雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

休戦への道は絶望的

2024-05-12 19:38:48 | 日々これ好日

      『 休戦への道は絶望的 』

    期待された イスラエルとハマスの休戦交渉は
    実現困難な状況に なってきた
    国外からの非難の声や 国内からも批判があるようだが
    イスラエルのガザ地区ラファへの攻撃は
    さらに大規模に実行する意向を 公言している
    ウクライナでは 戦線がさらに広がっているようで
    絶望的な 感じさえする
    他にも 戦闘状態であったり 
    厳しい対立が 伝えられている地域も多い
    「ペンは剣よりも強し」という言葉も
    有るには 有るのだが・・・

                    ☆☆☆ 

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核燃料の墓 ・ 小さな小さな物語 ( 1766 )

2024-05-12 08:00:11 | 小さな小さな物語 第三十部

原子力発電所から出る放射性廃棄物の最終処分場選定をめぐり、佐賀県玄海町の町長が、文献調査を受け入れる意向を表明しました。
この文献調査というのは、最終処分場を選定するための第一段階ですが、北海道の寿都町、神恵内村に続いて3例目となります。最終選定には、文献調査をクリアーした後、概要調査(ボーリング調査)、精密調査と行われるようです。
玄海町は、原子力発電所の立地自治体なので、住民の理解など、今後の交渉上優位にあると考えられますが、地下には石炭層があり、いつかは資源として必要な時が来るかもしれないとも考えられ、この点をどう評価するのか関心があります。

この最終処分場というのは、原子力発電所で使用された核燃料を、再処理した場合に出る高レベルの放射性廃棄物をガラスで固め、地下300m超の地中に閉じ込める施設のことですが、放射線量が人体に影響を及ぼさないようになるには、数万年の時間が必要とされているようです。
わが国は、世界で唯一の核兵器による被爆国であり、原子力発電所の事故としても大地震・津波という自然災害を起因とした大惨事を経験した国でもあります。
原子力発電所の事故については、世界中に、公表されている物だけでも深刻な物が何件かありましたが、東日本大震災による原子力発電所の事故は衝撃的で、全廃に動いた国もありました。
しかし、わが国は、稼働数が減りはしたものの、全廃という国民世論は育たなかったようです。特に、原油の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻などにより、原子力発電所を全廃させるのは容易ではなさそうです。

そして、この原子力という魔法のような、あるいは悪魔のようなエネルギー源は、今後なお長期にわたって、私たちに選択を迫り続けてくるのではないでしょうか。
今なお、紛争解決手段の最上位を占めているとしか思えない武力は、核兵器を上回る武器は出現していませんし、その能力を無力化する手段も手にしていません。
原子力発電と核兵器を同一視するのは乱暴ですが、その技術が隣接していることは否定できないでしょう。
エネルギー源ということに限りますと、代替え資源や手段で核燃料からの脱皮は可能と考えられますが、世界中で全廃に至るには、まだ数十年以上が必要であり、施設の解体や残存物の処理にはそれ以上の時間を必要とするでしょう。

わが国には、多くの古墳が残されていますが、その多くはせいぜい2千年前より以降の物です。当時の有力者の墳墓と考えられますが、その埋葬されている人物が明らかでない物も数多くあります。痕跡さえ残されていない物も数多くあることでしょう。
エジプトのピラミッドも同様で、造られたのはおそらく3~4千年前だと思うのですが、その施主や目的さえも明確でないな物が多くあるようです。
つまり、わが国が、今必死に候補地を探している核燃料の墓とも言うべき最終処分場は、少なくとも1万年、あるいは数万年間は、300m以上深い地中とはいえ、人が近付いてはいけない場所として管理する必要があるのです。仁徳陵より、クフ王のピラミッドの何倍もの期間を核燃料の墓として管理し続けなければならないと言うことなのです。
その覚悟が必要だと言うことでもあるのです。

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