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『ロックンロール・ストリップ』

2021年02月12日 | 映画(ら行)
『ロックンロール・ストリップ』
監督:木下半太
出演:後藤淳平,徳永えり,智順,三戸なつめ,坂口涼太郎,ぎぃ子,町田悠宇,
   宇野祥平,品川祐,伊舞なおみ,やべきょうすけ,木下ほうか他
 
第七藝術劇場にて『陶王子 2万年の旅』を観たあと、
本作上映開始までの25分間に線路向こうの郵便局へ行き、
銀行へも走り、息ぜぇぜぇ言わせながらナナゲイに戻る。
 
木下半太の自伝的小説を自ら監督して撮り上げた作品。
半太作品のファンなので観ないわけにはいきません。
原作も読んだつもりでいたのに、観始めて気づく、私これまだ読んでない。
読了していた『ビデオショップ・カリフォルニア』と混同していました。
本作の原作はまだ積読の山の中でした。
すぐに読まなきゃと思うほど、この映画版は面白い。
→読みました。レビューはこちら
 
映画監督を夢見るも芽が出そうにない木村勇太(後藤淳平)は、
売れない劇団“チームKGB”の座長。
天神橋筋商店街の劇場のまばらな客たちからも酷評されまくり。
 
長く交際中の栗山千春(徳永えり)はそんな勇太の味方ではあるものの、
商店街の会長を務める彼女の父親(木下ほうか)はイラつき、
母親(伊舞なおみ)も娘を不憫に思うのか泣き出しそう。
 
ある晩、勇太が経営するバーにやってきたのは、
東洋ミュージックストリッパー、旭川ローズこと冬音(智順)。
勇太に才能を感じるという彼女の言葉が嬉しくて、
酔っぱらった勢いで一夜を共にしてしまったのち、
冬音からストリップの前座に芝居を頼まれて断れずに引き受けるのだが……。
 
勇太役の後藤淳平がお笑いコンビじゃるじゃるの人だとは知らずに観ていました。
知らん役者やけどこの役にドハマリしてるし、
結構ええ顔、ちょっと鳥谷に似てる?なんて思っていたら。へ~っ。
 
ほかにも品川庄司の品川祐、とろサーモンの村田秀亮、
インパルスの堤下敦、バッドボーイズの佐田正樹などが出演しています。
やべきょうすけも相変わらずワラかしてくれる人。
東洋ミュージックに寝泊まりする自称糖尿病で目が見えないオッサンに宇野祥平
目ぇ見えへんから照明係なんてできへんと言いながら女性の胸を鷲掴みに。
 
TM NETWORKの“Get Wild”がピッタリ。
この熱さはたまらん。楽しい。みんなで踊りたくなる。
何があっても夢は絶対にあきらめない、その意気があったからこそ。
「何これ。サイコーやん」、ほんまにそのとおり。
 
そりゃこんな人生送ってきた人の舞台は面白いに決まっている。
いつも「しょーもな」と思いながら読んでしまうのが半太作品なのですが、
これからもそうやってアホくさと笑いながら読み続けると思います。
 
「夢は眠っている間に見るものではない。人を眠れなくさせるもの」。

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