高い一日。
風が強いこんな日は、人生が変わると思っている🎵(小田)
さて、明日はバイオリンを東京まで迎えに行くんだ。
そして、2台持ってレッスンへ。

弓もボロボロだ、楽しみだ。
学ぶ程に難しい訳で、遅々としてきたが、確実に進歩しているのが嬉しい。
進歩なんて、この歳で経験することなんて、まず無いから。
そして、今はやることをやる!

お酒は温めの燗がイイ~🎵
(輸液は猫肌の燗がイイ~🎵)







猫だけでなく、インコも調子が悪いのに夕方気が付く。
小動物はギリギリまで病気を隠すので、気が付いた時は手遅れに近い。
(ペレットを食べない、ミックスシードの中の好きな物しか食べないので、危惧していた肝リピ起こしたと思う。)



保温、投薬、強制給餌、

マニュアル通りに色々しているが、気が付いた時点で小動物は厳しい。
予測は、やるだけやる、そして泣かないんだ、もう飼わない、というところか…。
辛いことが多い、しかも自ら招く。
死や別離に直面すると、
動物であれ、人であれ、
血の通うものは、好きにならない、愛さない方が良いのだといつも思う。

この世に、あの世に、桃源郷はあるのだろうか?
晋ノ太元中、武陵ノ人捕レラフルヲ魚ヲ為レス業ト。縁レリテ溪ニ行キ、忘二ル路之の遠近一ヲ。
晋しんの太たい元げん中ちゅう、武ぶ陵りょうの人ひと魚さかなを捕とらふるを業ぎょうと為なす。渓たにに縁よりて行き、路みちの遠近えんきんを忘わする。
晋の太元年間に、武陵出身の人が魚を捕らえることを職業としていた。(ある日、舟で)谷川に沿って行くうちに、どれくらいの道のりを来たのか分からなくなってしまった。
忽チ逢二フ桃花ノ林一ニ。夾レムコト岸ヲ数百歩、中ニ無二シ雜樹一。芳草鮮美ニシテ、落英繽紛タリ。
忽たちまち桃とう花かの林はやしに逢あふ。岸きしを夾さしはさむこと数百歩、中なかに雑樹ざつじゅ無し。芳草ほうそう鮮せん美びにして、落英繽紛らくえいひんぷんたり。
突然桃の花が咲いている林に行きあたった。(その桃の林は)川を挟んで両岸に数百歩の距離にわたって続き、その中に桃以外の木はなかった。香りのよい草は鮮やかで美しく、花びらが散り乱れていた。
漁人甚ダ異レシミ之ヲ、復タ前ミ行キテ、欲レス窮二メント其ノ林一ヲ。
漁人ぎょじん甚はなはだ之これを異あやしみ、復また前すすみ行ゆきて、其その林はやしを窮きわめんと欲ほっす。
漁師はたいそうこのことを不思議に思い、さらに先へ進んで、その桃の林を行けるところまで見極めようとした。
林尽二キ水源一ニ、便チ得二タリ一山一ヲ。山ニ有二リ小口一、髣髴トシテ若ごとレシ有レルガ光。
林はやし水源すいげんに尽つき、便すなわち一山いちざんを得えたり。山に小口有あり、髣髴ほうふつとして光有あるがごとし。
※便すなわち=すぐに、すぐにそのまま。つまり、ほかでもなく
林は川の水源の所で終わり、すぐそこに一つの山があった。山には小さな穴があり、(その中は)かすかに光が差しているようである。
便チ捨レテテ船ヲ、従レリ口入ル。初メハ極メテ狭ク、纔ニ通レズルノミ人ヲ。
便すなわち船を捨てて、口より入る。初めは極きわめて狭せまく、纔わずかかに人を通つうずるのみ。
すぐに船を置いて、穴から入った。初めはとても狭く、かろうじて人一人が通ることができるだけであった。
