三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

新体制がスタート!当面する諸課題は???

2012年05月15日 18時59分53秒 | 社会、政治、三重県、議員
 副議長選も無事終わり、平成24年度の三重県議会が装いも新たにスタートした。新副議長となった舟橋議員は実務家肌の有能な議員で、今までも最大会派である「新政みえ」のリーダーとして堅実に成果を上げてきただけに、新ポストにおいても山本議長を支えてその手腕を発揮してもらえるものと確信をしています。
 その舟橋副議長を待ち受けている課題はどのようなものか?・・・私なりにいくつか考えてみた。
 まず、議会においては議員報酬の取り扱い・・・これは待ったなしである。新副議長も所信表明で述べたように、現在の暫定措置がこの6月で切れる。7月以降どうするのか?これを決めなければならない。「報酬等調査会」からの報酬に関する中間報告はすでに出ているが、政務調査費を含む最終答申は6月まで待たなければならない。当面、6月で切れる暫定措置をどうするのか?最終答申を受けてどうするのか?・・・この結論をどうしても緊急に出さなければならない。
 二つ目は議会改革推進会議の二つのプロジェクトからそれぞれ最終報告が6月会議に向けて出そろってくる。これらの報告を具体化していく作業がいよいよ始まるのである。しかし、一見、簡単そうにみえるが、現実にはまだいくつかの越えなければならないハードルがある。このハードルを正副議長のリーダーシップで越えていくことができるか?否か?このことがまさに問われることとなる。
 三つ目は「選挙区・定数」の問題である。衆議院での一票の格差が2.3倍・・・これが違憲状態であるとの司法判断を受けて混乱が続いているが、三重県議会の一票の格差は確か2.6倍。このことの是正は議会制民主主義の根幹に関わることだけに全力を挙げて取り組まなければならない。今国会で成立するかどうかなかなか見通せないが、いずれにしても国の公選法改正が実現した時には可及的速やかに議論を始め、県民のご理解を得られる、法的にも説明が出来る「選挙区・定数」を作り上げなければならない。
 次に県政課題を考えると「行財政改革」がいの一番の課題と言えるのではないだろうか。緊急避難といえども県職員給与の削減にまで手を付けざるをえない現状は、職員のモチベーションの低下や優秀な人材の民間への流出などはもちろんのこと、県行政の停滞、住民サービスの低下などを招きかねない極めて異常な事態と言える。それを解決するための「行財政改革」であったはずであるが、平成24年度予算編成はその意味からすると明らかに失敗であったと言わざるを得ない。
 500を超える事業を見直したと称する「事業仕分け」も大山鳴動してネズミ一匹を絵にかいたような結果に終わり、金額が問題ではないといくら強調しても、結果をみれば「ナニ?コレ?」の様相を呈している。予算編成過程の見直しも不発に終わり、どこをとっても「改革」と言える代物ではない。今回、ナンたら会議も出来たことなんで、その成果に大いに期待をしたいが、果たしてどうなることか。
 その次に注目していかなければならないのは「県の出先」の再編である。とりわけ「県民センター」をどうするのか?北川県政ではニャー・イズ・ベストと言うか、県民の身近なところでできる限り判断、決定をしていくとの考え方に基づいて県民局に一定の予算と権限を与えた。野呂県政になって土木行政にみられるように本課直結の組織体制に切り替えたが、その結果は惨憺たるとまでは言わないが、決して成功したとはどう贔屓目に見ても言えない。特に県民センター長などは権限、予算もないが故に調整役すらままならず、相手である市町からも軽んじられる状態に陥ってしまった。明らかに野呂県政失敗作の一つである。これを含めてもっとも県民に近い「県の出先」をどうするのか?いくら組織、人事は知事の専権事項とはいえ、住民を代表する機関である「議会」がその方向について議論し、民意を代表する議会としての見解を示す必要があると考える。
 その他、地域医療、防災・減災、経済・雇用、産業、新エネルギーなどなど重要課題が目白押しであるだけに、議会の役割と責任、また県民の皆さんの期待はますます大きなものになってきていると思います。
 正副議長を中心に大いに議論し、意見を集約して、議会の意思として明確に執行部に対してモノ申す・・・そんな議会を作り上げていきたい、その思いを新たにした新体制のスタートとなりました。