箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

日本でのメディアの役割として

2023年08月28日 05時51分00秒 | 教育・子育てあれこれ


スポーツと人権尊重は切り離せないのが、世界の常識です。

2014年には、スペインでサッカーのバルセロナとビジャレアルチームの試合が行われていました。

ブラジルのダニエル・アウベス選手がコーナーキックに向かっている際に、観客からバナナ1本が投げ入れられました。

たかだかバナナぐらいと思う人がいるかもしれませんが、バナナを投げ入れるサポーターの行為は、人種差別であり、悪質な侮辱行為だと考えるのが世界的な認識です。

バナナを投げ入れたサポーターは特定され、スタジアムからの永久追放の処分を受けました。

じつは女子サッカーでも、澤選手は2011年のドイツのワールドカップで、宣言を読んでいます。

「日本代表チームは、人種、性別、種族ルーツ、宗教、性的指向、いかなる理由による差別を認めないことを宣言します。

サッカーの力を使い、私たちはサッカーから、社会から、人権差別や女性差別を撤廃することができるのです。

このゴールに向かい突き進むことを誓います。みなさんも共に差別と闘ってください。お願いします。」

日本のメディアは、試合結果や試合実況には力を入れて報道します。

しかし、このように澤選手が宣言したことなどは、ほとんど報道しません。

国連の人権委員会から、日本は外国人の処遇やいちばん最近では、ジャニーズのわいせつ行為など、たくさんの件で改善するようにという勧告を受けています。

世界の基準からは大きく遅れているのが、人権尊重の「後進国」日本です。

わたしは、この遅れにはメディアの態度も大きく影響していると考えます。


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