復タ行クコト数十歩、豁然トシテ開朗ナリ。土地平曠ニシテ、屋舍儼然タリ。
復また行くこと数十歩、豁然かつぜんとして開かい朗ろうなり。土地平曠へいこうにして、屋舎おくしゃ儼げん然ぜんたり。
さらに数十歩行くと、急に目の前が開けて明るくなった。土地は平らに開けて、建物ははきちんと並んでいる。
有二リ良田・美池・桑竹之属一。阡陌交ハリ通ジ、鷄犬相聞コユ。
良りょう田でん・美び池ち・桑そう竹ちくの属ぞく有あり。阡陌せんぱく交まじはり通つうじ、鶏けい犬けん相あい聞きこゆ。
良い田畑・美しい池・桑や竹のたぐいがある。田畑のあぜ道が縦横に通じ、鶏や犬の鳴き声があちこちから聞こえる。
其ノ中ニ往来シ種作ス。男女ノ衣著ハ、悉ク如ごと二シ外人一ノ。
其その中なかに往おう来らいし種作しゅさくす。男女の衣い著ちゃくは、悉ことごとく外人のごとし。
その中を行き来したりて種をまき耕作したりしている。男女の服装は、全て外部の人と同じようである。
黄髮垂髫、並怡然トシテ自ラ樂シム。
黄髪こうはつ垂すい髫ちょう、並ならびに怡い然ぜんとして自みずから楽たのしむ。
髪の毛が黄色くなった老人やおさげ髪の子どもが、みな喜び楽しんでいる。
見二テ漁人一ヲ、乃チ大イニ驚キ、問レフ所二ヲ従リテ来一タル、具ニ答レフ之ニ。
漁人ぎょじんを見て、乃すなわち大おおいに驚おどろき、従よりて来きたる所ところを問とふ。具つぶさに之これに答こたふ。
(村人たちは)漁師を見て、大いに驚き、どこから来たのかを尋ねた。(漁師は)詳しく質問に答えた。
便チ要ヘテ還レリ家ニ、設レケ酒ヲ殺レシテ鷄ヲ作レル食ヲ。
便すなわち要むかへて家に還かえり、酒を設もうけ鶏にわとりを殺ころして食しょくを作つくる。
(村人は)すぐに誘って家に帰り、酒を用意し、鶏を殺して食事を作った。
村中聞レキ有二ルヲ此ノ人一、咸来タリテ問訊ス。
村むら中じゅう此この人有あるを聞きき、咸みな来きたりて問訊もんじんす。
村中の人達は、この人がいることを聞いて、皆やって来てあいさつをした。
自ラ云フ、「先世避二ケ秦時ノ乱一ヲ、率二ヰテ妻子邑人一ヲ来二タリ此ノ絶境一ニ、
自みずから云いふ、「先世せんせい秦しん時じの乱らんを避さけ、妻さい子し邑人ゆうじんを率ひきゐて此この絶境ぜっきょうに来きたり、
(村人たちが)自分から言うことには、「(我々の)先祖は、秦の始皇帝が死んだ後の世の乱れを避け、妻子や村人を引き連れて、この世間から隔絶した場所にやって来て、
不ず二復タ出一デ焉。遂ニ与と二外人一間隔スト。」
復また出いでず。遂ついに外人がいじんと間かん隔かくす。」と。
※「不二復タ ~一(セ)」=部分否定、「復た~(せ)ず」、「決して~しない/二度とは~しない」
参考:「復タ不二 ~一(セ)」=全部否定、「復た~(セ)ず」、「今度もまた~しない」
二度とは(ここから)出ませんでした。こうして外界の人とは隔へだたってしまったのです。」と。
問フ、「今ハ是レ何ノ世ゾト。」乃チ不レ知レラ有レルヲ漢、無レシ論二魏・晋一ニ。
問とふ、「今いまは是これ何なんの世よぞ。」と。乃すなわち漢かん有あるを知しらず、魏ぎ・晋しんに論ろん無なし。
(さらに村人は)「今はいったい何という時代ですか。」と尋ねた。なんとまあ、(村人たちは)漢の時代があったことを知らず、まして魏や晋の時代を知らないのは言うまでもない。
