言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

東電、仏に汚染水処理専門家の派遣を要請

2011-03-29 | 日記
YOMIURI ONLINE」の「空きタンク総動員で排水作業…2・3号機」( 2011年3月29日12時35分 )

 東京電力福島第一原子力発電所のタービン建屋地下にたまった汚染水の排出作業は29日、3号機に続き、2号機でも空きのあるタンクを総動員した玉突き移送の準備が進んでいる。

 汚染水は、1~3号機のタービン建屋地下1階の床に広範囲に広がっている。水深は、深いところで1号機0・4メートル、2号機1メートル、3号機1・5メートルとみられる。水表面の放射線量は2号機が毎時1000ミリ・シーベルトと高いほか、1号機(毎時60ミリ・シーベルト)と3号機(毎時750ミリ・シーベルト)でも検出されている。

 東電では当初、汚染水の排水先としてタービンを回した蒸気が冷えてできた水がたまる「復水器」が最適と判断した。

 1号機は復水器に余裕があり、そこに貯蔵できる。しかし、2、3号機の復水器(容量各3000トン)は満杯。これらの復水器に汚染水を入れるためには、入っている水をタービン建屋の外にある別のタンク(復水貯蔵タンク)へ移す必要が出てきた。

 しかし、そのタンクも容量が限られるため、さらに別のタンク(圧力抑制室用水タンク)を使用することにした。具体的には、まず復水貯蔵タンクの水を圧力抑制室用水タンクへ移送。空いた復水貯蔵タンクに、復水器に元々あった水を玉突き方式で入れ、その上で地下にたまった汚染水を復水器に入れる。

 3号機では28日夕から、この作業がスタート。2号機も同様の作業を準備中だ。東電関係者は「容量に余裕のある複数のタンクを総動員してやりくりするしかない」と話している。


 原発事故処理に際し、汚染水の排出作業が混迷をきわめている、と報じられています。



 ギリギリの状況が続いているようですが、そんななか、



 東京電力はフランスに対し、専門家の派遣を要請したと報じられています (下記報道を参照) 。下記の報道から推測されることは、

   「この数日、専門家に対策を尋ねていた」
     → じつは対策がわからなかった

   「これまで派遣は求めていなかった」
     → 専門家はいないが問題ないと思っていた

   「専門家の派遣を要請した」
     → 自分達ではラチがあかないので派遣を要請

です。



 経緯はどうあれ、状況好転の兆し (きざし) あり、と考えてよいと思います。



AFPBB News」の「東電、仏に汚染水処理専門家派遣を要請」( 2011年03月29日 12:02 )

【3月29日 AFP】問題が続出している福島第1原子力発電所について、東京電力が仏電力公社(EDF)、仏原子力大手アレバ(Areva)、仏原子力庁(Atomic Energy Commission、CEA)に支援を要請したことが28日明らかになった。

 エリック・ベッソン(Eric Besson)仏産業・エネルギー・デジタル経済担当相が同日、RTLラジオに対し明らかにしたもので、「東電が初めてわが国の企業に支援を求めてきたことをうれしく思う」と述べた。

 高濃度の放射性物質を含んだ水が原子炉のタービン建屋から漏出している事態については、「極めて深刻だ」との見方を示した。

■放射性物質を含む水処理の専門家を要請

 ベッソン氏はまた、東電から「放射性物質を含む汚染水の処理に関する専門家の派遣」を要請され、アレバが専門家2人を派遣する予定だとした上で、「この困難な状況のなか、必要なだけの人数の専門家を派遣する準備がある」と述べた。

 アレバはAFPに対し、必要な専門知識を伝授するため、東電と何度もやりとりしていることを明らかにしている。

 国内58基の原発を運営するEDFは18日、作業ロボットなど130トンもの特殊機材を東電に送ると発表している。(c)AFP


日本人は優しい

2011-03-29 | 日記
YOMIURI ONLINE」の「みずほ障害 義援金の集中原因か」( 2011年3月22日 )

頭取は「人的ミス」強調

 システム障害が発生していたみずほ銀行のサービスの正常化が22日午後にずれ込む見通しとなった。みずほ銀は給与振り込みが集中する25日は障害は発生しないとしているが、原因となったシステムの処理能力の脆弱(ぜいじゃく)さは解決されていない。給与振り込みだけでなく、企業間の資金決済が滞る恐れは残っており、システムの抜本的な強化が求められている。

