mimi-fuku通信

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地震史(地震・火山噴火・津波の歴史)を調べる資料の紹介。

2011-05-19 21:13:00 | 文芸・思想・書物

 2011年5月18日付の、
 読売新聞:文化歴史欄(シリーズ:平安大震災)や、
 翌5月19日の、
 TBS『朝ズバ』でも紹介された、
 平安時代初期(850年~887年頃)の
大地震の歴史。

 当ブログでも、
 
【平成の大地震と貞観(平安時代)の大地震】:地震史に学ぶ(その1)。
 紹介した、
 貞観(じょうがん)11年(869年)の三陸沖地震の時代。

 周期的に起きる日本の地震史を学ぶ事で、
 今後起き得る“何かのヒント”を探る災害の歴史。
 
 本来ならば、
 “地震史に学ぶ(その2)(その3)”を文字にすべきですが、
 それよりも“興味のある方は自分で調べる”のはどうだろう?
 と言うことで、
 今日は私の手元に現在ある(借本含む)地震史5冊の著作をご紹介。
 ~紹介する書物にはWebでは手に入らないものもあるようですが、
   興味のある方は地元の書店や図書館でお尋ねください。


理科年表(平成23年版):国立天文台 (編集) 価格:1470円

理科年表 平成23年
クリエーター情報なし
丸善

安価で手に入る地震史といえばなんと言っても理科年表。
ポケット版と机上版があるのですが細かい字が気にならない人には、
安価で持ち運びが便利なポケット版がお薦め(1470円)。
約1000ページの頁数の中で地震史は30頁ほどですが、
年代別に分かりやすく過去の地震の歴史を紹介。
暦、天文、気象、物理、生物・・・とあらゆる資料(数字)が満載。
1冊求めれば毎年購入する必要はありません。


地震・津波と火山の事典:東京大学地震研究所 (監修) 価格:6825円

地震・津波と火山の事典
クリエーター情報なし
丸善

地震史資料と言うよりも地震・津波・火山のメカニズムは専門的?
推挙すべきは理科年表にはない火山噴火年表が掲載されている事で、
地震と火山の深い関係を知る資料としてお薦めも価格がやや割高。


地震の日本史~大地は何を語るのか:中公新書/価格:840円

地震の日本史―大地は何を語るのか (中公新書)
クリエーター情報なし
中央公論新社

文字で読む地震の日本史は寒川 さんの著作。
縄文時代~阪神淡路大震災まで古典や歴史書の紹介も交え、
時代順に詳細な被害状況など読み物としてもお薦めの一冊。


地震と噴火の日本史:岩波新書/価格:735円

地震と噴火の日本史 (岩新書 新赤版 (798))
クリエーター情報なし
岩波書店

NHKの解説委員をされていた伊藤 和明さんの著作。
時代別ではなく項目別の地震史は、
 *古代の地震
 *火山の噴火
 *巨大地震と大津波
 *内陸直下型地震
 *大都市直下の大地震
に分類され、
古代~明治までの主要な地震を分かりやすく紹介。

日本の地震災害:岩波新書/価格:735円

日本の地震災害 (岩波新書 新赤版 (977))
クリエーター情報なし
岩波書店

伊藤 和明さんの著作『地震と噴火の日本史』の姉妹編。
本作では大正~平成の地震災害を紹介。
特に、
日本海側を通過した台風による大火災の延焼や、
津波地震でもあった“関東大震災”の記述は必読。
読みやすく一般の方には一番のお薦めだと感じます。


 他にも超高価ながら、
 『最新版:日本被害地震総覧(東京大学出版会)』 定価:29400円
 『地震の事典 (第2版:朝倉書店)』 普及版・
定価:19950円
 は未読ながら理科年表にも紹介されている一級の資料のようです。

 地震史を調べてみると色々な事実が分かります。
 地震が起きにくいとされている、
 “若狭・敦賀地区=琵琶湖北部地帯”は古くからの地震地帯である事実や、
 ひとつの地震が数年単位で連動して同じ地域を襲った事実や、
 僅か数年の間に大地震が一挙に各地で頻発した事例など。
 ~1677年11月4日には福島県沖~千葉県沖に津波被害も。

 日本の今後の最重要課題としての、
 “原発とエネルギー問題”
 =生活と安全のどちらを選ぶかの究極の選択。

 過去の地震史を其々が調べ検証する事は、
 答えの道筋を導き出すヒントかも知れません。

 また、
 科学による地震予知の限界を痛切に感じた東日本大震災。
 調べるべきは過去の詳細な資料と連動のメカニズムの関連性。
 埋もれた資料(地方・地域の災害史)は日本の各地に存在するはずです。

 津波災害を軽んじた日本の専門機関の反省。
 脆くも崩壊した原子力発電所の安全神話。
 その答えは、
 貴重な“先人の教え”の中にあるようです。

 歴史を学び未来(将来)を予測する!
 科学の答えは発展途上に過ぎません。

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