此ノ人一一為ニ具ニ言レフ所レヲ聞ク。皆嘆惋ス。
此この人ひと一一いちいち為ために具つぶさに聞きく所ところを言いふ。皆嘆惋みなたんわんす。
この人(=漁師)は、一つ一つ村人のために自分の聞き知っていることを詳しく説明した。(それを聞いた村人たちは)皆驚きため息をついた。
余人各復タ延キテ至二ラシメ其ノ家一ニ、皆出二ダス酒食一ヲ。
余よ人じん各おのおの復また延ひきて其その家いえに至いたらしめ、皆みな酒しゅ食しょくを出いだす。
他の村人たちも、それぞれにまた(漁師を)招いて自分の家に連れて行き、皆酒や食事を出してもてなした。
停マルコト数日ニシテ、辞去ス。此ノ中ノ人語リテ云フ、「不レル足下ラ為二ニ外人一ノ道上フニ也ト。」
停とどまること数日すうじつにして、辞じ去きょす。此この中なかの人ひと語かたりて云いふ、「外人がいじんの為ために道いふに足たらざるなり。」と。
(漁師は)数日滞在した後、別れを告げた。この村の中の人は告げて言うことには、「外界の人に対して(この村の事を)お話しになるには及びませんよ。(なので、黙っていてください。)」と。
既ニ出デテ、得二其ノ船一ヲ、便チ扶二ヒ向ノ路一ニ、処処ニ誌レス之ヲ。
既すでに出いでて、其その船ふねを得え、便すなわち向さきの路みちに扶そひ、処処しょしょに之これを誌しるす。
やがてそこを出て、自分の船を見つけ、すぐにもと来たときの道をたどって、あちこちに目印をつけておいた。
及二ビ郡下一ニ、詣二リテ太守一ニ、説クコト如ごとレシ此クノ。
郡ぐん下かに及および、太守たいしゅに詣いたりて、説とくこと此かくのごとし。
(その後、)郡の役所のある所に着くと、太守(=郡の長官)のもとに参上して、(村についての)このような話をした。
太守即チ遣レハシテ人ヲ随二ハシム其ノ往一クニ。尋二ネシムルニ向ノ所一レヲ誌シシ、遂ニ迷ヒテ、不二復タ得一レ路ヲ。
太守たいしゅ即すなわち人ひとを遣つかはして其その往ゆくに随したがはしむ。向さきに誌しるしし所ところを尋たづねしむるに、遂ついに迷まよひて、復また路みちを得えず。
太守はすぐに人を派遣して、漁師について行かせた。以前つけた目印を探させたが、結局迷って二度とは道は見つけられなかった。
南陽ノ劉子驥ハ、高尚ノ士也なり。聞レキ之ヲ、欣然トシテ規レル往カンコトヲ。
南陽なんようの劉りゅう子し驥きは、高尚こうしょうの士しなり。之これを聞きき、欣然きんぜんとして往ゆかんことを規はかる。
南陽の劉士驥は、俗世を離れた志の高い人であった。(劉士驥は)この話を聞いて、喜んで(その村に)行こうと計画した。
未いま/ずレダ果タサ、尋イデ病ミテ終ハル。後遂ニ無二シ問レフ津ヲ者一。
未いま/ずだ果はたさずして、尋ついで病やみて終おはる。後のち遂ついに津しんを問とふ者もの無なし。
※「未いま/ずニダ ~ 一(セ)」=再読文字、「未だ ~(せ)ず」、「まだ ~(し)ない」
(しかし)まだ実行できないうちに、やがて病気になって死んでしまった。その後、とうとう(漁師が桃源郷に入る前に船を泊めた)渡し場を尋ねる人はいなかった。
高等学校古典B/漢文/桃花源記を、好きだった事を、ふと思い出した…。
桃花源(ギター三重奏)