 西堀利(さとる)頭取は21日夕の記者会見で、「正常化のメドはつきつつある」と述べた。18日までに処理できていなかった計89万件の振り込みが22日朝に口座への入金を終える見通しとなったためだ。25日に集中する企業の給与振り込み約190万件や、月末にかけて集中する企業間の決済にも問題がないとの立場だ。

 今回のシステム障害の原因について、銀行業界では、東日本巨大地震の義援金の受付口座に入金が集中したためとの見方が有力だ。

 みずほ銀は、口座を開設する場合、行員が入金などの取引量が多いか少ないかを個別に判断するという。取引が多いと予想される場合には、システムの処理能力が高い口座を準備するという。今回、準備した都内の2支店の口座は、処理能力を上回る取引が集中して、システム全体の障害に波及した。西堀頭取は、「特定の口座への振り込みが(集中したことが)きっかけになった。システム上の手当てをできなかった『ヒューマンエラー』だ」と述べ、原因は、あくまで人為的なミスであることを強調した。だが、口座の取引量の予想を見誤ったことをカバーする仕組みがなかったことで、みずほ銀のシステムへの信頼性は大きく損なわれたと言える。

 今回の障害について、他の大手金融グループは「振り込みが集中したぐらいで基幹システムがマヒしてしまうことが問題」(大手銀行幹部)と指摘している。当面、正常化したとしても抜本的なシステムの処理能力の増強は不可欠で、対策を急ぐ必要がある。

 企業間の代金の決済が遅れれば、企業の信用問題となり、最悪の場合、倒産といった事態に発展しかねない。西堀頭取は「企業からの損害賠償などには真摯(しんし)に対応する」と述べたが、中堅・中小企業が取引先であるみずほ銀の顧客基盤が揺らぎかねない。西堀頭取は「トラブルを完全に解決することが、責任を果たすことだ」と強調したが、何らかの形で経営責任を明確にする必要があるとの声が多い。


 みずほ銀行のシステム障害について、頭取は「人的ミス」だと強調していると報じられています。



 「人的ミス」を強調する背景には、
他の大手金融グループは「振り込みが集中したぐらいで基幹システムがマヒしてしまうことが問題」(大手銀行幹部)と指摘している
という事情、すなわち

   システム上の問題であれば、顧客が減る

という事情があるのではないかと思います。顧客を失わないために、「人的ミス」だと強調しているのではないか、という「疑い」があります。



 しかし、

   東日本巨大地震の義援金の受付口座に入金が集中したため

だというのも、本当でしょう。とすると、
「行員が入金などの取引量が多いか少ないかを個別に判断」し、さほど義援金は入金されない、と予想していたが、予想外に「東日本巨大地震の義援金の受付口座に入金が集中したため」に「処理能力を上回る取引が集中して、システム全体の障害に波及した」
というのですから、
みずほ銀行では、日本人は「利己的なので義援金は多くない」と予想したが、実際には義援金の入金が殺到した
ということになります。これは、

   (多くの) 日本人は優しい

ということを示していると考えてよいと思います。次のニュース (↓) も「日本人は優しい」ことを示しています。



ROCKET NEWS 24」の「ヤクザの災害支援活動、海外メディアが報道」( 2011年3月22日 )

決して日本では公に語られることのないヤクザの災害支援活動を、海外メディアが報道し注目を集めている。

アメリカ人ジャーナリスト、ジェイク・エイデルシュタイン氏の報道によると、指定暴力団である山口組と住吉会は、最初の揺れが襲った数時間後にはすでに行動を起こしていたという。

まず、東京の街にあふれる帰宅困難者に事務所を開放。そして食料・水・毛布など支援物資を何台ものトラックに満載し、被災地に向けて送り出した。住吉会は、外国人コミュニティに避難所を提供。そして稲川会は、地震の翌12日、4トントラック25台に支援物資を満載して、東北に向かった。

特に活発に支援活動を行っているのが稲川会。東京ブロック支部は13日早朝までに、高速道路を使わず12時間かけてトラックでひたちなか市に向かい、計50トンもの物資を市役所に運び入れた。その際、受け取りを拒否されないよう、決して身分は明かさなかったという。

支援物資を運んでいたある組員は、「普通にみんなができることをやっている。それ以上のことは報道しないで欲しい。誰も私たちと関係を持ちたくないだろうし、支援物資を突き返されたくない」と語った。

