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将棋の日記

竜王戦25_1

2012-10-17 08:12:31 | タイトル戦&予選情報
今年のタイトル戦は、2年連続同一棋士の対局がある、珍しい対局になりました。
王座戦は、羽生王座vs渡辺竜王(去年と今年)
竜王戦は、渡辺竜王vs丸山九段(去年と今年)

竜王戦は、渡辺竜王に挑戦する丸山九段となりました。
第1局は、(先)丸山九段vs渡辺竜王となりました。

対局前の予想では、「角換わり」、「相掛かり」が予想されていました。
本局は、「角換わり腰掛け銀同型」です。

角換わりに詳しい棋士は、谷川九段、丸山九段、島九段、堀口(一)七段の4人です。
島九段は、「角換わり腰掛け銀」の本を出版しています。
堀口七段は、「角換わり腰掛け銀」を指した時に、公式戦で5時間24分の大長考の末、その対局に勝ち、有名になりました。

谷川九段、丸山九段を相手に指す棋士は、主には、羽生三冠、渡辺竜王です。
渡辺竜王は、後手番の「角換わり腰掛け銀」限定で指しています。

なので、丸山九段は、角換わりのスペシャリストと言われています。
しかし、渡辺竜王は、後手番の角換わり腰掛け銀での公式戦の実績があります。


角換わり腰掛け銀同型になれば、指定局面までは進みます。
本局の指定局面は、2つありました。


次の1手が、▲8八玉です。
この手で前例がなくなりますが、途中で合流します。


(先)豊島七段vs渡辺竜王戦で千日手になった将棋です。
豊島七段は、▲8五銀としましたが、丸山九段は▲7五同銀としました。

2つの指定局面までは、スラスラと進む展開になりました。

74手目の局面は、先手は△4六金で、▲4九飛と▲2八角の大駒が押さえられています。
後手は、「金・桂・三歩」と「角」の交換より、二枚替えで、後手はかなりの駒得をしています。
形勢判断をして、後手が有利です。

後手は、駒得なので局面を収めるように指せば、自然と勝ちやすい将棋です。
本局も、局面を収めて、先手の攻めがなくなり、先手玉を包むように指して、後手が勝ちました。

74手目の局面で、はっきり先手勝ちの手順がなければ、指せない局面です。
本局では、丸山九段の指し手にはなかったようです。

本局は、渡辺竜王の指し手が正確でした。 そして、本譜の変化手順に自信を持っていたことが分かります。
丸山九段には、何か誤算があったのでしょう。


Logicalの意見ですが、△4六金で押さえ込まれているので、飛車または角と交換する手順はないのでしょうか?
先手が負ける展開であれば、そこがポイントのような気がします。


渡辺竜王が1勝して、まずは一安心ですね。
竜王位の防衛を応援しています。

羽生二冠、王座を奪取

2012-10-05 08:55:12 | タイトル戦&予選情報
渡辺王座(竜王)に挑戦する、羽生二冠(棋聖・王位)の王座戦の五番勝負、第4局が行われました。

羽生二冠、渡辺王座ファンなので、どちらにも勝って欲しいのが、本音です。
なので、熱戦が見られれば、個人的には満足です。

今回の第4局は、本当に熱戦でしたね。
午前9時から対局をして、千日手の末、翌日の午前2時に決着がつく、大熱戦でした。
大熱戦だけあって、内容的には大満足です。

結果は、羽生二冠が王座を奪取して、羽生三冠になり、通算タイトル83期と記録を更新しました。