あなたの便りが峠を越えて
私のお家に届く頃
南風吹いて稲穂がそよぎ
あなたの里は黄金に染まる
川のほとりには水車が一つ
静かに時を刻んでいます
野苺色した夕陽の中に
荷馬車の影絵が浮かんでいます
子牛が生まれた事の他には
なんにも変わりはないけれど
あなたを待つ日々のたわむれにと
私は編み物おぼえました




そして、夕方に向かい晴れていった。32-27℃
台風のあおりか、強風が吹き、かつ湿度が高い一日。
風が強いこんな日は、人生が変わると思っている🎵(小田)
さて、明日はバイオリンを東京まで迎えに行くんだ。
そして、2台持ってレッスンへ。

弓もボロボロだ、楽しみだ。
学ぶ程に難しい訳で、遅々としてきたが、確実に進歩しているのが嬉しい。
進歩なんて、この歳で経験することなんて、まず無いから。
そして、今はやることをやる!

お酒は温めの燗がイイ~🎵
(輸液は猫肌の燗がイイ~🎵)







猫だけでなく、インコも調子が悪いのに夕方気が付く。
小動物はギリギリまで病気を隠すので、気が付いた時は手遅れに近い。
(ペレットを食べない、ミックスシードの中の好きな物しか食べないので、危惧していた肝リピ起こしたと思う。)



保温、投薬、強制給餌、

マニュアル通りに色々しているが、気が付いた時点で小動物は厳しい。
予測は、やるだけやる、そして泣かないんだ、もう飼わない、というところか…。
辛いことが多い、しかも自ら招く。
死や別離に直面すると、
動物であれ、人であれ、
血の通うものは、好きにならない、愛さない方が良いのだといつも思う。

