ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

猫の病気覚書 猫伝染性腹膜炎の看取り3

2008-12-09 14:28:36 | 星になった猫達
猫の病気覚書 猫伝染性腹膜炎の看取り3
2008年12月09日14:19
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Nekobeya_548自分の拙い経験でしかありませんが、平成14年と平成19年の終わり~平成20年のはじめにかけて二度、この病気に遭遇したことがあります。
写真は保護して自宅にて獣医師さんの指導の下、手作りの猫部屋で皮下輸液を受けるfip発症時の「レモン改めホープ♂」です。
もう一つの写真の殴り書きの汚いメモは、去年の今頃の物です。
猫の名の頭文字(N=猫吉、G=銀のように)、輸液の量、状態をメモした物で、一見月日は、今年の日付とちょうど同じ様に見えますが、今年のものではありません。(2月6日猫吉が4時に輸液をし、その後死亡 のメモが残っていますね。)
写真の左端、今年2月、3月に「母ちゃん」の突然死で、一旦中断したかのように見え、(悲しいですけど、猫も私に休息を与えてくれて?)またメモに見えるように、春より終わりなく闘病猫が続いているわけです。猫の大先輩様達には、毎度励まされており、本当にお世話になっております。本当に色々ありがとうございます。

飼育放棄されfip発症の「レモン改めホープ」については過去の記事、星になった猫達の「ホープよ」に
http://blog.goo.ne.jp/miyakuraiyumi/d/20080617にまとめてありますが、先の2つの本の引用にもありましたように、悔しいことにコロナウィルスが猫に引き起こす事についてはまだまだわからないことだらけ、治療法もプレトニゾロンが少し効いたという感じであり、ほとんどの猫が短命であるケースで、去年のこの時期は藁をもすがる思いで、pcの前で検索漬けでした。
また同時に、お世話になった猫の大先輩様のお宅でも、この病気と闘っている猫ちゃんがおり、「病魔に負けたくない、一匹でも奇跡をつかんで欲しい」という思いがあり、検索し続け、先生を質問攻めに、猫を検査漬けにしました。
検査漬けにしても、治療法が無い=治療にはつながら無い訳ですから、残りの最後の検査にかけた数日を、せめてあれだけ入りたがった我が家で寝かしてあげればという結果論に至っています。
当時は治してあげたくて必死でしたし、平成14年よりは獣医学もすすんでいると思ってのことでしたが、結論から言うとfipについては治療法は同じでした。
腎臓病と違い、戦いの決着が早く、ロング・グット・バイでは無いので、看病する側としては本当に悔やまれる事ばかりなのです。

その中で飼い主が家庭でできる事は、

◆プレトニゾロン
平成14年時は注射、今回は経口でしたが、苦いので、長期間効く注射の方が猫と飼い主は楽かと思います。注射は、一旦打つとあともどり出来ない、毛が抜けるなどの副作用もありましたが、食欲の無い猫に朝晩の経口投与は猫が萎縮して本当に可愛そうでした。
◆輸液
食欲不振、もしくは運動麻痺で、水さえ飲むことが困難、腎臓が浸されるため脱水も始まりますので、獣医さんに教えていただきます。
検査結果で、ビタミン、カリウムをリンゲルに足す場合があり、その場合、猫は沁みるようです。
(◆強制給餌)
肝臓の為とはいえ、そして、ゆっくりと黄疸が出てきますので、食欲不振のため実際の作業は容易ではないです。
私自身は、無理強いに後悔している面があります。
「その分、安静にしてあげても良かったのでは」と。
ただし平成14年に看取った「しっぽちゃん♂」に関しては食べれなくても、死の直前(脳にウィルスの回る数時間前)まで、パカッと缶を開ける音を楽しみにしていたので、目の前で散々缶を開けて見せてあげました。
◆発症後の過ごさせ方
図書館の廃本になった古い文献でありますが、病気の猫の腹水、血液、唾液、尿を直接猫に注射してfipの猫を作り出す実験でも、猫が確実にfip猫になったわけではないという事、果たして一般の家庭において、病気の運動麻痺等が起こって虫の息の猫と、其処まで激しい接触状況を作り出せるのだろうか?と思い、普通に過ごさせ介護いたしました。
この病気は、急速に体の自由がきかない、だるい、動け無くなるようで、トイレ、寝床を普通より低く、入り口を壊したり、段差はレンガで入り口に階段を造ったりして、病猫用に特別にあつらえ、寝床に体温調節で選べるように冷たいところと温かいところ(カイロ入り)を作りました。
(平成14年のケースは夏でしたので、アイスノンを使用しました。)
多頭飼育の我が家では、前回の平成14年のケースは子?中?猫がおり、その猫はfip猫が母ちゃんとともに、最後の力を振り絞って誘導してきたのですが、元気に6年目を迎え、2回目のケースは子猫はいませんでしたが、仮に家に猫の新生児がいたとしても、おそらくfipの予防の為というより、子猫の授乳等のケアの為に子猫側を別室に隔離すると思います。

この病気はまだ謎でありますので、今後の猫の為にもお役に立ちたく、ホープが亡くなった時、自費で解剖、献体をしたのですけど、それはとても辛いことでした。
猫のお友達とも話し合ったのですが、サーズのハクビシンのようなパニック、ハンセン氏病患者のかってのいきすぎた隔離政策のように、ようやく安住の地にたどり着いた猫を扱いたくないものです。
個人的には、まだ発症のパターンが読めないので、今後も発症猫さんに遭遇した場合、最後の時期をあくまで冷静に、人道的に対処したいと思っています。(人気ブログ「くるねこ」さんのもんさんのように)
治療法は無いに等しいのですが、最後まで、獣医さんの指導の下、一緒に過ごし、病猫の為を思って最後のケア、工夫をする。
自分は頑張っても、猫を頑張らせてはいけないという事がコツのような気がします。
そして、現在猫の治療にも、沢山の人間の薬を使用していますので、自分の猫には間に合いませんでしたけど、プレトニゾロン以外でも何かヒットして欲しいと切に願うばかりであります。

猫をこの病気で亡くされた猫の大先輩様達が、めげずに野良問題に立ち向かっているお姿を、こちらも見習わさせていただかねば!と思うのでした。
コメント (7)
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