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『ハスラーズ』

2020年02月29日 | 映画(は行)
『ハスラーズ』(原題:Hustlers)
監督:ローリーン・スカファリア
出演:コンスタンス・ウー,ジェニファー・ロペス,ジュリア・スタイルズ,
   キキ・パーマー,リリ・ラインハート,マーセデス・ルール他
 
TOHOシネマズ西宮にて。
 
前述の『大脱走』も実話が基、本作も実話を基にしたフィクション。
派手そうだけどそんなに客入らんやろと思っていましたが、
アメリカでジェニファー・ロペスの演技が絶賛されているそうです。
確かに姉御すごかった。50歳でこの美しさ。ほんとにストリッパーできそう。
 
ニューヨークに暮らすアジア系女性デスティニーは、
年老いた祖母を養いたい一心でストリップクラブの門を叩くが、
客あしらいも上手くなければダンスも下手で、チップを稼げない。
どうすればいいのかとすがるような気持ちで、
トップダンサーのラモーナに話しかける。
 
ラモーナはデスティニーにストリッパーのいろはを優しく教え、
ふたりはやがて姉妹のような強い絆で結ばれる。
ラモーナのおかげで稼げるようになり、生活も安定したデスティニーは、
常連客のひとりの子どもを身ごもり、家庭に入る。
 
そこへリーマンショックによる大不況が。
すでにシングルマザーとなっていたデスティニーは職探しをするものの、
良い仕事がなくてふたたびストリッパーに。
しかし金のない客が増えていて、以前のようには稼げない。
 
そんな折、ラモーナと再会。
自分たちが厳しい思いをしているのに、
世間をリーマンショックに陥れたウォール街の面々は裕福な暮らしを続けている。
奴らから金を巻き上げてやろうと、ラモーナがある計画を思いつくのだが……。
 
キャストの中にジュリア・スタイルズの名前を発見したとき、
彼女もストリッパーの役で出ているのかと思いました。
昔はアイドル的扱いだったけど、その当時からビミョーな容貌で、
ストリッパーを演じるにはどうなのよと思ったもので。
あ、アイドルとしてはビミョーだけど、役者としては演技も、そして声も好きなんです。
そうしたら、彼女はデスティニーにインタビューする記者の役でした。納得。
 
ラモーナ役のジェニファー・ロペスは素晴らしかったのですが、
デスティニー役のコンスタンス・ウーが弱すぎる。
『クレイジー・リッチ!』(2018)のインテリ女性役はよかったけれど、
濃すぎる化粧がまったく似合わず、体つきも申し訳ないけれど貧相、
演技も上手いのか下手なのかよくわからん。
彼女がよかったのはストリッパー当時の演技ではなく、
キャリアウーマン然として記者に事件を語るときだけ。
彼女に関してはミスキャストではないかと私は思います。
 
記憶をなくすほど飲まされて、クレジットカードを限度額いっぱいまで使わされた男たち。
ちっとも可哀想には思えません。
騙されても訴えず、何度でもひっかかる。楽しかったからだってさ。
 
ターゲットを選ぶとき、スーツは見栄張ってそこそこ金を出している場合が多いから、
靴と鞄と腕時計を見るべし、だそうです。
 
ところで、毎年アカデミー賞と同じ頃に発表されるゴールデンラズベリー賞
ラジー賞はその年のワーストに授与される不名誉な賞ですが、
その中にひとつだけ、「名誉挽回賞」というポジティブな賞がある。
かつてのラジー賞受賞者だけど復活を遂げましたというやつ。
今年はそこに本作のジェニファー・ロペスと、
『ジョン・ウィック/パラベラム』(2019)のキアヌ・リーヴスがノミネートされています。
嬉しいことだなぁ。

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