夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ザ・クリエイター/創造者』

2023年10月31日 | 映画(さ行)
『ザ・クリエイター/創造者』(原題:The Creator)
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン,ジェンマ・チャン,渡辺謙,スタージル・シンプソン,
   マデリン・ユナ・ヴォイルズ,アリソン・ジャネイ,ラルフ・アイネソン,ヴェロニカ・グゥ他
 
私の年齢であればいつでも1,100円で観られるイオンシネマ茨木に行く機会が増えています。
駐車場も最大7時間まで無料になるからありがたい。
 
日本の“ゴジラ”シリーズの大ファンとして知られるギャレス・エドワーズ監督。
好きすぎて自ら『GODZILLA ゴジラ』(2014)を撮り、アニメ版“ゴジラ”には賞賛コメントもお寄せになる。
低予算モンスター映画で評価されてメジャー入りしたこの監督は、
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)を撮るなど、いまやすっかり一流の部類。
相当日本好きと見えて、作品中もエンドロールも凝った字体の日本語炸裂。
 
舞台は2065年。約40年後は近未来ということになるのでしょうか。
私はその頃まで生きていられないでしょうけれど。
 
AI(人工知能)と人類による戦いが勃発。
もとはAIがロサンゼルス上空で核弾頭を爆発させたことがこの争いのきっかけ。
どんどん進化していくAIを殲滅したい米国と西側諸国は宇宙ステーション“ノマド”を設立し、
AIを受け入れて共存することを選んだニューアジアを標的にした攻撃を計画する。
 
米陸軍の特殊部隊に所属するジョシュアは潜入捜査中。
高度AIの設計者“ニルマータ”が、戦争と人類を終わらせる両方の力を持つ兵器を作り上げたらしいが、
ニルマータがはたして何者でどこにいるのか、またその兵器がどこにあるのかがわからない。
それを見つけるため、人間でありながらAIに肩入れをする女性マヤに近づいて結婚したのだ。
 
とはいうものの、マヤを本当に愛していたジョシュア。
おなかにふたりの子を宿すマヤと幸せな時間を過ごしていた折、ノマドが襲来。
ジョシュアの嘘を知ったマヤは、攻撃の渦中へと自ら飛び込んでしまう。
 
心の傷が癒えないジョシュアに、謎の兵器の回収とニルマータの発見が命じられる。
マヤを見つけたい一心で任務に応じたジョシュアは、ニューアジアでその兵器を発見。
なんとそれは愛らしいことこのうえない少女だった。
 
見た目は少女だが、彼女はありとあらゆる機械を制御して操る力を持つ。
ノマドは一刻も早く彼女を抹殺しようとするが、
彼女がいればマヤにたどり着けると考えたジョシュアは、少女を連れて逃げる。
 
彼女に「アルフィー」と名付け、ふたりの逃避行が始まるのだが……。
 
アルフィー役にはこれがデビュー作となるマデリン・ユナ・ヴォイルズ。
ちっちゃいお坊さんみたいで、めちゃめちゃ可愛い。
天国ってどういうところ? 善人が行けるところ。じゃあ私もあなたも行けないね。
あなたは善人じゃないし、私は人間じゃない。この台詞が切ないです。
 
正直なところ、想像していたのはもっと壮大で目を奪われそうな作品。
そこは思っていたよりもイマイチだったように思います。
マヤに固執しすぎているジョシュアにも感情移入しにくくて、予告編で期待したほどではありませんでした。
 
でも、日本への愛が溢れたエドワード監督のこと。あんまりつれなくもできない(笑)。
私は渡辺謙があまり好きではないからそこもマイナスなのかも。
もし彼の役を真田広之が演じていたら、もっとウキウキしたでしょうね。
ちなみに彼の役どころはAI。アルフィーを人類に奪われてなるものかと奮闘します。
 
必然的に『ブレードランナー』(1982)を思い出す。
AIと人類は上手くやっていけますか。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『キラーズ・オブ・ザ・フラ... | トップ | 2023年10月に読んだ本まとめ »

映画(さ行)」カテゴリの最新記事