恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
幼い頃から今日までの自分の姿を立体映像で見せられる
どうしても自分を赦すことができないという心の壁の前で、
もうどうすることもできないでおりました。
人知では越えることのできない心の壁です。
人はどうすることもできなくなると、
苦しい時の神頼みになってしまいます。
「もし、私の中に守護指導霊がおられるならば、
どうぞこの反省を正しくお導きください。
私の力ではこれ以上、どうすることもできません。
できることなら、この突き当たっている心の壁を
打ち破ってください」と、必死でお願いしました。
すると、この時、考えられない不思議なことが起きました。
右手前方の手の届くあたりに、
幼い頃から四十半ばまでの人生のすべてが、
次々と出現したのです。
立体的に現実に自分の人生がそこにあるのです。
どれくらいの時間が過ぎたのかわかりません。
あまり長い時間はかかっていなかったと思います。
まさに意識の世界は時間、空間、距離などいっさい
関係がないということがはっきり確認できました。
そこに写し出された自分の姿は、またなんとも言えない哀れな、
悲しいものでありました。
自分に与えられた環境の中で、「ああしたい」「こうしたい」と
思いながらもどうすることもできない、
人生のしがらみにがんじがらめになりながら、
必死に生きている姿を、まざまざと見せられました。