雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

英国は総選挙へ

2024-05-23 19:08:42 | 日々これ好日

      『 英国は総選挙へ 』

   英国のスナク首相は 下院の総選挙を7月に実施すると発表
   与党有利と考えての 決断らしいが
   世論調査では かなりの差で野党有利らしい
   米国では バイデン現大統領とトランプ前大統領が
   微妙な問題を抱えながら 接戦のようだ
   一方で ロシアと中国は 
   楽々と 長期政権を実現した
   ところで わが国はどうなるのかな??

                   ☆☆☆

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六道珍皇寺の鐘 ・ 今昔物語 ( 31 - 19 )

2024-05-23 08:00:04 | 今昔物語拾い読み ・ その8

       『 六道珍皇寺の鐘 ・ 今昔物語 ( 31 - 19 ) 』


今は昔、
小野篁(オノノタカムラ・平安時代初期の貴族。852 年没。)という人が、愛宕寺(オタギデラ・京都市東山区にある六道珍皇寺のこと。)を造り、その寺で使用するために鋳物師に鐘を鋳させたところ、鋳物師は、「この鐘は、撞く人がいなくても、十二の時ごと(およそ二時間ごとに。)に鳴るように造っています。その為には、土を掘って埋めて、三年間そのままにしておく必要があります。今日から数えて、三年に満ちた日のその翌日に、掘り出さなければなりません。それを、日が足らないうちに、あるいは日を遅らして掘り出したならば、申し上げたように、撞く人がいなくても十二の時ごとに鳴ることはありません。そのような細工をしてあるのです」と言って、鋳物師は帰っていった。

そこで、土を掘ってその鐘を埋めたが、その後、この寺の別当(事務を統括する僧)である法師が、二年を過ぎて三年目になったが、まだ丸三年になっていないのに、待ちきれなくなり、本当に鋳物師が言ったように鳴るのか気掛かりでもあり、あさはかにも掘り出してしまった。
その為、撞く人がいなくても十二の時ごとに鳴ることはなく、ただ普通にある鐘になってしまった。
「鋳物師が言うように、決められたその日に掘り出していれば、撞く人がいなくても十二の時ごとに鳴ったであろうに。そのように鳴ったなら、鐘の音が聞こえる所では時刻もはっきり分かり、すばらしいことであったろう。まことに残念なことをしてくれた別当だ」と、当時の人々は非難した。

されば、慌て者で忍耐力のない人は、必ずこのような失敗をするのだ。愚かで約束を守らないための結果である。
世間の人は、これを聞いて、決して約束を破るようなことをしてはならない、
となむ語り伝えたるとや。

     ☆   ☆   ☆

コメント (4)
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