箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

2021年の学校教育を展望して

2021年01月05日 08時34分00秒 | 教育・子育てあれこれ
2021年が始まりました。

昨年は新型コロナウイルスの感染防止のため、児童生徒の学習をどう保障していくかが大きな課題となりました。

それに取り組んでいく中で、オンライン学習にすぐに移行する必要があるが、学校ではデジタル化が遅れているいう自治体が多く、早期のデジタル対応が求められました。

さらに、新型コロナウイルスの感染拡大は止まらないまま令和3年を迎え、私たちは社会生活や経済活動とコロナの折り合いをつけ、新しい生活様式を志向していくことになります。

私たち学校教育に関わる者としては、コロナ禍を見据えた上で、アナログとデジタルのせめぎ合いの中、教育活動に邁進していくことになります。

学校教育の現場では、教育の本質である人間教育に関わる面では、Face to Faceというアナログ的な人間同士の関係を抜きにはできません。

その一方で、教育の効率化と利便性を追求し、デジタル化を進め、教職員の負担軽減を図り、働き方改革に取り組まなければなりません。

その意味で、アナログとデジタルはorの関係ではなく、andの関係なのです。

20年以上前から「地域に開かれた学校」が叫ばれ、学校の現場では地域に開かれた学校づくりを進めてきました。

学校と地域の関係も、Face to Faceで向き合ってきましたが、その従来の関係に加え、安全性と合理性を高めるデジタル的なつながりを模索していくことになるでしょう。


また、デジタル化は新しいつながりを見出し、日本国内にとどまらないグローバルな課題へ児童生徒が向き合う機会を生み出します。

国連採択の「持続可能な開発目標」(SDGs)を教育の分野で、これまでの当たり前と考えていたことに児童生徒たちが疑問をもち、解決に向け取り組んでいくことが期待されます。

たとえば、飲食材の選定と消費、電気をはじめとするエネルギーの調達について学習をして、自分たちでできる行動をおこして、社会や地域に貢献していく活動が視野に入ります。

新型コロナウイルスへの対策は、今年も学校現場で続きます。

児童生徒の安全と安心を実現するため、大人が何でも手を出し、大人が引いたレールの上に子どもをのせるのではなく、子どもの自治力を伸ばすことが、生きていく力になります。

ウイズコロナ、アフターコロナの時代では、大人の適切な支援・保護のもと、児童生徒の自主性を引き出す教育が求められます。







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