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将棋の日記

「美しさ」と「数値化」について

2014-08-03 08:35:23 | プロ棋界情報
nanaponさん羽生さんとコンピュータ将棋からの記事引用>
===== ここから =====
質問「コンピュータ将棋に魅力を感じないのは「美」がないからと思えるのです。羽生さんや谷川さん、あるいはかつての升田将棋には盤上この一手、なんとも鮮やかで美しいと感じる手があった。美しさというのはコンピュータの価値観にはないですよね。」

そういう観点はおそらくないと思いますね(笑)。ただコンピュータ自身は美しいと思っていなくても膨大な量の情報と計算式で、結果としてそういうことが表現できるかもしれない。データの量でもって質を上げていくのがコンピュータの進歩であって、そういう可能性はある。

実はコンピュータ将棋で一番難しいのは“形づくり”だと聞いています。
棋士もどのように形づくりをするのか、言語化できません。言語化できないものを数値化して教えるのはやはり難しいわけです。

===== ここまで =====

私は、「美」と「数値化」について注目しました。
私は以前、将棋を全然知らない方に、将棋の戦法の中で矢倉戦法があって、矢倉囲いの守りは美しいですよ。
とお話をしました。
その方は、とても不思議そうに、へぇ~、将棋に美しい、汚いというのがあるのですね。 と言っていたことを思い出しました。

<美について>
将棋の「美」について、考えてみました。
・プロ棋士のNHK杯、タイトル戦の対局する真剣勝負をする姿は、美しく見えます。
※将棋の内容が分からなくても、プロ棋士の真剣勝負の姿は、美しく見えます。
・タイトル戦の和服姿は、和服が日本文化を現わしますので、将棋と和服が日本の伝統文化であるので、日本の伝統文化に、美しさを感じると思います。
・将棋の「矢倉囲い」、「美濃囲い」、「中住まい」などの囲いは、美しい囲いです。
・次の1手の絶妙手、好手などは、指し手を考えた結果として、美しいです。
・複雑な終盤戦で、長手数で詰ます、ゼットで必死をかけるなどは、指し手を考えて、美しいです。
・角換わり腰掛け銀同型の木村定跡は、完成されている定跡として、美しいです。
将棋の美しさは、見るだけの将棋ファン、初心者の将棋ファン、アマ有段者以上の将棋指しなど、さまざまな立場によって、美しさの感じ方は違うと思います。


<数値化について>
プログラム(ソフトまたは機械)の「数値化」について考えてみました。
よく、電王戦のプロ棋士vs将棋ソフトの対局で、GPSが形勢判断の有利不利を数値化して現わしています。
おそらく、羽生名人とnanaponさんの数値化のイメージは、GPSの数値化を現わしていると思います。
※”形づくり”の言語化を数値化すると書いているので、「言語化」と「数値化」の言葉が対比されて使われている。
※「言語化」と「数値化」をどのように理解されて、このように使われているのかは、私には厳密には分かりません。


では、ブログと将棋ソフトの身近な数値化を考えてみました。
えっ! ブログも数値化されているの? と疑問に思っている方もいると思いますが、ブログも数値化されています。

・文字は、すべて数値化されています。
※「あ」は「304002(Unicode)」と内部で処理されています。 「漢字」なども同様です。
※この「304002」は、ウェブの回線を通して、「あ」として表示されることになります。
・画像は、すべて数値化されています。
※256×256×256 = 16,777,216色(約1700万色)がパソコンで表示することが出来る色です。
※「赤」はRGB(255, 0, 0) と内部では処理されています。

・ブログは、PHP、Perl などのWeb用のプログラム言語で開発されています。
プログラムとは、さまざまな命令を実行するように書くことです。
この命令文が、機械(マシン)に分かるように変換されて、機械(マシン)が理解が出来ます。


<まとめ>
羽生さんの記事では、「絶妙手の美しさ」、「形勢判断の数値化」として取り上げられていました。
「美」と「数値化」の言葉は、さまざまなニュアンスが含まれていると思います。
私は、さまざまなニュアンスが含まれていることを、知って欲しいと思いこの記事を書きました。

竜王戦について

2013-11-30 11:36:18 | プロ棋界情報
渡辺竜王に対して、挑戦者は森内名人です。

第5局の結果は、森内名人の4勝1敗より、竜王を奪取しました。
矢倉シリーズとなり、急戦矢倉、重厚のがっぷり4つ相矢倉でした。
将棋の純文学と言われる、『矢倉シリーズ』は有段者の将棋ファンとしては、とても楽しめました。