この世に、あの世に、桃源郷はあるのだろうか?
晋ノ太元中、武陵ノ人捕レラフルヲ魚ヲ為レス業ト。縁レリテ溪ニ行キ、忘二ル路之の遠近一ヲ。
晋しんの太たい元げん中ちゅう、武ぶ陵りょうの人ひと魚さかなを捕とらふるを業ぎょうと為なす。渓たにに縁よりて行き、路みちの遠近えんきんを忘わする。
晋の太元年間に、武陵出身の人が魚を捕らえることを職業としていた。(ある日、舟で)谷川に沿って行くうちに、どれくらいの道のりを来たのか分からなくなってしまった。
忽チ逢二フ桃花ノ林一ニ。夾レムコト岸ヲ数百歩、中ニ無二シ雜樹一。芳草鮮美ニシテ、落英繽紛タリ。
忽たちまち桃とう花かの林はやしに逢あふ。岸きしを夾さしはさむこと数百歩、中なかに雑樹ざつじゅ無し。芳草ほうそう鮮せん美びにして、落英繽紛らくえいひんぷんたり。
突然桃の花が咲いている林に行きあたった。(その桃の林は)川を挟んで両岸に数百歩の距離にわたって続き、その中に桃以外の木はなかった。香りのよい草は鮮やかで美しく、花びらが散り乱れていた。
漁人甚ダ異レシミ之ヲ、復タ前ミ行キテ、欲レス窮二メント其ノ林一ヲ。
漁人ぎょじん甚はなはだ之これを異あやしみ、復また前すすみ行ゆきて、其その林はやしを窮きわめんと欲ほっす。
漁師はたいそうこのことを不思議に思い、さらに先へ進んで、その桃の林を行けるところまで見極めようとした。
林尽二キ水源一ニ、便チ得二タリ一山一ヲ。山ニ有二リ小口一、髣髴トシテ若ごとレシ有レルガ光。
林はやし水源すいげんに尽つき、便すなわち一山いちざんを得えたり。山に小口有あり、髣髴ほうふつとして光有あるがごとし。
※便すなわち=すぐに、すぐにそのまま。つまり、ほかでもなく
林は川の水源の所で終わり、すぐそこに一つの山があった。山には小さな穴があり、(その中は)かすかに光が差しているようである。
便チ捨レテテ船ヲ、従レリ口入ル。初メハ極メテ狭ク、纔ニ通レズルノミ人ヲ。
便すなわち船を捨てて、口より入る。初めは極きわめて狭せまく、纔わずかかに人を通つうずるのみ。
すぐに船を置いて、穴から入った。初めはとても狭く、かろうじて人一人が通ることができるだけであった。
復タ行クコト数十歩、豁然トシテ開朗ナリ。土地平曠ニシテ、屋舍儼然タリ。
復また行くこと数十歩、豁然かつぜんとして開かい朗ろうなり。土地平曠へいこうにして、屋舎おくしゃ儼げん然ぜんたり。
さらに数十歩行くと、急に目の前が開けて明るくなった。土地は平らに開けて、建物ははきちんと並んでいる。
有二リ良田・美池・桑竹之属一。阡陌交ハリ通ジ、鷄犬相聞コユ。
良りょう田でん・美び池ち・桑そう竹ちくの属ぞく有あり。阡陌せんぱく交まじはり通つうじ、鶏けい犬けん相あい聞きこゆ。
良い田畑・美しい池・桑や竹のたぐいがある。田畑のあぜ道が縦横に通じ、鶏や犬の鳴き声があちこちから聞こえる。
其ノ中ニ往来シ種作ス。男女ノ衣著ハ、悉ク如ごと二シ外人一ノ。
其その中なかに往おう来らいし種作しゅさくす。男女の衣い著ちゃくは、悉ことごとく外人のごとし。
その中を行き来したりて種をまき耕作したりしている。男女の服装は、全て外部の人と同じようである。
黄髮垂髫、並怡然トシテ自ラ樂シム。
黄髪こうはつ垂すい髫ちょう、並ならびに怡い然ぜんとして自みずから楽たのしむ。
髪の毛が黄色くなった老人やおさげ髪の子どもが、みな喜び楽しんでいる。
見二テ漁人一ヲ、乃チ大イニ驚キ、問レフ所二ヲ従リテ来一タル、具ニ答レフ之ニ。
漁人ぎょじんを見て、乃すなわち大おおいに驚おどろき、従よりて来きたる所ところを問とふ。具つぶさに之これに答こたふ。
(村人たちは)漁師を見て、大いに驚き、どこから来たのかを尋ねた。(漁師は)詳しく質問に答えた。
便チ要ヘテ還レリ家ニ、設レケ酒ヲ殺レシテ鷄ヲ作レル食ヲ。
便すなわち要むかへて家に還かえり、酒を設もうけ鶏にわとりを殺ころして食しょくを作つくる。
(村人は)すぐに誘って家に帰り、酒を用意し、鶏を殺して食事を作った。
村中聞レキ有二ルヲ此ノ人一、咸来タリテ問訊ス。
村むら中じゅう此この人有あるを聞きき、咸みな来きたりて問訊もんじんす。
村中の人達は、この人がいることを聞いて、皆やって来てあいさつをした。
自ラ云フ、「先世避二ケ秦時ノ乱一ヲ、率二ヰテ妻子邑人一ヲ来二タリ此ノ絶境一ニ、
自みずから云いふ、「先世せんせい秦しん時じの乱らんを避さけ、妻さい子し邑人ゆうじんを率ひきゐて此この絶境ぜっきょうに来きたり、
