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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」その9

2013年11月28日 04時42分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Formula 3 『La Grande Casa(邦題:神秘なる館)』 (1974) by Mr.Rapport

 このアルバムは、以前このコーナーで紹介したMassacreの『KILLNG TIME』同様、20代の前半、明大前のプログレ専門店「モダーン・ミュージック」で購入。
 LPをレジに持っていったとき、店主と思わしき人から「このアルバムを聴くようになれば、プログレ初級者を卒業。中級者の仲間入りだよ」と言われたことがあった。今にして思えば、ずいぶんと「上から目線」でモノを言う店主だが、確かにその通りで、このアルバムを聴いたのがきっかけでイタリアン・ロックの素晴らしさに魅了され、その後、ジャーマン・ロック、フレンチ・ロック、北欧ロック……とユーロ・ロックにのめり込んでいったのも事実。
 そのFormula 3――フォルムラ・トレはギタリストのアルベルト・ラディウスが中心となって結成されたイタリアのトリオ編成のフォーク・ロックバンド。生ギターとヴォーカルが主体だが、とにかく一曲一曲の出来が抜群にいい。アコースティック一辺唐ナはなく、どの曲もドラマティックで抑揚があり、盛り上がりの場面での荘厳なサウンドは圧巻のひと言につきる。ラディウスの声質がジョン・レノンに似ているのも特徴の一つで、LPでいうA面二曲目など、まるでジョンのソロアルバムを聴いているかのよう(ただし、こちらはイタリア語だけれどね)。
 注目すべきはラストナンバー。エンディングのベースがグレン・ヒューズの「Dance To The Rock & Roll」によく似ているので、思わずニヤリとさせられてしまう(若干、コードが違うけど、管理人さん、似ていると思いません?)。
 その後、このフォルムラ・トレが母体となってイタリア・プログレ界を席巻する「イル・ヴォーロ」の結成に至るのだが、個人的にはイル・ヴォーロの一連のアルバムよりも、このアルバムのほうが好き。まさしく隠れた名盤である。
 今春、日本で開催されたイタリアン・プログレッシブ・ロックフェスティバルにも再結成という形で来日したことを知ったときは、「ネット時代に情報を見過ごすなんて……」と、大いに自分を責めたものだ。
 YOU-TUBEを貼り付けておきましたので、興味のある方は試聴ください。「Dance To The Rock & Roll」によく似たフレーズは最後の最後、29分15秒を過ぎたあたりから聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=s4mVmSGC8Vs
 聴いたことがなければ……の話ですが、Senecaさんにお勧めの一枚かもしれません。

コメント (3)
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