一時期、学校では制服か私服かという論議がなされることが、よくありました。
しかし、現在では、当の生徒たちは制服にけっこうな愛着を感じています。
中学生が高校を選ぶとき、とくに女子生徒の場合、その高校がどんな制服かは、進路の最優先条件ではないにしても、けっこう大きなウエイトを占めています。
一時期、平成の頃には、制服を着崩してミニスカートにして、白色のルーズソックスをはく女子生徒が増え、コギャルと呼ばれました。
ルーズソックスが全盛だったからの1990年代の中ほどの頃、私が担任しているクラスの中三女子二人が、ソックスにラルフローレンの紺色のハイソックスをはいていました。
とても目立ちましたが、その数年後には白のルーズソックスはすっかり影を潜め、紺色または黒色のハイソックスに変わりました。
今にして思えば、その二人の生徒は当時、時代の流行の最先端をいっていたのです。
ちなみに、その生徒は美術系の大学に進学し、いまネイルアーティストとして、お店を経営しています。
その後、ソックスは短くなり、くるぶしのあたりまでのソックスをはく中学生が増えています。
さて、高校の場合、関西では、ここ20年の間に、お決まりの男子は詰襟の学生服、女子はセーラーから、男女とも上着がブレザーになり、男子はチェックのズボン、女子はチェックのスカートに、多くの高校が変わってきました。
その傾向は公立高校でも、私立高校でも見受けられます。
それに、最近では、性的マイノリティの生徒への配慮が加わり、女子もズボンの着用ができるように変わってきました。
また、今の傾向としては、制服は着崩さず、きちんと着るのがかわいいという生徒の意識に変わってきていると思います。
その点で、見ればどこの制服かがはっきりとわかるようにもなってきました。
その一方で、女子のセーラー服の制服も根強い人気があります。
セーラー服は、愛知県の金城学院高校が、その前身の女学校だった頃に、全国で初めてセーラーを制服に導入したという説があります。
また、愛知県の学校のセーラー服は、襟に大きな特徴があります。
いわゆる「名古屋襟」という、たいへん大きな襟になっていて、関西や関東のセーラーの襟より、かなり大きくなっています。
今の生徒からすれば、大きな襟は格好悪いと感じるようです。
とにかく、今の制服はとてもファッショナブルになっていますので、気に入っている生徒が多く、時代とともに制服文化も変化してきています。
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