(村人たちが)自分から言うことには、「(我々の)先祖は、秦の始皇帝が死んだ後の世の乱れを避け、妻子や村人を引き連れて、この世間から隔絶した場所にやって来て、
不ず二復タ出一デ焉。遂ニ与と二外人一間隔スト。」
復また出いでず。遂ついに外人がいじんと間かん隔かくす。」と。
※「不二復タ ~一(セ)」=部分否定、「復た~(せ)ず」、「決して~しない/二度とは~しない」
参考:「復タ不二 ~一(セ)」=全部否定、「復た~(セ)ず」、「今度もまた~しない」
二度とは(ここから)出ませんでした。こうして外界の人とは隔へだたってしまったのです。」と。
問フ、「今ハ是レ何ノ世ゾト。」乃チ不レ知レラ有レルヲ漢、無レシ論二魏・晋一ニ。
問とふ、「今いまは是これ何なんの世よぞ。」と。乃すなわち漢かん有あるを知しらず、魏ぎ・晋しんに論ろん無なし。
(さらに村人は)「今はいったい何という時代ですか。」と尋ねた。なんとまあ、(村人たちは)漢の時代があったことを知らず、まして魏や晋の時代を知らないのは言うまでもない。
此ノ人一一為ニ具ニ言レフ所レヲ聞ク。皆嘆惋ス。
此この人ひと一一いちいち為ために具つぶさに聞きく所ところを言いふ。皆嘆惋みなたんわんす。
この人(=漁師)は、一つ一つ村人のために自分の聞き知っていることを詳しく説明した。(それを聞いた村人たちは)皆驚きため息をついた。
余人各復タ延キテ至二ラシメ其ノ家一ニ、皆出二ダス酒食一ヲ。
余よ人じん各おのおの復また延ひきて其その家いえに至いたらしめ、皆みな酒しゅ食しょくを出いだす。
他の村人たちも、それぞれにまた(漁師を)招いて自分の家に連れて行き、皆酒や食事を出してもてなした。
停マルコト数日ニシテ、辞去ス。此ノ中ノ人語リテ云フ、「不レル足下ラ為二ニ外人一ノ道上フニ也ト。」
停とどまること数日すうじつにして、辞じ去きょす。此この中なかの人ひと語かたりて云いふ、「外人がいじんの為ために道いふに足たらざるなり。」と。
(漁師は)数日滞在した後、別れを告げた。この村の中の人は告げて言うことには、「外界の人に対して(この村の事を)お話しになるには及びませんよ。(なので、黙っていてください。)」と。
既ニ出デテ、得二其ノ船一ヲ、便チ扶二ヒ向ノ路一ニ、処処ニ誌レス之ヲ。
既すでに出いでて、其その船ふねを得え、便すなわち向さきの路みちに扶そひ、処処しょしょに之これを誌しるす。
やがてそこを出て、自分の船を見つけ、すぐにもと来たときの道をたどって、あちこちに目印をつけておいた。
及二ビ郡下一ニ、詣二リテ太守一ニ、説クコト如ごとレシ此クノ。
郡ぐん下かに及および、太守たいしゅに詣いたりて、説とくこと此かくのごとし。
(その後、)郡の役所のある所に着くと、太守(=郡の長官)のもとに参上して、(村についての)このような話をした。
太守即チ遣レハシテ人ヲ随二ハシム其ノ往一クニ。尋二ネシムルニ向ノ所一レヲ誌シシ、遂ニ迷ヒテ、不二復タ得一レ路ヲ。
太守たいしゅ即すなわち人ひとを遣つかはして其その往ゆくに随したがはしむ。向さきに誌しるしし所ところを尋たづねしむるに、遂ついに迷まよひて、復また路みちを得えず。
太守はすぐに人を派遣して、漁師について行かせた。以前つけた目印を探させたが、結局迷って二度とは道は見つけられなかった。
南陽ノ劉子驥ハ、高尚ノ士也なり。聞レキ之ヲ、欣然トシテ規レル往カンコトヲ。
南陽なんようの劉りゅう子し驥きは、高尚こうしょうの士しなり。之これを聞きき、欣然きんぜんとして往ゆかんことを規はかる。
南陽の劉士驥は、俗世を離れた志の高い人であった。(劉士驥は)この話を聞いて、喜んで(その村に)行こうと計画した。
未いま/ずレダ果タサ、尋イデ病ミテ終ハル。後遂ニ無二シ問レフ津ヲ者一。
未いま/ずだ果はたさずして、尋ついで病やみて終おはる。後のち遂ついに津しんを問とふ者もの無なし。
※「未いま/ずニダ ~ 一(セ)」=再読文字、「未だ ~(せ)ず」、「まだ ~(し)ない」
(しかし)まだ実行できないうちに、やがて病気になって死んでしまった。その後、とうとう(漁師が桃源郷に入る前に船を泊めた)渡し場を尋ねる人はいなかった。
高等学校古典B/漢文/桃花源記を、好きだった事を、ふと思い出した…。
桃花源(ギター三重奏)

あなたの便りが峠を越えて
私のお家に届く頃
南風吹いて稲穂がそよぎ
あなたの里は黄金に染まる
川のほとりには水車が一つ
静かに時を刻んでいます
野苺色した夕陽の中に
荷馬車の影絵が浮かんでいます
子牛が生まれた事の他には
なんにも変わりはないけれど
あなたを待つ日々のたわむれにと
私は編み物おぼえました