これで、渡辺二冠(棋王・王将)、森内竜王・名人、羽生三冠(王位・王座・棋聖)の3人がタイトルを分け合うことになりました。

しかしながら、竜王を連続9年保持することは、竜王発足当初から、連続防衛は難しいと言われていた時代があったので、9年保持は偉業です。

現役の『竜王』と『名人』の勝負だったので、どちらに勝利が微笑んでも、誰も不思議には思わないでしょう。
過去の9年は、名人経験者でしたが、木村八段を入れると、A級経験者以上の相手です。

渡辺竜王が負けたことは、すごく、すごく残念ですが。
これからも、渡辺二冠を応援していきたいです。

王位戦の挑戦者

2013-07-05 20:24:09 | プロ棋界情報
王位戦の挑戦者が、行方八段になりました。

私は、行方八段には、もっと活躍して欲しいと思っています。
それは単純ですが、あの大山15世名人の最後の弟子だからです。

大名人の弟子にも関わらず、あまり目立った活躍がないのが、非常に寂しいです。

もちろん、羽生王位(棋聖・王座)に防衛して欲しいですけど、行方八段の活躍に注目をしたいです。

2013/07/15は、以下の3つの記事も書いています。
「数学セミナーの予定」
「棋聖戦84_2」
「竜王戦決勝トーナメント」

竜王戦の決勝トーナメント

2013-07-05 20:15:38 | プロ棋界情報
竜王戦の決勝トーナメントが行われています。

羽生三冠vs小林(裕)七段

先手:羽生三冠
後手:小林七段

戦形:横歩取り△3三角戦法(中座飛車)

青野流という指し方らしいです。
終盤の67手目の▲5六飛が決め手になった感じです。
そして、▲4九金より、受けきって勝つ将棋は、受け将棋を見ている感じです。

結果は、ご存じの通り、羽生三冠の勝ちです。

棋聖戦84-1

2013-06-04 22:42:48 | プロ棋界情報
棋聖戦は、先手が羽生棋聖、後手が渡辺竜王です。
将棋界初の3冠同士の対決です。

戦形は、横歩取りの中座飛車に成りました。
29手目の▲7五歩の指し方は、初めて見ました。
プロでは前例があるようですね。

トッププロの将棋なので、初見では難しい展開が中盤、終盤と続きましたね。

前例があるようなので、研究将棋のような感覚に見えました。
先手の羽生棋聖が勝ちました。

後手で勝つのが、棋聖戦の注目でしょうか?

電王戦について

2013-03-18 22:52:13 | プロ棋界情報
プロ棋士5人対最強将棋ソフトの電王戦が行われる予定です。

遠山五段が、電王戦について述べています。

私は、将棋ソフトの評価関数対策が、最重要な課題だと思います。
評価関数は完成されていないと思います。 今でも発展途上の未開発の分野のはずです。

評価関数をどのように捉えるのか?
プロ棋士は、それをどのように理解をするのかにかかっています。

個人的には、練習用の将棋ソフトを相手に、駒落ちをすれば分かり易いのではと思う。
平手は、序盤の定跡の蓄積が沢山あるので、将棋ソフトの棋力の部分が分かりづらいと思います。
プロ棋士が上手、将棋ソフトが上手などで、練習で指して見ると将棋ソフトの棋力が分かると思います。

つまり、将棋ソフトの指し手がどのような手を選ぶのかを知ることが重要な対策ではないでしょうか?
それは、駒落ちの将棋ソフトの指し手の選び方を知るのが、一番分かり易い方法ではないかと思います。

将棋ソフトは、未知の局面から詰みの手前(必至まで)は、すべて評価関数によって選んでいるからです。
最近は、評価関数の精度が上がったのが一番の要因ですが、まだまだ、発展途上のはずです。
つまり、評価関数で全ての手について最善手を選んでいる訳ではないはずです。
平手でも、駒落ちでも、使う評価関数は同じです。

私は、プロ棋士が、将棋ソフトの評価関数対策を、どのくらいしているのかによって、勝敗は分かれると思います。
プロ棋士が評価関数対策をきちんとすれば、5連勝は出来ると思います。
プロ棋士が評価関数対策をしなければ、2勝3敗の可能性もあると思います。
将棋ソフトも時間があれば、手をたくさん読めるといいますが、評価関数の間で読み点は変わりないです。
だから、時間が長い短いはあまり関係がないと思います。

