浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2021-01-01 00:31:07 | 明来闇去

 恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より

          第五章 心の曇りをとるための反省

           子供の問題はまず親の反省から


先の続き・・・

子供の為を思い、なんとか子供に幸せになってほしい、
間違いなく育ってほしいという
強い願いを持って、親の愛情ゆえに一生懸命に言うのですが、
言われる側にとっては、都合がわるいのです。
「盗人にも三分の理」と言いまして、盗人でも、
厳しく怒りますと文句を言います。

子供も同じことでして、あまり親がやかましく、
子供のためを思って叱ったり文句を言ったりして言い聞かせたなら、
やはり子供にとっては都合がわるいということになってきます。
後になってわかったことには、深夜喫茶とかいうのは
一晩中店を開けているそうです。
そういう所に友達どうしが集まっていろいろと話をしていたら、
すぐ夜は明けるそうです。
そういうことが続いていたようです。

友達どうしでたあいもないことをワイワイしゃべりながら遊んでいたら、
誰も文句は言いませんし、それはものすごく都合がいいはずです。
ところが、家に帰ってきたら、親は小言を言い、叱りつけ、
あるいは殴ったりします。
それはものすごく都合が悪いことに決まっています。

だから、都合のいいほうへ、いいほうへと流れていくのは当然です。
そして、文句を言っていたお思いが神様にすがるようになります。
「なんとかこの子が外にいるよりも親のそばにいるほうが、
都合がいいようにならなくてはいけない。
そのために叱ってはいけない。

叱るのはいいとしても、絶対に怒ってはいけない」ということがわかりました。
それから、いくら帰りが遅くなろうが、幾晩家を空けようが、帰ってきたら、
「ああ、よう帰ってきたな。よう帰ってくれた。早くお休み。
そして、できたらもうこんな心配はかけないでほしい。
まず、あんた自身を苦しめてはいけない」と言って、
これまでのように怒るのはいっさいできなくなってきました。

そうしますと、子供にとって都合がよくなってきたのです。
今迄気が狂ったようになって、我が子のために思って言っていたことを、
子供はよく知っています。
それが全然怒らなくなり、自分を大切にしてほしいということだけを頼んで、
早くお風呂に入りなさい、早くおやすみなさい、
と言っていますと、子にとってだんだんと親の存在は好都合になってきたのです。