『東京リベンジャーズ』
監督:英勉
出演:北村匠海,山田裕貴,杉野遥亮,今田美桜,鈴木伸之,
眞栄田郷敦,清水尋也,磯村勇斗,間宮祥太朗,吉沢亮他
巨人とヤクルトが背後に迫り、プロ野球中継を観るのが怖くて映画に逃げる。
109シネマズ箕面にて。
原作は『週刊少年マガジン』に現在も連載中の和久井健の同名漫画。
“新宿スワン”シリーズもこの人の原作なのですね。
監督は旬の若手俳優をこれでもかというぐらい起用する英勉。
英監督の作品はたいてい面白いからエライ。
『映画 賭ケグルイ』(2019)だけは私は嫌いで、続編も観ていませんけれど。
27歳の冴えないフリーター、タケミチ(北村匠海)は、
暴走族“東京卍會”の抗争に巻き込まれて死亡したことをニュースで知る。
放心してバイト先から帰る途中、タケミチは駅のホームで誰かに押され、線路に転落。
列車に轢かれて死んだはずが、目覚めると10年前にタイムリープしていた。
高校時代につるんでいた不良仲間たちが取り囲み、挙動不審なタケミチを面白がる。
振り返れば10年前こそタケミチの負け犬人生を決定づけた暗黒時代。
この時代を変えれば、10年後にヒナタが亡くなることはないのではないか。
10年前はひ弱だったナオトは、現在たくましい刑事になっている。
タケミチがタイムリープできることを知っていたナオトは、
東京卍會の総長マイキー(吉沢亮)を10年前の世界で殺すよう、タケミチに指示するのだが……。
「顔だけが取り柄」だと自負していた吉沢亮は、
顔に頼った恋愛ものなんかより、恋愛要素のない作品のほうが絶対イイ。
誰もが恐れる暴走族のトップだけど、メンバーを家族のように愛している。
冷たそうなのにどら焼きが大好きで(笑)、面倒見がよい。
卑怯な手を使うメンバーはボコボコにします。
そんなマイキーに気に入られたのがタケミチ。
正確には、当時のタケミチではなくて、10年後の世界からやってきたタケミチ。
ヒナタを死なせまいと必死だから、弱いくせして引きません。
喧嘩に強い奴ならいくらでもいる。
でも大切な何かのためにここまでやれる奴はそうそういないと思われていきなりダチに。
吉沢亮も良かったけれど、
彼を支える副総長ドラケン役の山田裕貴がめちゃくちゃ良かった。
「下げる頭は持ってなくてもいい。人を思う心を持て」。
そんなことを総長に向かって言えるのはドラケンだけ。
東京卍會のメンバー役で眞栄田郷敦も出演しています。
彼と山田裕貴は公開中の『ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち』でも共演。
眞栄田郷敦はまだステレオタイプの役でしか見ていませんが、
吉沢亮と山田裕貴は何でもできる役者だなぁという印象。
原作を読んでいないし、テレビアニメ版も観ていないので、
腑に落ちないことも多少あります。
東京卍會と敵対する“愛美愛主(メビウス)”の幹部キサキ(間宮祥太朗)が
タケミチをホームから突き落とすように命じて殺そうとしたのはなぜなのか。
また、同じく幹部のハンマ(清水尋也)の存在も意味不明。
この映画版には要らないんじゃないかとすら思います。
と、よくわからんシーンもいろいろあるのですけれど、
わからんままでも影響はありません。
北村匠海くんはカワイイのだ!