英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

本の紹介(総論編)

2009年12月20日 03時47分08秒 | 英語
今まで色々読んだり勉強してきた本の中で特に印象に残った物を紹介して行こうと思います。ご参考になれば。今回は英語に関する「総論」を扱った物を3冊。

(1)200点以上アップのためのTOEIC最強の学習法(日本実業出版社)



95年初版の少し古い本です。今でも書店で売っているのかどうか分かりません。当時私が「英語でも勉強するか」と思った時に最初に手に取った本です。一言で言えば「体で覚えろ」という主張が貫かれている本です。最近でこそそのような主旨の本が非常に多いですが、当時としては珍しかったのではないでしょうか。何も分かっていない当時の私には新鮮でしたし、また、最初がこの本で良かったと思います。方向性を誤らずにすみました。

この本、結構深い事がサラッと書かれているので、経験の少ない学習者は咀嚼できない部分もあるかもしれません。前に本ブログに書いた”音で覚えること”とか”無意識の記憶”について書かれているのは実はこの本です。私も最初の頃はピンと来ませんでしたが、経験を積んで色々な事が分かってくるにつれ、書いてある事の深さを再認識させられました。時間をおいて2回、3回と読むと、その度に印象が違ってくるかもしません。ただ、この本に書いてある”自分でテープを作る学習法”は、私は面倒だなと思ってしまいますが。

ややオタッキー、もとい、熱い本です。この辺は好みが分かれる所でしょう。著者の英語に対する執念みたいな物が垣間見られる文面ですが、文面から受ける印象とは違って(?)、結構イケメンな方です(笑)。

(2)TOEICテスト実践勉強法(ベレ出版)



最近有名な英語教育者の方の本です。学習方法についてかなり具体的に、懇切丁寧に書かれています。英語を勉強したいけど何していいかサッパリ分からないという方にはおススメです。99年初版で、当時私はこの著者のファンになり(ちなみに同じ歳。すごい人だ)、著書を全部買って読んでいました。今はそんな事はしていませんが。

この本の主張を一言で言えば「各技能を磨くには、技能毎にそれぞれ個別の練習が必要。今やってる練習は何の能力を磨いているのかしっかり意識する事が重要。」という感じでしょうか。換言すれば、ピンポイントでやれって事かな。とにかく練習方法が具体的に、事細かに書かれています。

ただし、この本に書かれている事を全部同時に実行できるとは思えませんし、著者もそのような事は期待していないでしょう。あくまで「学習方法の理想」が「各技能について網羅的に書かれた物」と理解し、実際には読む人自身が取捨選択・アレンジして、トータルとして何をすべきかを自分で決める必要があると思います。

著者自身、最初は英国留学で英語力のブレークスルーを得られていますし、その後もずっとプロとして活躍されている方なので、我々のような力のない素人が本当にこの本の通りに忠実に勉強し続けることができるか、それで最終的にどこまで行けるか、私には良く分かりません。ただ、非常に中身が濃いので、やる気のある方にとっては貴重な情報源となるでしょう。

(3)英語に効くクスリ(日本経済新聞社)



英語学習書ではなく、英語に関する一般書です。インパクトのある内容です。一言で言うと「フツーの日本人が英語なんか絶対にできるようにならない」という主張がなされています。ただし、過激というのではなく、極めて良識的な視点からの厳しさを感じます。楽観主義で読者をいたずらに高揚させるような事はしない、目を背けてはいけない現実をしっかり直視させる、そんな感じです(バカに付ける薬は無いといいますが、それをもじって、英語なんかそう簡単にはできるようにならないよ、という意味を込めたタイトルなのでしょうか?)

「フツーの日本人が思い通りに英語をしゃべれるようになる確率はゼロ」とか、「幼児期にしかない特別枠の脳細胞が溶けてなくなった後でリスニングなんかやっても無駄」とか、しっかりと絶望感を植えつけてくれます(笑)。でも、悪意ではなく、非常に高いレベルでの”できる”を対象として議論しているのです。換言すれば、過度の期待をしてはいけない、という警告をしてくれているとも言えます。前向きな英語学習書が”努力すれば誰でもできるようになる”と言っている時の”できる”とは、全然違う次元の話をしているのです。

私は、こういう本を読んでおくことの意義は、前述したように自分の英語人生に過度な期待はせず、適度な線引きの必要性をしっかり認識しておくことによって、結果的に人生のリソースの無駄遣いをしなくて済むようになること、だと思います。フツーに日本に住んでフツーに暮らしている限り、本当の意味で英語ができるようになるわけがないという当たり前の事を、こういう本を読まなければ再認識できないほど、我々の頭は色々なモノに毒されてしまっているのかもしれません。

この本、最後の方でかなり突飛な”訓練方法”が書かれています。もちろん、「本当にできる人間を作りたいのなら、これくらいやらないとダメ(だから逆に言えば、本当にできる人間を普通の教育環境で作るのはムリ)」という事を主張する為に、わざと誇張した内容を書いているのですが。で、最後の最後にマジメなトーンに戻って、”映画”を使った学習方法を勧めておられます。結局はこのようなオーソドックスな結論になってしまうほど、英語学習に特効薬なんて存在しないということなのでしょうね。

以上3つが、私がこれまで読んできた学習方法、総論に関する本の中で特に印象残ったものです。もちろん他にも色々ありますが、厳選した3つということで。10年くらい前に初版された本ばかりですが、この頃は私自身が色々と試行錯誤していた時期なのです。当時はまだ、英語学習に関する総論的な本は今ほど多くはなかったと思います。そのような時代に出てきたこれらの”優れモノ”にはかなりインパクトを受けました。

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