夜な夜なシネマ

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『フィフティ・シェイズ・ダーカー』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の10本目@西宮)

2017年07月03日 | 映画(は行)
『フィフティ・シェイズ・ダーカー』(原題:Fifty Shades Darker)
監督:ジェームズ・フォーリー
出演:ダコタ・ジョンソン,ジェイミー・ドーナン,リタ・オラ,エリック・ジョンソン,
   ベラ・ヒースコート,キム・ベイシンガー,マーシャ・ゲイ・ハーデン他

マミー・ポルノ。
主婦が書いた女性向けのエロティック小説をそう呼ぶのだということを、
前作『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(2015)で初めて知りました。
前作は劇場で観る機会を逸し、DVD化された直後にレンタルして鑑賞。
あまりのしょうもなさにビックリ。しかもポルノとしても中途半端。
これで誰かムラムラするのか!?(笑)
日活ロマンポルノのほうが百倍以上すぐれた芸術作品だと思います。

第36回ゴールデンラズベリー賞では、最低作品賞、最低主演男優賞、
最低主演女優賞、最低スクリーンコンボ賞、最低脚本賞の5冠に輝いた前作。
まさかその続編がつくられるとはまたまたビックリ。
俳優も含めた製作陣が開き直っているとしか思えません。

そんな作品を封切り後すぐに観に行くつもりはなく、
この日は『ハクソー・リッジ』を観るつもりで、
またしてもアルコールの残る日曜日、必死で早起きして準備。
ところが西宮へ着いたら、どうも時間の思い違いをしていたようで、
『ハクソー・リッジ』の上映開始後すでに25分近く経っている。
念入りに計画を立てたはずだったのに(泣)。

本編開始後15分足らずの経過だから、たぶんまだ入場させてもらえるけれど、
なんとなく『ハクソー・リッジ』は最初から観たい。
で、急遽計画を練り直し、最初が観られなくても全然残念じゃない、
本編開始後5分ちょい経過したであろう本作に変更しました。

出版社勤務を志望する女子大生アナ・スティールが
学生新聞の取材で若き実業家クリスチャン・グレイにインタビュー。
イケメンCEOに見初められ、夢のような毎日に酔いしれる。
しかしクリスチャンにはサディスティックな性癖があり、
一旦はそれを受け入れたアナだったが結局破局を迎える。
……というのが前作までの話だったはず。

最初を観そびれたので何がどうなったのか不明ですが、
とにかく私が劇場に足を踏み入れたときには元サヤに収まっていました。(^o^;

もうサディステックなことはしないと誓うクリスチャンと
ノーマルに寝るようになったアナの前に、レイラという女性が現れる。
彼女は片方の手首に包帯を巻き、自殺を図ったことはあきらか。
クリスチャンに説明を求めると、彼女は以前の彼の奴隷。
御主人様に隷属する身だった彼女は、御主人様と普通に恋愛をするアナに嫉妬している模様。

一方、アナは出版社への勤務を叶え、編集長ジャックの助手を務める。
何かにつけアナを誘うジャックのことをクリスチャンはよく思わず、
その出版社の買収すら検討しはじめる。
アナはそんなことはしないでほしいと懇願したものの、
ある日ジャックから酷いセクハラを受け、思わずジャックに泣きつき……。

こうして書いていても苦笑。支離滅裂の茶番で、もう酷い、とにかく酷い。
内容も酷ければ、登場人物にも中身がなくてペランペラン。
ウケたのは、終盤クリスチャンが乗るヘリコプターが山中で墜落。
クリスチャンが行方不明とのニュース速報を家族とアナが見守るなか、
「みんな揃って何してるん?」とクリスチャン無傷で帰宅。ないわ~。
絶対、開き直ってワラかそうとしてますよね、これって。

主演のダコタ・ジョンソンは前作と本作の間に『胸騒ぎのシチリア』(2015)なんて
佳作にも出ているというのに、何を好んでまたこんなのに出るんだか。

で、まだ続編があるんですと。信じられん。観に行く奴も観に行く奴だ。←私!?(笑)

ただひとつ、よかったのは、マーシャ・ゲイ・ハーデン演じる、クリスチャンの母親の台詞。
彼女がアナに向かって「会えて嬉しいわ」と言うと、
クリスチャンが「久しぶりに会ったわけでもあるまいし」というような台詞。
それに対して、「ええ、そうよ。でも、会えるのが当たり前だと思わないことにしたの」。
そうです、会えて当たり前じゃない。会える時間を大事に。

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