わたしは小学校2年生のとき、家族旅行で和歌山県南紀白浜の近くにある三段壁(さんだんべき)に連れていってもらいました。
真っ青な海にそそり立つ岩壁に圧倒されました。
海の青色と岩の茶色がコントラストとなり、圧倒的な迫力をもって、わたしに迫ってきたのを今でも鮮やかに思い出します。
そして、極めつけはそこが「自殺の名所」と聞いたことでした。
ここまで来て人は身を投げるのかと思い、わたしの感受性には戦慄が走りました。
それから50年以上が経ちました。
今、三段壁は「恋人の聖地」に変貌したと聞きます。
展望台の近くには、ハートのモニュメントがあります。
恋人たちはハート型の南京錠を、そのモニュメントに飾り、愛を誓います。
夜には洞屈で、プラネタリウトやライトアップを楽しむ「星降る洞窟 ナイトウォーク」を開催しています。
半世紀をかけ、投身自殺を思いとどまらせ、人と人をつなげたいという地元の人の切なる思いが伺えます。
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