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第17回

2013年11月09日 00時44分00秒 | アーカイブス:出版物・印刷物
「ロック・アナログ名盤 1967~1977」シンコー・ミュージック 1993年12月10日発行475ページ・定価1500円 by Mr.UNIVERSE

 昔、アナログレコードの猟盤をする時に欠かせなかったのが、「レコードマップ」とこの本である。持ち歩くわけではないが、「次は、どの盤に狙いをつけようか?」とか考えるときや購入した獲物の発売当時の評価はどうだったのか?という時には必ずページを開いたものだった。
 これは、この時代の「ミュージック・ライフ」誌のアルバム評から1800枚をベスト・セレクションしたものである。「ロックのアルバムにとって最も幸せな、最も充実した時代」
(解説・北中正和)の厳選された1800枚。93年という時代には特徴がある。84年にCDが登場して約10年。アナログレコードとCDの販売枚数は完全に逆転して新譜レコードショップや大手輸入盤店は、ほぼCDのコーナーになっていた。
 しかし、中古盤店はどうだろうか?CD化の波に乗って買い換えたり、或いは転居などの機会にそれなりに場所をとるアナログを日本中いや世界中で放出した人が続出した時期ではなかったか。CDも購入していくが、アナログ本来の存在感、音質などを求める人達にとっては掘り出し物がかなりあった時代。中古レコード店も、まだ日本全国にかなり存在していた
 この本の優れた点は、巻末の「アーチスト別 CD&中古盤最新データ」があること。各アーチストのアルバムごとに「記号」があり、
●(E)関東中古盤情報 (W)関西中古盤情報 (D)CD化情報
●「入手困難度」A=入手は非常に難しい B=すぐには入手できないかもそれないが専門店を数件回れば見つかる C=比較的入手しやすい 
●「プレミア度」a=¥8000~10000位 b=¥5000~7000位 c=¥3000~5000位 
●「コレクター自慢度」☆=このアナログを持っていればかなりのコレクター ☆☆=このアナログ(国内初回)を持っていればコレクターのあいだで一目置かれる。
例えば>>>[紫の世界] (=ハッシュ=Shades of Deep Purple) 1969年・日本発売・日本グラモフォン(ャ潟hール) SMP-1426 ¥1750 は、(E)国内初回 A a ☆☆。
つまり、関東地域のアナログ中古盤の国内初回盤の1993年度の相場は、入手は非常に難しいし、プレミア度は¥8000~10000 で、このアナログを持っていればコレクターのあいだで一目置かれる、存在なのである。
(しかし Mandrake Rootの邦題が“マンダラゲ”とはね。中野ブロードウェィの店を思い出してしまう。)
 個人的には、いわゆるコレクターではないので当然、他の“コレクターに一目置かれたい”と思って猟盤していたわけではない。本能の赴くまま、気が向くまま猟盤を楽しんでいただけなのだが、しかし参考にはなった。インターネット環境の無い時代には、かなり親切な書籍だった。

コメント
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