雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

国土の宿命

2024-08-02 08:01:05 | 私の好きなフレーズ

『 台風が幾つ来ようが、地震や津波の危険にさらされていようが、世界に冠たる心豊かな国家を実現させるには 十分な国土だと思うのです。』


私たちの国土は、見事なまでに台風の通り道にあります。地震も津波も、世界に知られた発生国です。
当ブログの別の作品で紹介させていただいたことがありますが、ある農家の古老は、大風に向かって「ホーイ、ホーイ」と叫んで押しやろうとして農地を守ったのは、それほど昔のことではありません。
私たちの国土は、ユーラシア大陸の東端にあります。それによる政治的な諸問題も甘受せざるを得ない宿命にあります。今回の台風に対して、心ない揶揄を飛ばす人も近隣にいたことも報道されています。
台風を止めることも、進路を変えることも簡単なことではありません。地球が活動している限り、地震は起り、プレート上にあるわが国土は、その被害から逃れることはできません。
しかし、わが国は、めぐりくる四季に恵まれ、洋々たる海洋を擁しています。
台風が幾つ来ようが、地震や津波の危険にさらされていようが、世界に冠たる心豊かな国家を実現させるには 十分な国土だと思うのです。

         ( 「小さな小さな物語」第十一部 NO.644 より )


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