現在は、ボナンザのオープンソースによって、将棋ソフトの各開発者がそれぞれ工夫をしていることが基本です。
米長永世棋聖の2手目の△6二玉は、評価関数対策の1つとしては、作戦としてはあります。
しかし、評価関数対策としては、最善の作戦策とは言えないでしょう。

後は、練習の将棋ソフトより本番の将棋ソフトは、評価関数が異なるので、予想外の手が来ることを想定する必要があります。

私は、プロ棋士の評価関数対策をどのようにしているのかに興味があります。

※2013/3/19(火)の午後5時半頃、無名(Unknown)の方から来ましたが、無名でしたので「コメント」を削除しました。

勝又六段の将棋ソフトの解説

2013-01-12 05:24:40 | プロ棋界情報
2013年2月号の将棋世界の「感想戦後の感想」に勝又六段の記事がありました。

勝又六段は、某T大学の理学部数学科の卒業のプロ棋士ということを、初めて知りました。
また、スパコンに触れていない唯一の学生と本人が言っています。

ボナンザが優勝した時に、その会場に行きました。
プロ棋士の渡辺竜王、勝又六段、将棋ソフトの開発者の方々を、直接に拝見致しました。

私は、J大学の理学部数学科中退です。
販売管理ソフトのプログラマーの業務をした経験がありました。

ボナンザの優勝以後の勝又六段の将棋ソフトの解説は、分かりやすいと思っていましたが、不意に落ちない点がありました。
なぜ、理系的な話し方をするけど、ソフト側の説明はしないのだろうと、ずっと思っていました。

ソフト側の説明と言うのは、アルゴリズムやフローチャート(流れ図)を頭に入れて、話をしてない印象をずっと持っていました。
スパコンに触れていないので、実際に、自分でプログラムを組んだ経験が無いかもしれません。
でも、趣味で簡単なプログラムはあるかもしれません。

これで、私は勝又六段の解説の仕方が分かりました。
でも、フローチャートを頭に入れないで、話すことは悪いことではないので、勘違いしないでください。

渡辺竜王の活躍

2013-01-10 00:34:34 | プロ棋界情報
2012年度は、渡辺竜王のタイトルでの活躍が目立ちます。

タイトルの保持でも、挑戦者でもどちらでも、すごいことだと思います。
あまりにも、羽生三冠(王位・王座・棋聖)が、複数タイトルの出場が当たり前になっているので、将棋ファンが見慣れています。
正直、複数タイトル出場というのは、そう簡単に出来ることではないですから・・・。

王座戦は、渡辺王座の防衛戦で、羽生二冠の挑戦より、失冠しました。
竜王戦は、渡辺竜王の防衛戦で、丸山九段の挑戦より、防衛しました。
王将戦は、佐藤王将への挑戦権を得ました。
棋王戦は、郷田棋王への挑戦権を得ました。

7タイトルの半分以上の出場は、すごいことです。
渡辺三冠(竜王・王将・棋王)の可能性があるということですね。

渡辺竜王には、奪取して欲しいですね。

米長永世棋聖

2013-01-09 00:46:20 | プロ棋界情報
米長永世棋聖の将棋の棋風は、正直に言って知らないです。

名人戦の米長名人vs羽生棋聖の将棋の内容も、詳細までは知らないです。
羽生棋聖が名人戦の第1局の舞台で、中飛車を用いたので、羽生棋聖に批判があったらしい。
※肩書きは当時のものです。

瀬川さんのプロ編入試験のときの会長が米長永世棋聖だったのは、他のブログの記事を見て知りました。
私は、中原会長と米長会長を混同していました。

ネット中継や大和証券杯も、米長会長が先駆者だったのは、他のブログの記事を見て知りました。
どちらかと言って、若手の棋士から提案があって、米長会長が時代の流れから総合的に判断して、決めた印象が強かったです。

米長永世棋聖が、ボンクラーズ(コンピューターソフト)と対戦して、敗れたことを本「われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る」として出版したことは、この本がまるで、米長永世棋聖の将棋界の遺産に思えてならないです。


ただ、私が高校生の時、米長玉を対振り飛車戦の時に、よく用いていました。
居飛車側で、左美濃に組んでから、銀冠にして、振り飛車の角筋を外す目的で、米長玉をよく用いました。
米長玉は終盤の指し方だと、米長永世棋聖はおっしゃっていましたが、今でもノーマルな振り飛車にも使える戦法だと思います。

米長永世棋聖の哀悼の意を祈ります。