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『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

2016年03月13日 | 映画(ま行)
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(原題:The Big Short)
監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベイル,スティーヴ・カレル,ライアン・ゴズリング,ブラッド・ピット,
   ジェレミー・ストロング,ジョン・マガロ,フィン・ウィットロック他

ダンナの帰りが遅くなるという日、1本だけ観て帰ることに。
17:15に終業、TOHOシネマズ伊丹に向かい、17:45開映の本作を観ようという目論見。
予告編には間に合わず、17:55からの本編には滑り込みセーフ。

原作、映画ともに面白かった『マネーボール』(2011)。
同じ著者マイケル・ルイスのノンフィクション『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』の映画化。
監督は“俺たち、ほにゃらら”と付いた邦題作品を何本も撮っているアダム・マッケイ。
『俺たちサボテン・アミーゴ』(2012)や『俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク』(2013)も同監督の作品です。
あんなC級作品からいきなりこんなメジャー級って、いったい何がありました?

2005年のアメリカ。
住宅価格が上昇し、住宅ローンの債権が高利回りの金融商品として脚光を浴びている。
誰もがこの景気が続くと信じ、多くの投資家たちがそういった金融商品を買いあさるなか、
まもなくバブルが崩壊するであろうと読み切った人物がいた。

それは金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベイル)。
元医者で片目が義眼、ヘヴィメタ大好きという変わり種ながら、数字にめっぽう強い。
彼は、格付けの高い不動産抵当証券を眺めているうちに、
信用性の低いサブプライムローンが組み込まれていることに気づく。
金融危機をマイケルは確信するが、誰も耳を傾けようとしない。

そこで彼は、“クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)”という金融取引で、
バブルが崩壊すれば巨額の保険金が入る契約を複数の投資銀行と結ぶ。
どこの投資銀行も、マイケルの来訪を「こいつバカじゃないか」と嘲笑い、
戯言で儲けさせてくれそうなマイケルを大歓迎する。

マイケルの話を小耳に挟んだのが銀行家のジャレッド(ライアン・ゴズリング)。
悲観的なジャレッドもまた、上司や同僚から嘲笑われている。
ならば自分ひとりで儲けてやろうじゃないかとジャレッドは考える。

ジャレッドは投資銀行ヘッジファンドマネージャーのマーク(スティーヴ・カレル)を訪ねる。
マークは、ジャレッドの話を聞いて信頼に足る情報だと判断。
部下のヴィニー(ジェレミー・ストロング)らとチームを組み、徹底的に調査を始める。

ガレージからこつこつと仕事を始めた若者チャーリー(ジョン・マガロ)と
ジェイミー(フィン・ウィットロック)も、偶然このネタを掴む。
知り合いで伝説のトレーダー・ベン(ブラッド・ピット)に相談し、
ウォール街を出し抜くべく行動を開始するのだが……。

これまでコメディ作品ばかり撮ってきた監督は、
急にシリアス路線に転じるのはつまらないと思ったらしく、
あいだにさまざまなコント的シーンを挟み込んでいます。
“サウスパーク”のキャラが一瞬映ったり、有名人に難しい言葉の解説をさせたり。
アンソニー・ボーデインさんが出てきたときは笑いました。

とっても面白かったのですが、経済に疎いものだから、
何がどうなってこんな事態に陥ったのかを完全には理解できず。
ちゃんと勉強しないとわかりません。
原作は注文済み、しっかり読むことにします。
事態を理解するには私はアホすぎますが、知りたいと思わせてくれる作品です。

ひとつ文句を言わせてもらうとすれば、ブラピ、いい人すぎ。
自身がプロデューサーに名を連ねているので仕方ないけれど、
『それでも夜は明ける』(2013)のときといい、ひとりでオイシイとこ取り過ぎやろ~。

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