三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

地域主権戦略会議のご報告

2012年04月30日 17時16分25秒 | 社会、政治、三重県、議員
 遅くなりましたが4月27日に開催された「地域主権戦略会議」についてご報告をさせていただきます。
 午後6時15分からの開会予定。3時26分の新幹線で東京へ向かう。名古屋は快晴、東京は小雨。天気予報では午後には上がるはずであったが、ひつこく降っている。その雨の中、6時ちょっと前に会場となっている官邸に入る。4階の会議室に案内されると、すでに4~5人の先客が着席をしている。顔見知りは?と見渡してみると東大の神野直彦先生が・・・・。「先生、ご無沙汰してます」と挨拶すると「ご無沙汰ですね」と笑顔で返事が返ってきた。「野呂知事のころはよく県にお見えになりましたが、最近はお顔を拝見しませんが」と申し上げると「鈴木君は私のゼミ生なので、私には頼みにくいのではないですか」と意外な答え。「エッ!鈴木知事が神野先生のゼミ生?」・・・とても神野先生の薫陶を受けているとは思えない!と一瞬、思ったが、そのことはグッと飲み込んで「そうですか、よく頑張っておられますよ」とお愛想を言ってしまった。
 他に誰かいるかな?と探してみると、あの北川先生がテーブルの端に座っている。一応、礼儀として私の方から歩み寄り、「お久しぶりで・・・」と握手をして、お互い別にとりたてて話をすることもないので、そのまま自席に戻った。
 その内、次々と閣僚やメンバーの方が席に着く。何かザワザワするなと思って振り向くと、今話題の橋下大阪市長が入ってきた。席は私の隣。大阪での議会改革シンポジュウムなどで何度かお目にかかっているが、話をするのは2年ぶりである。「今や大活躍ですね」「そんなことはありませんよ」などとりとめのない話をしていると、やおら「新知事になって三重県は変わりましたか?」と聞いてきた。「若い知事ですから明るくなりました」と答えてから、続けて「24時間、365日休まず働くと約束してしまったので、毎日、走り回っています」と余計なことを言ってしまった。「そりゃ大変だ・・・」橋下市長が笑いながら相槌を打つ。「それに橋下さんを見習って毎日、ぶら下がりをやってます」「最近はチョッとネタ切れのときも」などとまたまた余計なことを口走ってしまった。シマッタ!と思った時は手遅れで、橋下さんも心当たりがあるのか途端に無口になってしまった。
 そうこうしていると「総理入ります!」との声が。全員が起立をしてお迎えをする。野田総理が着席をしていよいよ会議の開始。本日の議題は二つ・・・「地域主権改革の取り組みと成果」「国の出先機関の事務・権限のブロック単位での移譲に係る特例制度(基本構成案)」である。
 最初に野田総理から挨拶があり、会議が始まった。「地域主権改革の取り組みと成果」はどちらかと言えば今までの報告。二、三の委員から「いろいろと困難なハードルを乗り越えて努力をしていただいた」と総務大臣にねぎらいの言葉などが出され「ほう!そう言うものか?」とコチラはもっぱら聞き役。
 一番目の議題が終わり、今日のメインである「基本構成案」に議論が移った。私からは大まかに言うと3点申し上げた。一つは「移譲事務等の実施状況を特定広域連合等が自ら検証し評価する仕組みを基本方針で定める」となっているが、検証、評価するのは議会の役割であるので、議会の権限と責任をも含めて基本方針に明確に書き込んでもらいたい。とりわけ移譲事務は「原則として法定受託事務」。当然のことながら法定受託事務は議会の議決対象である旨も指摘した。二つ目は基本方針に即しての「計画」は広域連合等の議会の議決対象となっているが、毎年度の事業計画は議会の議決が必要とは書かれていない。当然のことながら毎年度の事業計画も議会の議決対象とすると同時に「予算・条例案」以外の議決事件の追加は議会の裁量と判断でできる旨、明確にしていただきたいとお願いをした。そして最後に執行機関の在り方として「特定広域連合はそれを組織する地方公共団体の長を構成員とする会議をおくことができるとなっている」が、県知事と政令市長以外の市町村長や議会代表が入っていない。市町村長や議会の声が反映できる制度設計をする必要があるとこのことも申し上げた。
 橋下市長は当分の間、設けられる予定の「特例的な法定受託事務」が「機関委任事務」になってしまうのではないか、とか特定広域連合の長の下で日常の業務執行を管理する専任の「移譲事務管理者(仮称)」が国の天下りによって占められる懸念や国の間接統治に陥る可能性あるのではないかなどの指摘をされた。
 いずれにしても賑やかな会議である。私を除いて「人を押しのけてでも一言ある」方々の集まりであるので、司会進行役の福田大臣政務官もさぞかし大変だろうと思う。さまざまな意見が飛び交う中、一応、基本構成案の内容は了承された。次回は本日の意見を基に肉づけをした「法案」の登場である。内容によってはまた遠慮がちに意見を言うつもりである。ブログをご覧になっている皆さんからもぜひご意見をいただきたい。個人の資格とは言え、自分では「議会代表」の意気込みで参加をしています。皆さんのご指導をくれぐれもよろしくお願いします。