また、神奈川ブロック支部は茨城と福島の放射能汚染地域に物資を届けるため、70台ものトラックを送りこんだ。

ジェイク・エイデルシュタイン氏は、「任侠道の精神は日本人の精神。これが、日本人がこの災厄を乗り越え、より強くなって復活すると私が信じる理由なのです」と締めくくっている。


プルトニウムの性質

2011-03-29 | 日記
47NEWS」の「プルトニウム検出の意味は」( 2011年03月29日 )

 東京電力福島第1原発の敷地内の土壌から、毒性の極めて強いプルトニウムが検出された。どんな意味があるのだろう。
 Q プルトニウムの特徴は。
 A 人体への影響が極めて大きいアルファ線を出す。同位体のうち、代表的なプルトニウム239の半減期は約2万4千年と非常に長く、体内に入ると放射線を出し続け、排出されにくい。核分裂を起こし膨大なエネルギーを出すため、核兵器の材料にもなる。
 Q アルファ線とは。
 A 透過力が弱く、空気中では3センチも進めず、水も通り抜けられない。しかし、呼吸などで体内に入ると骨や肺に沈着して、強い発がん性を帯びるため非常に厄介だ。破壊力はヨウ素などから出るガンマ線の約20倍ともいわれる。
 Q 健康への影響は。
 A 今回検出されたうち、事故の影響と考えられるプルトニウム238の濃度は、2地点のうちの高い方で土壌1キロ当たり0・54ベクレル。東電は「通常の土壌中の濃度と同じ。人体に問題になるものではない」と説明している。経済産業省原子力安全・保安院や専門家も、ただちに健康に影響はないとの見解だ。
 Q どこまで放出されているのか。
 A プルトニウムは重い元素であり、遠くには飛びにくいと考えられている。ただ、今回は原子炉建屋の外でも高濃度の放射性物質が検出されており、専門家は「動向をチェックすることが必要だ」と指摘。東電は今後も土壌を定期的に採取して調べるとしている。
 Q 今回の事故でこれまでに検出されたヨウ素やセシウムとはどう違うのか。
 A 気体となって放出されるヨウ素やセシウムと違い、プルトニウムは沸点が約3232度と非常に高く、気体状になる前に溶け出したと考えられる。これは、損傷した燃料そのものが水に混ざって外に出ていることを意味し、より深刻な状況になったといえる。
 Q どこから出てきたのか。
 A 3号機ではプルトニウムにウランを混ぜた混合酸化物(MOX)を燃料にするプルサーマルを実施しているので、ここから出た可能性がある。ただ、プルトニウムは原子炉内でウラン燃料が中性子を吸収すると生成されるため、ほかの号機の燃料にも含まれている。現時点では出所の特定は難しい。
 Q 今後の対策は。
 A これ以上放出が続かないようにしなければならない。燃料が損傷するのを抑えるため、原子炉や使用済み燃料プールの冷却をこれまで以上に強化し、封じ込めることが求められる。


 プルトニウムの性質と、推定される出所が報じられています。



 上記によれば、プルトニウムの特徴は

   (1) 半減期が長い (約2万4千年)
   (2) 体内に入ると排出されにくい
   (3) 空気中で3センチも進めず、
     水も通り抜けられないアルファ線を出す
   (4) 質量が大きく、遠くには飛びにくい
   (5) ヨウ素やセシウムと違い、
     沸点が非常に高い(約3232度)

です。とすると、

   プルトニウムは拡散しづらく、
     放出する放射能も遠くまで届かないので
   プルトニウムが体内に入ったり、
     体に付着しなければ問題ないが、

   半減期が非常に長いので
     体内に入れば極めて危険

ということになります。



 ところで、上記報道には、
今回検出されたうち、事故の影響と考えられるプルトニウム238の濃度は、2地点のうちの高い方で土壌1キロ当たり0・54ベクレル。東電は「通常の土壌中の濃度と同じ。人体に問題になるものではない」と説明している。経済産業省原子力安全・保安院や専門家も、ただちに健康に影響はないとの見解だ。
とあります。

   2地点のうちの高い方で
     土壌1キロ当たり0・54ベクレルだが、

   東電によれば、これは
     「通常の土壌中の濃度と同じ」

というところが、すこし気になります。これだと、

   2地点のうちの低い方は、
     「通常の土壌中の濃度以下」

ということになります。変だと思いませんか?



 もちろん、場所によっては「通常の土壌中の濃度以下」が測定されることもあるでしょう。その可能性は否定しません。

 しかし、「安全だと強調したいのではないか」という「疑い」は残ります。