浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2021-01-08 00:14:17 | 明来闇去
 
     恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より

          第五章 心の曇りをとるための反省

         反省とは自分を離れてものを見る訓練


私たちがどれほど「私は間違っていない、
私は正しい」と主張したとしても、
肉体の五官を持って生活している以上、
最初から現実を見る目に色眼鏡がかかっているのは避けられません。
ということは、自己保存と自我我欲の目で見る為に、
ありのままには現実が見えてこないということです。

では、どうしたらこの自己中心的な視点をもたらす
色眼鏡を外せるのでしょうか。
それは相手の立場に立って見ることによってです。
そして、善意の第三者の立場から相手と
自己を客観的に公平に見ることです。

そらに、天の立場、神の目からあらゆる
物事を見られるところまで行くように、
練習を積み重ねていきます。

なぜ、ここまで行く必要があるかと言いますと、
たとえばあまり情けが深すぎて相手に感情移入しすぎても、
かえってその同情が仇となり、冷静な状況判断を誤り、
相手の人ともろともに滝壺の中へ、

などということになりかねないこともあるからです。
何しろこの世は厳しく危険な修行場ですから、
ちょっと油断したすきに波にさらわれかねません。
相手の言うに言われぬ悲しみや苦労を聞いてあげ、

受け止めてあげるやさしさは必要ですが、
どうにも簡単には脱することのできない
深い業因縁の渦中に相手の方が
いる場合などは、
自分までいっしょにその中に入ってしまってはなりません。
だいたいに神様がおやりになることを自分がしてあげるなどと思いあがり、
下手に手を差し延べる日には、とんでもないことになりかねません。

相手が一日も早くそこから脱して幸せになるのを心から祈り、
できることはさせていただくしかありません。