言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

母子家庭の世帯収入

2009-05-16 | 日記
NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班編 『ワーキングプア 日本を蝕む病』 (p.97)

 男性は仕事をし、子育てや親の介護は女性の役割だという考えは未だ根強い。一方、そうした負担を抱えながら働く女性を支える社会の仕組みも整っていない。日本の母子家庭は百二十三万世帯(二〇〇三年)。別れた夫から養育費が支払われているのは、わずか十八%だ。母親の八割以上が働いているが、平均の年収は二百二十五万円。一般世帯の平均年収五百八十万円の半分にも満たない。


養育費が支払われているのは、18%。

8 割以上が働いている、というのは、「養育費が支払われていなければ、ほぼ全員が働いている」ということでしょう。


未婚女性よりも優先的に雇用すべきかどうかはともかく、母子家庭の世帯主 (女性) についての配慮を忘れてはならない、といえそうです。

ホームレスの定義

2009-05-16 | 日記
NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班編 『ワーキングプア 日本を蝕む病』 (p.29)

欧米ではアパートなど自己の住居がなく、簡易宿泊所などを利用している人もホームレスと定義し調査も行なわれている。しかし日本では、ホームレスをいわゆる野宿者として捉えることが一般的で、マンガ喫茶や簡易宿泊所で暮らす人の数や現状について行政は調査を行なっていない。アパートに住むことを断念し不安定就労で日々の暮らしを営む人は、実態が掴(引用者註:原文は[才國])めないまま少なからぬ数に上っている。


日本では、統計データは割り増して考える必要があることになります。

日本は弱者に厳しい国、というより、見て見ぬふりをする国、なのかもしれません。

就職を望む人々の声

2009-05-16 | 日記
NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班編 『ワーキングプア 日本を蝕む病』 (p.13)


若者たちは、「働かない」のではない。実際は、「働きたくても、働く場がない」のだ。それまで私たちは、フリーターやニートと呼ばれる若者たちは学生時代の延長のようにモラトリアムな生き方を自ら選択した人たちだと勘違いしていた。しかし、「働きたくても、働く場がない」――この単純ではあるが厳しい現実を知った時、大きな衝撃を受けた。働かない若者は、「世の中を甘く見ている」「税金すら払おうとしない怠惰な人間」だと思いこんでいた。

(中略)

出会った高校生たちは口々に私たちに訴えた。
「正社員で雇ってくれるところだったら、どこでもいいんです。安くても、厳しくてもいい。でも、本当にどこも雇ってくれない」


同書 (p.18)

「今、この会社を辞めたら先がない。しがみついていこうと思ったんですけど、母のことを思うと家を離れられなくて、退職という道を選びました。……正社員にこだわっていましたが、今は、準社員でも何でも、本当に仕事があって、確実にお給料がもらえて……というのが望みです。企業も海外だけに目を向けるんじゃなくて、日本でもこうやって働きたい人がいるんだから、日本の過疎地にも目を向けてもらいたいです」


心を動かされます。そこで、記憶しておこうと思い、書き写しています。


しかし、これを逆の立場、企業の立場でいえば、「確実に仕事があって、代金を頂けるなら、厳しくてもいい」ということになるのだと思います。

どうすればよいのか、道筋をみつけたいと思っています。