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『君が落とした青空』

2022年02月27日 | 映画(か行)
『君が落とした青空』
監督:Yuki Saito
出演:福本莉子,松田元太,板垣瑞生,横田真悠,莉子,矢柴俊博,松本若菜他
 
高校生じゃなくなってから何十年も経つから、
これはもう観なくてもいいかなぁと思いつつイオンシネマ茨木へ。
 
原作は櫻いいよの同名小説。ケータイ小説として発表されたのち文庫化。
監督のYuki Saitoは“おっさんずラブ”に担当回もあるようで。
ユキ・サイトウで女性かと思っていたら、ユウキ・サイトウという男性でした。
エンドロールに、三木孝浩監督と月川翔監督への謝意あり。
うん、なんとなく似た作風というのか、みんなこれ撮りそうな人。
 
高校3年生の実結(みゆ)(福本莉子)は、1年生のときの雨の日、
傘を貸してくれた同級生の修弥(松田元太)とつきあい始めて2年。
しかし、これはつきあっているというのかなんなのか、
修弥の提案で最初に交わした約束は、毎月1日に必ず一緒に映画を見ることだけ。
 
もっと会いたいのに素直に言えないうえ、クラスが離れてしまった今、
修弥が同級生のトモカ(横田真悠)と親しいらしいという噂を耳にして、
どうしても修弥のことを信用しきれずにいる。
 
11月1日。毎月と同じく実結と修弥は映画館に行くが、
上映前にかかってきた電話を受けた修弥は「急用ができた」と去ってしまう。
数時間後、修弥から「会いたい」と呼び出されるが、憮然としたままの実結。
別れの言葉を口にしてその場を離れようとしたとき、
車に轢かれそうになった実結をかばった修弥がはねられる。
 
目を覚ました実結は、今日もまた11月1日であることに気づく。
なんとか前回と違う行動をして修弥が事故に遭わないようにしようと考えるのだが……。
 
この手の物語を初めて観る人には斬新かもしれませんが、
さんざん観てきた者にとっては目新しさはありません。
どういうワザを使って新しさを見せてくれるのかと思ったけれど、うーむ。
 
なぜタイムリープに陥ったのか。『パーム・スプリングス』(2020)のような解明は無し。
ならばタイムリープ中の出来事を楽しめるか。
残念ながら『ハッピー・デス・デイ』(2017)や『ハッピー・デス・デイ 2U』(2019)みたいに面白くはない。
かといって『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』(2019)みたいに素敵でもなく。
ネタバレですけど、最後なんて、「死なへんかったんかい!」。
急に元気な姿で登場しておしまいって、凄い拍子抜け。このハッピーエンド、あり?
 
よかったシーンを挙げるとすれば、同じ日を繰り返すうち、
松本若菜演じる母親が毎日制服のスカートにアイロンをかけていてくれたことを知るところかな。
あと、「今日が最後だと思って毎日を生きる」ってところですね。

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